「未確認飛行物体」の版間の差分

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新兵器を誤認したという観点では、例えばアメリカ軍であれば、[[XF5U (航空機)|XF5Uフライングパンケーキ]]、[[YB-49 (航空機)|YB-49]]、[[F7U (航空機)|F7Uカットラス]]、[[F-117 (航空機)|F-117ナイトホーク]]などの航空機が候補にあげられる。一般人からすると、形状が奇妙だったり開発・運用が秘密だったりするこれらの機体は「UFO」(正体を明かされていない飛行物体)である。それらの新型機はいずれも民間空港で見慣れた形態ではなく、[[全翼機]]などの[[近未来]]風のSF戦闘機を彷彿させる形状をしており、常識を超えた速度(目視による速度の見積もりは問題が多い)で飛行できるなど、超常現象としてのUFOの目撃例と類似した点が見られる。実際、アメリカのネヴァダ砂漠にある空軍基地[[エリア51]]は、新型飛行機を含めた新兵器が開発・訓練するための基地である。当然のことながらこれらは[[軍事機密]]である。[[マンテル大尉事件]]においては、海軍が開発していた[[スカイフック気球]]を誤認したというのが、有力な説かつ空軍による公式見解であるが、当時のスカイフック気球は海軍の機密事項であったため、その存在を知らない大尉にとっては本来の意味においての「未確認飛行物体」であった。また実際に[[電波]]をすべての方向に均等に反射する目的で、円盤型の実験機が1950年代に製作されたこともあったが、空力的安定性があまりにも悪いために実用化には失敗した。
 
だが、この説明には次の指摘もある。多くのUFOは相対した軍用機や基地の設備に明確な電磁効果を及ぼしていた事実が報告されており、仮に地球製のUFOがあるならばそれは未知の電磁効果による機体重量の制御によるものではないかと言う意見である。
[[ナチス・ドイツ]]が第二次世界大戦中に円盤または[[:e:Die Glocke|鐘(Bell)型の航空機]]を秘密裏に開発しており、戦後にその成果を米軍が接収・発展させたとの説もある。
 
大戦中の[[ナチス・ドイツ]]は様々な形態の航空技術を研究しており、戦前から未知の電磁効果を利用した円盤型の乗り物を研究し、それが一定の成果を挙げたことからその兵器化を計画し、第二次世界大戦に入ると、技術的な実験機としてブリル型のシリーズを、そこからの技術的な集大成としてハウニブと呼ばれる機体を併行して開発させ、最終的に最も先進的な機体として成功を収めた大型機のブリル8をドイツ陥落直前に国外へ避難させる一方、技術的な実験機として[[:e:Die Glocke|鐘(Bell)型の航空機]]を秘密裏に研究させており、戦後に、かろうじて残されていた残骸や崩落した土砂の中に埋もれていた一部の機体や技術資料を米軍が接収し、後にナチスの残党との取引を通じて得たヒントを元に発展させたとの説もある。
 
[[東西冷戦]]期には「[[ソビエト連邦|ソ連]]の新型機」ではないかという説も盛んに主張された。冷戦時代のソ連には[[Tu-95]]、[[Tu-160]]などの爆撃機をベースに改造された超長距離偵察機が存在した。現在もロシアにそれらの機種は存在し稼動中である。これらは、しばしばアメリカ本土付近に現れ[[防空識別圏]](時には領空内にも)に侵入し、挑発的偵察活動を行った。日本付近にも現れた記録がある。2013年3月には、ロシアの[[Su-27]][[戦闘機]]二機が北海道北部にある[[利尻島]]の日本領空に出現した。これらの偵察機は、米軍機や[[航空自衛隊]]など[[西側諸国]]の空軍機によって確認された場合もあったが、目視確認される前に飛び去った場合も多々あった。戦闘機が超音速で飛行できる時間はごく限られているので、亜音速偵察機でも時間に余裕があれば邀撃機に捕捉確認されずに十分遠方に逃亡できる。確認できなかったものはUFOとしてアメリカ空軍の公式記録に残った。UFO記録の一部は逃亡に成功した[[偵察機]]である可能性が高い。軍事行動の多くは[[機密]]に属するため情報隠蔽が多々発生し、それらが[[陰謀論]]を助長する。このような挑発的偵察活動は、現在においても日本とロシアや中国との国境海域で多々発生している。すなわち、日本付近に未確認飛行物体が多数飛来している。2010年以前にはロシア方面から飛来した未確認飛行物体が多かったが、以後は中国方面から飛来した未確認飛行物体が多い。これらのうちいくつかはスクランブルで確認されているので、その時点で未確認飛行物体ではなくなった。
 
従来の科学的知見を超えた秘密兵器を極秘裏に開発しているという観点における秘密兵器説については、[[イギリス]]のUFO研究家でありリチャード・グリーンウェルは、ある問題点を指摘した。UFOが(世界各地の民間人の目にも触れるほど)頻繁に目撃され始めたのは、軍用ジェット機がようやく実用化され始めた第2次世界大戦直後であり、仮にアメリカやソ連がUFOを有していたならば、その後に効率の悪い軍事システムの開発に巨額を投じる必要はなかった、という点だ<ref name="Gakken" />。
 
これに対しては異論もある。仮に電磁気的な手段で機体の重量を軽減できる航空技術が存在した場合、それは途方もないレベルの省エネ技術や利便性の高い兵器の開発に繋がる可能性があり、産業界で最も巨大な影響力を持つ石油産業が失う利益は途方もないほどとなり、それに深く連携する立場にある自動車産業や国際的な銀行家や兵器産業(いわゆる軍産複合体)に与える影響も無視できないものとなり、彼らが”必要”とする巨額の軍需の多くが損なわれてしまう為、社会的に強大な彼らの敵意を買ってでももそのような技術が存在することを公表することは当時のいかなる国家でも容易な事ではない。それゆえ、わざと原理的に不自由で不都合の多い古い技術を小出しにしながら開発された兵器システムに高価な値段をつける事で多くの人々の目を欺いているのではないか?、という意見である。
 
=== 誤認説 ===