「ハドロン」の版間の差分

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corrected version of the proton structure image (see http://backreaction.blogspot.co.uk/2017/12/get-your-protons-right.html )
m →‎性質: 曖昧さ回避
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}}</ref>。例えば、[[陽子]]は2つの[[アップクォーク]]([[電荷]] + {{sfrac|2|3}})および一つの[[ダウンクォーク]](電荷 − {{sfrac|1|3}})によって構成される。これらを足し合わせると陽子の電荷 +1 が算出される。クォークは[[色荷]](カラー)も持つが、[[クォークの閉じ込め]]という現象のためハドロン全体としては色荷が0となる必要がある。すなわち、ハドロンは"無色"または"白"となる。最も簡単にこれを実現するには、3つそれぞれが色の異なるクォークを合成するか、あるカラーのクォークと対応する反カラーの[[反クォーク]]を合成すればよい。前者の構成のハドロンは[[バリオン]]、後者の構成のハドロンは[[中間子]]となる。
 
全ての[[亜原子粒子]]と同様に、ハドロンには[[量子数]]が割り当てられている。その一つは、[[ポアンカレ群]]の[[表現論|表現]]に対応する ''J{{sup|PC}}''(''m'') である。ここで、''J'' は[[スピン (物理学)|スピン]]量子数、''P'' は固有パリティ([[パリティ (物理学)|Pパリティ]])、''C'' は荷電共役([[w:C-parity|Cパリティ]])、および ''m'' は粒子の[[質量]]である。ハドロンの質量はその価クォークにほとんど関係しておらず、むしろ[[E=mc2|質量とエネルギーの等価性]]により質量のほとんどは[[強い相互作用]]に関連する膨大なエネルギーの量から来ていることに注意が必要である。また、ハドロンは[[アイソスピン]]([[w:G parity|Gパリティ]])や[[ストレンジネス]]のような[[フレーバー量子数]]を持つ。全てのクォークは加法的な保存する[[バリオン数]] (''B'') と呼ばれる量子数を持つ。クォークは +{{sfrac|1|3}}、反クォークは −{{sfrac|1|3}} のバリオン数を持つ。これにより、クォーク3つからなるバリオンは ''B'' = 1 で、クォークと反クォークからなる中間子は ''B'' = 0 となる。
 
ハドロンは[[共鳴]]として知られる[[励起状態]]を持つ。各[[基底状態]]ハドロンはいくつかの励起状態を持つ。数百の共鳴が素粒子実験により観測されている。共鳴は、強い力を介して一瞬(約10{{sup|−24}} [[秒]]以内)にして崩壊する。