「視交叉上核」の版間の差分

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{{脳科学事典|視交叉上核}}
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'''視交叉上核'''(しこうさじょうかく、{{lang-en-short|suprachiasmatic nucleus}}、略称:SCN)は、 [[脳]]の[[視床下部]]にある非常に小さい領域で、[[哺乳類]]の[[概日リズム]]を統率する時計中枢としての役割を担っている。[[視交叉]]の真上に位置しており、約20000個の[[神経細胞]]によって、[[睡眠]]、[[覚醒]]、[[血圧]]、[[体温]]、[[ホルモン]]分泌など様々な生理機能の約24時間のリズムが作り出されている。SCNは他の多くの脳の部位と相互作用している。SCNに存在する代表的な[[神経伝達物質]]には、[[バソプレッシン]](arginine vasopressin、AVP)、 [[血管作動性腸管ペプチド]](vasoactive intestinal peptide、VIP)、 [[γ-アミノ酪酸]](gamma-aminobutyric acid、GABA)などがあげられる。
 
== 位置 ==
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== 時計遺伝子 ==
概日リズム形成の分子的メカニズムは、[[時計遺伝子]]の[[ネガティブフィードバック]]ループに基づいている。哺乳類の代表的な時計遺伝子としては、''Bmal''1、''Clock''、[[Period (遺伝子)|''period'' 遺伝子]](''Per''1、''Per''2、''Per''3)、''Cry'' (Cryptochrome) 1、''Cry''2などが知られる。まず、BMAL1とCLOCKの複合体が''Per''や''Cry''の発現を増加させ、発現され複合体を形成したPERやCRYはBMAL1とCLOCKの複合体に相互作用し自らの転写を抑制する。Rev-erbやRorからなる二次的なネガティブフードバックループも存在する。またこれらの時計遺伝子の分解速度を調節するCK1 (Casein kinase 1)などの[[リン酸化酵素]]も周期の調節において重要な役割を果たしている。
 
== 外部リンク ==
{{Commons category|Suprachiasmatic nucleus}}
* {{脳科学事典|視交叉上核}}
 
{{Neuroanatomy-stub}}