「炭素繊維強化プラスチック」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
Kosatoh (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
[[画像:Kohlenstofffasermatte.jpg|thumb|200x200px|right|CFRP成形用[[炭素繊維]]]]
[[ファイル:Stohr DSR Carbon Fiber.jpg|サムネイル|201x201ピクセル|CFRPで作られたレースカー]]
[[ファイル:Tanahashi Autoclave.jpg|サムネイル|200x200ピクセル|ドライカーボン素材加圧・加熱するためのオートクレーブ装置]]
'''炭素繊維強化プラスチック'''(たんそせんいきょうかプラスチック、{{lang-en-short|carbon fiber reinforced plastic}}, '''CFRP''')は、強化材に[[炭素繊維]]を用いた[[繊維強化プラスチック]]である。[[母材]]には主に[[エポキシ樹脂]]が用いられる。単にカーボン樹脂やカーボンとも呼ばれる。
 
炭素繊維強化プラスチックは高い強度と軽さを併せ持つ。[[クラブ (ゴルフ用具)|ゴルフクラブ]]のシャフトや[[釣り竿]]などのスポーツ用途から実用化が始まり、1990年代から[[航空機]]、[[自動車]]などの産業用に用途が拡大しており<ref>[http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD/20060622/118449/ CFRP({{lang|en|carbon fiber reinforced plastics}}) - 産業動向 - {{lang|en|Tech-On!}}]</ref><ref>[http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110210/105850/ 車体軽量化の切り札「炭素繊維強化樹脂」:地球温暖化:{{lang|en|ECO JAPAN}} &mdash;成長と共生の未来へ&mdash;]</ref>、建築、橋梁の耐震補強など、建設分野でも広く使われている。
 
製造法の違いからドライカーボンとウェットカーボンの2種類に大別される。ドライカーボンは炭素繊維と母材(マトリクス)をあらかじめなじませてある部材({{仮リンク|プレプリグ|en|Pre-preg}}など)を型に貼り込んでいったものを真空バッグを使用して加熱しながら気圧を利用しエポキシを吸い出しながら加熱し圧着し硬化させる。積層プリプレグやプリプレグとハニカム材との密着性を確保するため高い性能を求めた場合に[[オートクレーブ]]を使用する場合が多い。ハニカム材の圧着の必要がない場合などは加熱と真空引きによる1気圧の圧力で施工しオートクレープによる加圧を使用しない場合も多い。

従来、車両や航空機の構造部品など大型で極限の性能が求められる用途の場合、生産工程の多くが手作業であり準備・施工にも時間がかかり、大型・高圧のオートクレーブや類する設備が必要なことから、従来はコストが非常に価でも極限の性能くなることに加え、CFRP炭素繊維の方向にしか強度を発生しないた設計が難しいことかれる用途の場合のみ利用用途は限らていが、近年ではプリプレグ貼り込みがハンドレイアップよりも容易で精度を高くでき少量生産に向いていることや、小型の製品であれば大型の設備でなくて影響し対応できることからコストが低く生産できるため、スマートフォンケースやモバイルPCの外装など小サイズな製品が増加している。

[[脱オートクレーブ成形法]]や[[マイクロ波]]による加熱<ref>[http://main.spsj.or.jp/koho/24p/24p_10.pdf マイクロ波を用いた熱可塑性 CFRP の高速成形技術の開発]</ref>など、新たな製造法により成形費用は低減しつつある。
 
ウェットカーボンは、通常の[[繊維強化プラスチック|FRP]]と同じく{{仮リンク|ハンドレイアップ|en|Fiberglass#Fiberglass_hand_lay-up_operation}}・インフュージョン・[[脱オートクレーブ成形法#RTM法|RTM]]などの工法で作られる。RTMやインフュージョン工法でのウェットカーボン製品は機械自動化による大量生産が可能で、自動車などに使われている。