「深夜の告白」の版間の差分

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[[フィルム・ノワール]]の古典として現在でも高く評価される。不倫による[[生命保険]]金[[殺人]]を取り上げた倒叙型[[サスペンス]]の先駆であり、その後の多くの映画・[[テレビドラマ]]に影響を与えた。
 
原作である[[ジェームズ・M・ケイン]]の小説『倍額保険』(1936年)は、保険会社勤務の経験を持つケインが、1927年に実際に起きた保険金殺人事件「[[ルース・スナイダー事件]]」<ref group="注">1927年、[[ニューヨーク]]で主婦のルース・スナイダーが不仲な夫を騙して高額の生命保険(最大4万5000ドル、死因が事故・犯罪被害等の場合はその倍額以上が支払われる契約)をかけ、不倫相手のジャッド・グレイを共犯に巻き込んで、強盗殺人に偽装し夫を殺害した事件。偽装が稚拙で早期に真相発覚、ルースとグレイは逮捕されて[[死刑]]判決を受け、翌1928年に共に処刑された。女性主導の保険金殺人という当時珍しい犯罪であったたこと、またルースの[[電気椅子]]処刑の瞬間が立ち会った新聞記者に[[盗撮]]されて[[新聞]]紙面に掲載されたことで、この時代におけるセンセーショナルな犯罪事件として知られている。</ref>に触発されて執筆したものといわれる。「倍額保険」の題名は、[[自動車]]など他の交通機関に比べて乗車中の危険率が低い[[鉄道]]での死亡事故が起きた場合、通常の生命保険契約の倍の保険金が支払われる、という作中での設定による。
 
== あらすじ ==
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{{wikiquote|en:Double Indemnity}}
公開時は「倫理的に許し難い映画」という保守派の批判もあったが、戦時中の不安な世相の中で、観客の嗜好に合致したこともあり、大好評を博した。
ある種の「掟破り」ともいえ、以後『[[郵便配達は二度ベルを鳴らす (1946年の映画)|郵便配達は二度ベルを鳴らす]]』<ref group="注">原作はジェームズ・ケインの1934年発表の小説。「倍額保険」に先立つケインの出世作で、モチーフも類似する。</ref>(1946年 監督[[テイ・ガーネット]])など、当時としてはインモラルなテーマの映画をハリウッドに輩出するきっかけともなった。
 
1946年にはフランスで公開され、早くから「[[フィルム・ノワール]]」の代表例として認識されることになった。
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*日本では、[[小学館]]から出版された。映画に興味のないチャンドラーが、詳細な描写をト書きに書いたことから、ワイルダーは「彼はシナリオが分かっていない」と思った、などの逸話が紹介されている。
 
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 外部リンク ==