「視覚障害者」の版間の差分

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== 就労 ==
職域は[[あはき]]業に大きく依存しているが、近年のICT技術の普及等を背景として、約1割が[[事務職]]に就職している<ref>(PPT)[http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha02/dl/01.ppt 視覚障害者に対する的確な雇用支援]、厚生労働省、平成19年4月。([http://kensaku.mhlw.go.jp/search?q=cache:EWA8MyisXDMJ:www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha02/dl/01.ppt+%8E%8B%8Ao%8F%E1%8AQ%8E%D2%82%C9%91%CE%82%B7%82%E9%93I%8Am%82%C8%8C%D9%97p%8Ex%89%87&site=mhlw_collection&client=mhlw_frontend_J&proxystylesheet=mhlw_frontend_J&output=xml_no_dtd&ie=sjis&access=p&oe=UTF-8 テキスト版] - 文書の構造が分かりにくくなっている。)</ref>。
 
かつては[[霊媒師]]・[[巫女]]など宗教関係の職に就く者もおり、[[イタコ]]の多くは後天的に失明したか弱視の女性であった。
 
=== 鍼灸マッサージ ===
以前は「[[鍼医]]さん」、「[[あん摩]]さん」といえば盲人のことといわれるほどであり、これらの職業(あはき業、[[三療]]業とも呼ぶ)に従事する者のおよそ8割が視覚障害者だった。今日でも視覚障害者の伝統的な職業と位置付けられており、国家資格を持つ者が企業等に雇用され、その従業員等に対し施術等を行う「ヘルスキーパー」(企業内理療師)が存在する<ref>{{Cite web|url=http://healthkeeper-jp.com/about|title=ヘルスキーパーとは|publisher=日本視覚障害ヘルスキーパー協会|date=|accessdate=2018-04-01}}</ref>。盲人は指先の感覚が鋭敏とされ、[[経穴]](つぼ)を探したり、鍼や按摩の細かい手技に適するといわれる<ref>「見える人たちと見えない人たちを対象にしたアンモナイト(レプリカをふくむ)の触察実験です。実験結果によれば、最初の触った感じ(触感実験)では両者にあまり差は見られませんでした(見える人たちの触覚は予想に反して良かった)が、化石の立体的な細かい構造などについては見えない人たちの触知能力の良さが認められています。」 [http://www5c.biglobe.ne.jp/~obara/shokkaku/shokkaku2.html 2 視覚以外の感覚への注目 > ●常識を疑う > 1)視覚障害者の触覚は優れているのか]、触覚を通じてみた世界(改訂版)、2002年7月20日。原論文: 山下浩之・田口公則・小出良幸, [http://nh.kanagawa-museum.jp/research/bulletin/abstract/30/bul30-4.html アンモナイトを利用した化石の触覚実験とその地球科学教育学的意義], Bulletin of the Kanagawa Prefectural Museum (Nat. Sci.), No. 30, Mar. 2001.</ref>。戦時中は「技療士」として[[日本軍]][[兵士]]の[[マッサージ]]<ref>「'06平和考・京都:視覚障害者と戦争/中 海軍病院でマッサージ」毎日新聞(京都版)、2006年8月18日。転載: [http://blogs.yahoo.co.jp/kishi_1_99/11238989.html 36 史料「舞鶴海軍病院技療士」・醍醐照三さん]、京都盲唖院・盲学校・視覚障害・点字の歴史(見えない戦争と平和)。{{accessdate|2015-11-25}}</ref><ref>鈴木栄助『ある盲学校教師の三十年』岩波新書,1978年。{{NCID|BN00432372}}。関連箇所: [http://members3.jcom.home.ne.jp/syowan-doki-doki/syosetu4.html 同書紹介文部分]</ref><ref>「[http://www.nouminren.ne.jp/dat/200704/2007042312.htm 本の紹介 秋元波留夫・清水寛共著 忘れられた歴史はくり返す]」(記事データベース)、新聞『農民』、2007年4月23日。{{accessdate|2015-11-25}}</ref>や、聴音兵([[航空]][[監視]]として敵機の轟音で[[空襲]]の規模を観測する)として[[動員]]された<ref>石川県視覚障害者協会(編)『自立と社会参加への道のり : 創立八十周年記念誌』石川県視覚障害者協会、1999、p, 10, p. 149。[http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000136320 石川県立図書館 レファレンス事例詳細]</ref><ref>特集オーディオドラマ「空の防人」NHK、2011年8月13日放送。[http://www.nhk.or.jp/nagoya/station_info/news_yusyusho_detail/index.html 文化庁芸術祭賞受賞記事]。</ref>者もいる。現在も、視覚特別支援学校には職業課程として鍼灸マッサージ師養成の[[理療科]]が設置されている。また、[[日本盲人会連合|日盲連]]は鍼灸マッサージ業界4団体の一つである。
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=== プログラマ ===
:視覚障害者向けの[[ソフトウェア]]を次々に開発し、[[IBM]]フェローの地位にまで登り詰めた障害当事者プログラマ、[[浅川智恵子]]などが進めた視覚障害者向けICT技術の著しい発展は、多くのプログラマを生んだ。現在、高等教育から職業教育まで、その支援体制も充実してきている<ref>鈴木洋和「[http://www.asahi.com/digital_sp/cloud/TKY201005070199.html 視覚障害、ITで変わる 音声で技術者続々]」朝日新聞、2010年4月27日。</ref>。
 
=== 図書館員 ===
[[視覚障害者読書権保障協議会]](視読協)による[[読書権]]運動の成果の一つとして、公共[[図書館]]の職員([[図書館員]])に採用されている<ref>[http://www.nagoyakai.com/ 公共図書館で働く視覚障害職員の会(なごや会)HP、閲覧2017年10月3日]</ref><ref>[http://www.nivr.jeed.or.jp/download/shiryou/shiryou35_02.pdf 資料シリーズNO.35、視覚障害者雇用の拡大とその支援 -三療以外の新たな職域開拓の変遷と現状-、第2章 視覚障害者の職域拡大の変遷と現状、第4節 図書館職員への就職とその現状、障害者職業総合センター 研究部門HP、閲覧2017年10月3日]</ref>。現在も就労機会の少ない視覚障害の世界では、[[公共図書館]]員が一つの道として定着していることが挙げられる。公共図書館における障害をもつ当事者職員の存在は、文献資料に対するアクセシビリティ(読書権)を支える貴重な存在である。