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=== 米の調製・調理・加工 ===
米は稲イネ科の植物の小穂の状態種子([[穎果]])をそのまま食用とはせずに、精製を行って食用とするのが基本である。米においても精製のプロセスを経て食用とし(一般にこの作業を[[調製]]という)、それらは一般に以下のようになっている。穎果は1粒が小さく、それら1つ1つに調製を行う必要があるため、効率よく調製するための技術開発は太古から行われてきた
 
# '''パーボイル''' - インド・パキスタンでは、香り米以外の米は収穫直後に水に浸け、煮るもしくは蒸して、再び乾燥させた後に脱穀する。
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# '''[[乾燥]]''' - 収穫されたばかりの籾は水分が多いので、保存性の為に[[乾燥]]する。銘柄等が表示できる証明米は、水分率の上限が定められている。質量取引なので過乾燥は金銭的に損になる。
# '''[[籾すり機|籾摺]](もみすり)''' - [[籾殻]]をむいて玄米とする。
# '''風選(ふうせん)''' - 籾から籾殻や[[#米に関わる語彙|粃(しいな]]を取り除く。
# '''選別(せんべつ)''' - [[玄米]]をふるいにかけ、標準以下の大きさの玄米(くず米)を除く。
# '''貯蔵''' - 保存性から玄米か籾で貯蔵される。日本では、籾で貯蔵する地域(鹿児島・宮崎など)と、玄米で貯蔵する地域がある。
# '''[[精米機|精白]](せいはく)''' - '''玄米の糠層と胚芽を削り取り、白米(精白米)とする。この作業をすることを「精米」(せいまい)あるいは「搗精」(とうせい、「米を搗(つ)く」)ともいう。包装に「精米年月日」が記される。詳細は下記[[#精製]]を参照
# '''精選(せいせん)''' - 精白後の米からさらに選別を行う。
 
==== 精製 ====
イネ科の果実である穎果は厚い外皮に覆われており、脱穀によりこ[[籾殻]]取りったものが[[玄米]]である。[[生物学]]上米の場合[[果実]]部分を含み玄米と呼ばれて、[[胚芽]]・[[胚乳]]・[[果皮]]から成っている。胚乳のデンプン質を加熱により[[糊化]]することで栄養となるが、果皮によって加熱が不良になりやすいため果皮を除去する必要がある。玄米の表面を覆う[[糠|糠層]](ぬかそう、主として果皮と糊粉層)を取り去ることを'''[[#調製|精白]]'''([[精米]]、搗精〈とうせい〉)という。糠層も胚芽も取り去った米を'''[[白米]]'''(精白米、[[精米]])といい、糠を除去したものを精米や白米という。
 
古くは丈夫な[[臼]]に玄米を入れ、上から[[杵]]で叩くようにして糠を取り除く。このことを「搗(つ)く」「舂(つ)く<ref>「舂く」の字は「春」とは異なる。</ref>」、白米にすることを「毇(しら)ぐ」「研ぐ」と言い、得られた精米を「舂米(つきしね、しょうまい)」と言った。古代日本では朝廷や豪族が[[部民]](専門の職業集団)として「[[舂米部]](つきしねべ)」を置いていた。得られた精米の後の臼には糠とともに粒食に適さないさらに小さい米や割れた米、粉が残ったが、これらも水とともに煮炊きすることで食用とした。日本ではこれらは他の食材と合わせることで、いわゆる「搗き餅」とは異なる[[餅]]として独自の発展を遂げている<ref>[https://kotobank.jp/word/%E9%A4%85-142450 コトバンク『日本大百科全書(ニッポニカ)』 - 「餅」]</ref>。
収穫した[[稲穂]]から、[[種子]]([[穎果]])を取り離すことを'''[[脱穀]]'''(だっこく)という。脱穀によって取り離した種子を'''[[籾]]'''(もみ、籾米)といい、籾の外皮を'''[[籾殻]]'''(もみがら)という。籾から籾殻を取り去ることを'''[[籾摺り]]'''(もみすり)といい、この籾摺り過程を経たものを米という。
 
==== 加工による分類 ====
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*餉(かれい、げ)
*:「かれいい」の転化。「糒」(ほしい)と同義。米を蒸すか炊いて飯にしたもの乾燥して保存食や携帯食にし、水に浸して食べた。朝餉(あさげ)、午餉(ひるげ)、夕餉(ゆうげ)はここからきたもの。
*糗(はったい)
*:米を煎って粉にした食材。[[糖化反応|糖化]]して香りが立つため「香米」とも呼ばれる。米以外のイネ科の穀類から作られたものも糗と呼ばれ、[[はったい粉]]として知られる。
*粢(糈、しとぎ)<ref>[https://kotobank.jp/word/%E7%B2%A2-522159 コトバンク『世界大百科事典 第2版』 -「粢」]</ref>
*:米粉やもち米から作る、米を粉状にして水で練っただけの加熱しない餅のこと。地方によっては「しろもち」「からこ」「おはたき」「なまこ」などと呼ばれる。米を食する最も古い方法の1つだったとされ、後には常食の炊飯とは異なり[[神饌]]として奉じられた。
* [[こめかみ]]
*:[[頭]]の両側の[[側頭骨]]ならび[[側頭筋]]の在る箇所。米を噛む時にこの部分が動くことからその名が付けられた。