「半導体検出器」の版間の差分

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===ゲルマニウム半導体検出器===
Ge半導体検出器はバンドギャップの幅が小さいため、常温では熱エネルギーによりバンドギャップを超えて電子が存在するので[[電気抵抗]]が低すぎて検出器としては使いものにならない。液体窒素により冷却することによってバンドギャップを超える電子がなくなるので抵抗値が実用レベルになって検出器として用いることができる<ref name="放射線概論">[[#放射線概論|放射線概論]] </ref>。使用しないときは常温で保管が可能である。Ge半導体検出器では結晶不感部により吸収されてしまうので測定可能エネルギー下限はせいぜい50 keV程度である<ref name="放射線概論" />。
 
放射線スペクトルの解析を行うには上述の通り増幅器によって電気パルスを増幅し、これを[[マルチチャンネルアナライザ|多重波高分析器]] (MCA) で解析する。検出器の分解能が高いため、性能を存分に発揮するためにはNaIシンチレーション検出器を用いたスペクトル解析とは違い安定性の高い増幅器・チャンネル数の多いMCA (通常 4096 ch) を用いる必要性がある。