「オペレッタ」の版間の差分

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従来オペラとオペレッタは厳然たる別物であるという考えも根強く、オペレッタは上演しないという方針になっている大歌劇場も少なくなかった。しかし、両者を区別する基準はあまり明確でなく、親しみやすさが集客の面でも貢献するため、そのような区別は過去の慣習となりつつある。特に近年は原語上演主義が広まりつつあるため、集客対策や公的援助の面から一定割合のドイツ語作品を確保したい各歌劇場にとってオペレッタは欠かせない存在となってきた。例えば、[[2010年]]より開催されている[[シュターツカペレ・ドレスデン]]のジルヴェスター・コンサートでは、演奏される曲目の殆どがオペレッタのものか、ドイツ語圏にて長年親しまれている[[1930年代]]のオペレッタ映画音楽からのものである。
 
『こうもり』は、マーラーがウィーン国立歌劇場で取り上げて以来、唯一の例外として多くの大歌劇場で(主に大晦日やクリスマスに)上演され続けてきた。また、最近では、ドイツ圏の旧宮廷歌劇場として格式を誇ってきたウィーン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ドレスデン国立歌劇場が相次ぐように『メリー・ウィドウ』を上演。ドレスデンは『チャールダーシュの女王』も話題を呼んだ。日本においては、[[浅草オペラ]]は別にしても、二期会が発足当初からオペレッタを得意とし、[[ssaNHK-FM放送|NHK-FM]]の番組「オペラアワー」が『こうもり』序曲を長年テーマ音楽とするなど、両者をことさらに区別する習慣は存在しなかった。
 
ドイツには、オイロディスク、アカンタなど継続的にオペレッタの全曲レコードを制作してきた会社が少なくないが、なかでも独EMI(エレクトローラ)のシリーズは有名で、[[エリーザベト・シュヴァルツコップ]]をはじめ、[[ニコライ・ゲッダ]]、[[アンネリーゼ・ローテンベルガー]]、[[ヘルマン・プライ]]、[[クルト・ベーメ]]、[[リーザ・デラ・カーザ]]、{{仮リンク|エーベルハルト・ヴェヒター|de|Eberhard Waechter}}ら戦後を代表する大物オペラ歌手たちを擁しての贅沢なキャスティングで世界にオペレッタの魅力を広めた。