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{{出典の明記|date=2012年1月|ソートキー=学}}
'''文化地理学'''(ぶんかちりがく、{{Lang-en|cultural geography|links=no}})は、[[文化]]に関する事象を扱う{{Sfn|高橋ほか|1995|p=3}}[[人文地理学]]の一分野である{{Sfn|高橋ほか|1995|p=209}}。文化という概念自体多義的である{{Sfn|高橋ほか|1995|p=7}}が、発祥当初は文化地理学においては、[[物質文化]]が具体的に現前して現れる[[文化的景観]]を主たる観点としていた{{Sfn|高橋ほか|1995|pp=23-25}}文化地理学は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]において1925年に[[カリフォルニア大学バークレー校]]の地理学のグ[[カー・サウア]]文化的景観を扱った論文の形態学』({{lang-en|The morphology of landscape|links=no}})を発表したのを起源とし{{Sfn|高橋ほか|1995|pp=21-22}}、主に[[農村]]地帯における[[農業]]の伝播、地名、各地域の家屋のパターンなどを主たる内容としていた。<!--ここから出典あり-->戦後文化地理学は、都市を軽視しているという内部批判にさらされ{{Sfn|高橋ほか|1995|p=25}}、都市と文化の関係、さらには地理学においては、それまで無前提で使われていた文化という概念そのものへの検討・分類化なども行われ、現在は多岐にわたっている。
 
日本の場合も、この戦後のアメリカの流れにも影響されたが、特に民俗学や文化人類学との分野に近い部分を扱うことが主体で、純粋に文化現象の実証を重視する地理学の一分野に見られている。<!--ここから出典あり-->[[宗教地理学]]も広い意味での文化の概念の一つとして、この文化地理学の一分野と捉えることもある{{Sfn|松井|2003|p=447}}
 
== 現代文化地理学の潮流 ==
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== 文化概念 ==
[[カルチュラリズム]]が批判されるまでは、文化は当初から存在、設定されている疑いの無いものであるとされていたが、1970年代以降は文化とは日々それに働きかける人々によって更新、設定されていくものであるという考え方が主流となる。また、文化は独立したものではなく、混合物であり、文化同士の境界線は曖昧であるとされ、その中で文化同士のせめぎあいが行われることで、文化の多様性が形成されているとも考えられるようになった。
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=[[高橋伸夫]]|author2=[[田林明]]|author3=小野寺敦|author4=中川正|year=1995|title=文化地理学入門|publisher=東洋書林|isbn=4-88721-086-8|ref={{Sfnref|高橋ほか|1995}}}}
* {{Cite book|和書|author=松井圭介|year=2003|chapter=宗教地理学の動向と課題|editor=高橋伸夫(編)|title=21世紀の人文地理学展望|pages=447-459|publisher=古今書院|isbn=4-7722-6012-9|ref={{sfnref|松井|2003}}}}
 
== 関連項目 ==