「ニッケル・カドミウム蓄電池」の版間の差分

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== 概要 ==
ニッケル・カドミウム蓄電池の[[出力]]特性は、[[電動機|モーター]]などの高出力用途に適している。反面、[[自然放電]](使用しなくても蓄えていた電気の量が減少すること)が大きいため、[[時計]]など[[消費電力]]が小さく、また長期間稼働させ続ける機器には不向きである。また、一般に広く流通している円筒型ニッケル・カドミウム蓄電池の[[電圧|公称電圧]]は1.2 [[ボルト (単位)|V]] - から1.325 V なっされており、同形状の[[一次電池]]([[マンガン乾電池]]、[[アルカリマンガン乾電池|アルカリ乾電池]])の[[定格]]である1.5 V よりも低いので、それらと単純に入れ替えても正常に動作しない機器も中にはある。
 
また、[[水銀電池]]と同じように、使い始めから放電終止直前まで電圧、[[電流]]ともに安定した[[放電]]を行い、放電終了直前から急激に電圧が下がるという、ニッケル・カドミウム電池独特の放電特性により、一次電池の使用を前提とした機器では、電池の残量表示が正常に働かないことが多い。ニッケル・カドミウム電池の使用を前提とした機器([[ビデオカメラ]]、[[掃除機]]、[[ヘッドホンステレオ]]など)では、[[1980年代]]後半に電子制御によって残量表示が可能となった。
 
含有する[[カドミウム]]が「[[イタイイタイ病]]」を起こす有害物質で、廃棄時に環境へ悪影響を与える問題があること、容量が少ないこと、[[メモリー効果]]が顕著で管理が面倒なことなどから、[[ニッケル・水素充電池]]や[[リチウムイオン二次電池|リチウムイオン電池]]が代わりに広く使用されるようになってきたが、歴史が長く取り扱いのノウハウが豊富であることや、電池がタフである(過放電に強い)事、瞬発力の高さ、[[生産]][[費用|コスト]]の面などから、[[ラジコン]]など[[趣味|ホビー]]の分野、電動[[工具]]用の蓄電池としては現役で広く使われ続けている。
 
近年、[[需要]]や製造メーカーの減少により、ニッケル・水素充電池よりも価格が高くなる逆転現象が続いていたが、[[ガーデニング]]用[[太陽電池|太陽光充電]]式ガーデンライトや家庭用ソーラー[[防犯灯]]の普及により、需要の減少に歯止めがかかったため沈静化した。