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== 日本における栽培 ==
日本で最初に栽培・生産を行ったのは北海道[[岩内町]]の農学博士であった[[下田喜久三]]である。
[[本州]]中部では4月下旬頃から6月にかけて若芽が成長し、低温期は1日1回、高温期は1日2回収穫する。長さが25cmくらいに伸びた柔らかい[[茎]]を食用とする。土寄せして軟白栽培した白いものを'''ホワイトアスパラガス'''(白アスパラ)といい、それに対して土寄せせずに普通に育てた緑色のものは'''グリーンアスパラガス'''という。近年、[[アントシアニン]]色素の多い'''紫色品種のアスパラガス'''が登場したが、加熱すると紫色は失われグリーンアスパラガスと変わらない外見になる。ホワイトアスパラガスの栽培では日光を遮断するために土を被せてアスパラガスを覆ってしまう方法のほか、鉄道などの廃トンネルを利用した栽培も行われている。いずれも家庭菜園でも容易に栽培可能である。
 
近年、[[アントシアニン]]色素の多い'''紫色品種のアスパラガス'''([[アメリカ合衆国|米国]]原産「パープルパッション」、[[福島県]]産「はるむらさきエフ」など)や[[桜色]]の品種も登場した。加熱すると紫色は失われ緑色になるため、色を楽しむためには生食するか、[[食酢]]・[[レモン]]汁を入れてさっと湯通しする程度にとどめることが必要となる<ref>【食 旬な産地】福島県[[南会津町]]/紫アスパラガス 生で甘く/緑、白、桜 食べ比べ『読売新聞』朝刊2018年6月20日(くらし面)</ref>。
 
雌雄異株であり雄株のほうが勢いが強く収穫量も多いが、1年生株の促成栽培では雌株の方が茎径が太く、成育が旺盛である<ref>{{Cite journal|和書|author=小泉丈晴 |author2=剣持伊佐男 |author3=町田安雄 |title=アスパラガス1年生株の生育と促成栽培での収量・品質の雌雄間差(栽培管理・作型) |date=2003-12-15 |publisher=園芸学会 |journal=園芸学研究 |volume=2 |number=4 |naid=110001803344 |pages=275-278 |ref=harv}}</ref>。しかし外見では見分けられないので、花が咲くまで待たなければならない。翌年の良質な芽の発生のためには、収穫しすぎない事と夏に茎が倒れずに充分に繁茂している必要がある。
 
繁殖は[[実生]]による。4月から5月にかけてが蒔き時であるが、収穫できる株に仕上げるまでに2年から3年かかる。春になると園芸店などに、その年から収穫できる苗が出回る。
 
[[アレロパシー]]作用があり、[[連作|連作障害]]が起きる<ref>{{Cite journal|和書|author=元木悟 |author2=西原英治 |author3=北澤裕明 |author4=平舘俊太郎 |author5=篠原温 |title=沖積土壌におけるアスパラガスの連作障害に対するアレロパシーの関与(栽培管理・作型) |date=2006-12-15 |publisher=園芸学会 |journal=園芸学研究 |volume=5 |number=4 |naid=110005716737 |pages=431-436 |ref=harv}}</ref><ref>{{Cite journal|1=和書|author=元木悟|author2=西原英治|author3=平舘俊太郎|author4=藤井義晴|author5=篠原温|title=アスパラガスのアレロパシーに関する研究 : (第10報)アスパラガス連作障害における活性炭を利用したアレロパシー回避技術の確立|date=2006-09-23|journal=園芸学会雑誌. 別冊, 園芸学会大会研究発表|volume=75|number=2|naid=10019588261|url=http://aspara.ac.affrc.go.jp/JMEETING06A2.htm|ref=harv|archiveurl=https://web.archive.org/web/20090504143222/http://aspara.ac.affrc.go.jp/JMEETING06A2.htm|archivedate=2009年5月4日|deadlinkdate=2018年3月}}</ref>。
 
主要産地は[[北海道]]、[[佐賀県]]、[[長野県]]<ref>平成24年度収穫量ランキング</ref>。このほか日本各地で[[露地]]栽培または[[促成栽培|ハウス栽培]]される。
 
; 出荷時期と産地の例