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== ダブル・アクション・ペダル・ハープ ==
現代の西洋音楽の、[[ソロ (音楽)|独奏]]や[[オーケストラ]]、[[重奏|室内楽]]、[[吹奏楽]]などで広く用いられているコンサートハープは、'''ダブル・アクション・ペダル・ハープ'''である。これは、主に47本の弦を[[変ハ長調]][[全音階]]で張り(半音低く調律された白鍵のみの[[ピアノ]]のイメージ)、7本のペダル(それぞれ3段階の位置があり、上から順にフラット、ナチュラル、シャープ)を足で操作することにより、各オクターブのハ、ニ、ホ、ヘ、ト、イ、ロそれぞれの弦を同時に[[半音]]上げたり、[[全音]]上げたりできるようになっているハープである。全音階ハープを転調などに対応できるようにするため、楽器職人[[セバスチャン・エラール]]等により作られた。この仕組みにより、様々な調を演奏することができるが(調によっては[[異名同音]]的に)、どんなに熟練してもペダルの操作を全くの瞬時に行うことは不可能であるため、オーケストラなどでは2人で演奏することによって、ペダル操作の不完全さを補うことがある。また、ダブル・アクション・ペダル・ハープに代わる楽器として、半音ごとに弦が張られた'''クロマティック・ハープ'''というものも19世紀に作られたが、グリッサンドのメリットが完全に失われるため結局は廃れてしまった。
 
音域は6オクターブ半を持ち、最高音は[[中央ハ]]の3オクターブ半上の[[変ト]](ペダルで[[嬰ト]]になる)、最低音は中央ハの3オクターブ下の[[変ハ]]である。いちばん高音から0オクターブ(2音のみ)、1オクターブ・・・7オクターブ(3弦のみ)と数える。弦には識別のために色が付けられており、各オクターブのハ(C)の音が赤、へ(F)の音が青(黒)となっている。
 
最低音の2弦(C1, D1)はペダルアクション機構を持っていない。演奏の途中にフラット、ナチュラル、シャープの調律を切り替えることは出来ず、いずれかの調律に固定しておく必要がある。
 
演奏中に調弦を変えることは不可能ではないが、あまり用いられない。前もって平均律ではない調弦にすることも可能で、西洋人ではない作曲家は好むものもいる(武満徹)が、これも一般的ではない。
 
== 著名なハープの楽曲・ハープの特徴的な楽曲 ==