「初等幾何学」の版間の差分

 
教育においては長らく重視されてきたが、幾何学基礎論による批判なども相次ぎ、もっと厳密な数学を教えるべきだと一時期取沙汰され、デュドネの著書もそのような流れで執筆されたものである。日本でも[[明治]]から戦後まもないころまでは初等幾何学や解析幾何学が体系的に教えられていたが、その後、いわゆる「現代化」<ref>数学教育の文脈で、いわゆる「現代化」と言った場合、{{仮リンク|新しい数学|en|New Math}}(New Math)と呼ばれた(日本では「新数学」などとも)固有の教育改革の潮流を指す。</ref>などもあり、学校教育からは初等幾何学は大幅に削減された<ref>小林幹雄、『[http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320019300 復刊初等幾何学]』、共立出版、〈[http://www.kyoritsu-pub.co.jp/series/27/ 復刊・復刻・新装版]〉、2010年、まえがき参照。ISBN 978-4-320-01930-0
</ref>。[[小平邦彦]]など、過度に厳密すぎるのもかえって問題ではないかと抵抗した数学者・科学者<ref>数学外を専門としていた者による意見としては、物理学者の[[伏見康治]]は『折り紙の幾何学』で、初等幾何学を教えなくなっているという現実を息子から聞いて愕然とし「[[矢野健太郎 (数学者)|ヤノケン氏]]は何をしていたのであろう(中略)叱咤激励しなければならない」(同書 p. 82)と書いている。しかし(なお、その「ヤノケン氏」(伏見は同窓ということもあり敢えて字名を書いている)こと矢野健太郎は自身のモノグラフ公式集からは、初等幾何学の削除はしなかった。</ref>もいる。
 
そもそも数学的観点以前の、教育自身の問題として「現代化」は反省の対象であったし<ref>『数学教育現代化の失敗 ジョニーはなぜたし算ができないか』などを参照</ref>、一方で数学教育全体の観点からは、以前は専門教育でしか扱われなかった行列など、実際に現代の科学(物理)や技術や工学で絶対に必要なものをカリキュラムに追加しなければならなかったという事情などもあり、一方的な観点から語ることはできない。学習指導要領の変遷の上で<ref>[https://archive.is/20170421181304/http://web1.kcg.edu/~k_emi/math/s-math.html 外部リンク] webcache.googleusercontent.comからのアーカイブ、27 Apr 2017 12:15:33 UTC閲覧。</ref>出たり入ったりを繰り返すといった項目があっても、一時期完全に削除の対象になったのは初等幾何学だけである。