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'''秘跡'''(ひせき、{{lang-el-short|μυστηριον}}、{{lang-la-short|sacramentum}}、{{lang-en-short|sacrament}}, '''[[サクラメント]]''')は、[[カトリック教会]]の用語で、教会で執り行われる[[キリスト]]の神秘を目に見える形で現在化する特別な儀礼。「[[イエス・キリスト]]によって制定され、教会にゆだねられた、[[神の恵み]]を実際にもたらす感覚的しるし」のこと<ref name="Compemdium 137">[[カトリック教会のカテキズム]]より。(『カトリック教会のカテキズム 要約(コンペンディウム)』137頁、カトリック中央協議会 ISBN 978-4-87750-153-2 )</ref>。かつては「秘蹟」とも書かれていた。
日本[[カトリック教会]]の用語で、教会で執り行われる[[キリスト]]の神秘を目に見える形で現在化する特別な儀礼。「[[イエス・キリスト]]によって制定され、教会にゆだねられた、[[神の恵み]]を実際にもたらす感覚的しるし」のこと<ref name="Compemdium 137">[[カトリック教会のカテキズム]]より。(『カトリック教会のカテキズム 要約(コンペンディウム)』137頁、カトリック中央協議会 ISBN 978-4-87750-153-2 )</ref>。かつては「秘蹟」とも書かれていた。
 
秘跡は、[[プロテスタント]]では「'''[[聖礼典]]・礼典'''(せいれいてん、れいてん)」、[[正教会]]では「'''[[機密 (正教会)|機密]]'''(きみつ)」、[[聖公会]]では「'''聖奠'''(せいてん)」などと邦訳し、日本では教派によって訳語もその意味も異なっている場合がある。
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==諸派におけるサクラメントの比較==
キリスト教ではその教派によって秘跡([[サクラメント]])の数や意味についての理解・解釈は異なっている。[[西方教会]]においては、サクラメントの基本はカトリック教会が伝統的に認めてきた上記の七つであるが、宗教改革以降の諸派では、サクラメントの数や名称、理解などが教派によって異なっている。また[[東方教会]]の中では上記以外のものもサクラメントとみなすものもあるが、ほとんどの教派でカトリック教会が伝統的に認めてきた七つの秘跡は、次に説明するように東方の諸教会とも項目の対応関係がある{{要出典|date=2018年9月}}
 
===西方教会===
====プロテスタント====
{{main|礼典}}
プロテスタント教会の多くは「洗礼」と「聖餐」の二つを礼典として認めていることが多い。これは宗教改革において「キリスト教のすべてを聖書にもとづいて見直す」という動きが起きたときに、洗礼と聖餐のみは[[新約聖書]]に記述(マタイ28・19、26・26)があり、「イエス・キリスト自身がゆるしと救いのみ言葉をこれらの「もの」と結び付けてよしとされた」と考えられたからである。他の五つの秘跡は聖書に根拠がないとして廃止されていった{{要出典|date=2018年9月}}。プロテスタントでも結婚式や、聖職者が手を頭の上において権能を授ける[[按手]]を行っているが、それらは秘跡とはみなされていない<ref>プロテスタントの動きを受けてカトリック教会でも[[トリエント公会議]]で秘跡の意味と起源についての再確認がおこなわれたが、七つすべてが新約聖書に論拠があるものとされ、七つの秘跡の伝統が保持された</ref>。プロテスタントの教派による理解の違いは聖礼典を「恵みの手段」と考えるか「信仰の表明」と考えるかによるとされている{{要出典|date=2018年9月}}
 
====聖公会====
[[聖公会]]においては、[[サクラメント]]の数はカトリック教会と同様に七つであるが、その概念はやや異なる。伝統的に洗礼と[[聖餐]]は福音に論拠があり、救いにかかわるもっとも重要なサクラメント(聖奠)として扱われる。洗礼と聖餐以外の五つは、より重要度の低いものとみなしている{{要出典|date=2018年9月}}
 
===東方教会===
====正教会====
[[日本ハリストス正教会]]では[[機密 (キリスト教)|機密]]の訳語について、「堅信」に「[[傅膏機密|傅膏]]」、「ゆるしの秘跡」に「[[痛悔機密|痛悔]]」、「叙階」に「[[神品機密|神品]]」、「結婚」に「[[婚配機密|婚配]]」、「病者の塗油」に「[[聖傅機密|聖傅]]」を用いている{{要出典|date=2018年9月}}。但し単なる訳語の違いが存在するだけでなく、それぞれカトリック教会とは位置づけが多少異なっている(詳細は[[機密 (正教会)]]を参照)。
 
==脚注==