「F-5 (戦闘機)」の版間の差分

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:: F-5Aの[[偵察機]]型。機首にカメラを搭載。[[武装]]はF-5Aとまったく同一のため、そのままでもF-5Aと同等の空対空戦闘/空対地攻撃能力を有するほか、機首の換装でF-5Aに戻すことも可能。[[イラン]]、[[トルコ]]、[[南ベトナム]]、[[タイ王国|タイ]]、[[ギリシャ]]、[[大韓民国|韓国]]、[[モロッコ]]が採用。
; F-5B
: F-5Aの複座[[練習機|練習]][[攻撃機]]型。[[T-38 (航空機)|T-38]]の機首を流用しているため、[[機関砲]]を装備していないが、それ以外のサイドワインダー、爆弾、ロケット弾の運用能力はF-5Aと同等
: F-5A導入国で採用されただけでなく、F-5Eの初期導入国のうちでF-5Aを導入していなかった[[ブラジル]]と[[サウジアラビア]]も、F-5Eへの転換訓練用にF-5Bを導入している。
; F-5C
: スコシ・タイガー作戦のために改修されたF-5A。ただし、公式の形式名ではなく、部内での「通称」とされている。作戦名から「スコシ・タイガー」と呼ばれることもある。
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; NF-5A/B
: [[オランダ]]向けにカナディアが製造したF-5A/B。
: 基本的にはカナダ空軍仕様のCF-5と同一仕様であるが、照準器は旧式の光学式照準器に戻し、ドップラー航法装置を追加。さらに前縁フラップを[[フラップ|自動空戦フラップ]]として使えるようにした。
: オランダ空軍を退役した機体の一部は、[[ギリシャ空軍]]と[[トルコ空軍]]に引き渡されており、トルコ空軍の[[曲技飛行隊]]「{{仮リンク|ターキッシュ・スターズ|en|Turkish Stars|tr|Türk Yıldızları}}」でも運用されている。
 
=== F-5E/F系列 ===
; F-5E
: F-5Aの改良型。1972年8月11日に初飛行。
: レーダーの装備を中心に、カナディア製のCF-5/NF-5やノルウェー空軍向けのF-5A(G)/B(G)で取り入れられた改良点も導入されている。
# [[エンジン]]をさらに強力なJ85-GE-21(ドライ推力:1,588kg、アフターバーナー使用時推力:2,268kg)に変更。これに伴い空気取り入れ口の面積を20%拡大したほか、胴体側面にCF-5/NF-5と同型の[[ルーバー]]型開閉式補助空気取り入れ口を追加。
# [[AN/APQ-153]] 空対空[[レーダー]](後期型は改良型の{{仮リンク|AN/APQ-159|en|AN/APQ-159}})を装備。これに伴い、照準器もAN/ASG-29 LCOSS(Lead Computing Optical Sight System)を装備。
# 胴体中央部を38.1cm延長し、左右幅も41cm拡大。さらにコクピット直後から垂直尾翼付け根部まで構造ドーサルスパイン変更胴体と一体化し、燃料搭載量を増加。これに伴い、翼端にAIM-9サイコクピット直後から伸びていたーサルスパインダーと胴体中央部発射レールを固定(翼端増槽の取段差も、コクピットから少し離れた部分で滑らかに成形されてお付けが不可能、F-5Eの外見上の特徴の一つとなった)ている
# 翼面荷重をF-5Aと同等にするため、重量増加に合わせて主翼[[弦長]]を付け根部分で14cm拡大。主に[[ストレーキ]](LEX)の部分の面積が拡大されたため、ストレーキの前縁は二段後退角が付いた形状となっている。
# CF-5/NF-5やF-5A(G)/B(G)で導入された、伸縮式前脚やアレスティング・フック、空気取り入れ口や前面風防の除氷装置などを追加したほか、フラップを[[自動空戦フラップ]]として運用可能とした。
:; RF-5E
:: RF-5Aと同様、機首のレーダーおよびコーンを撤去し、代わりにカメラを搭載した専用コーンを装着した簡易[[偵察]]型。ただし、小さすぎて新型の偵察装置を搭載できないという問題点があり、[[サウジアラビア]]が後述するタイガーアイ配備までの暫定型として運用したのみ。
:; RF-5E タイガーアイ(Tigereye)
:: F-5Eの偵察機型。機首を20cm延長し、レーダーと右側の機関砲を撤去して設置した大型カメラ室にカメラを搭載。ミッションに応じて様々なカメラに換装できる。1979年1月29日に初飛行
:: サウジアラビア、[[マレーシア]]、[[シンガポール]]、[[中華民国|台湾]]でのみ採用されたが、ノースロップ製の新造機はサウジアラビア(10機)とマレーシア(2機)のみで、シンガポール(8機)と台湾(7機)の機体は、シンガポールの{{仮リンク|STアエロスペース|en|ST Aerospace}}がF-5Eから改造したものである<ref name= "Tigergazer">[http://www.taiwanairpower.org/af/rf5e.html TaiwanAirPower.org - Northrop / STAe RF-5E Tigergazer]</ref>。台湾では「タイガーゲイザー(Tigergazer)」と呼ばれる<ref name= "Tigergazer"/>。
:; F-5F
:: F-5Eの複座練習[[戦闘機]]型。複座での運用に対応した[[AN/APQ-153|AN/APQ-157]] レーダーを搭載し、機関砲1門(弾数は、140発に半減)を固定装備。1974年9月25日に初飛行
:: F-5Eを元に、前部座席やレーダー、機関砲を搭載するスペースを確保するため、F-5Eより機首部分を107cm前方に延長しているほか、主翼上面に境界層板(フェンス)を装着している。
; F-5N
: [[スイス]]で余剰となったF-5Eが[[アメリカ海軍]]で[[アグレッサー部隊|アグレッサー]]として再就役した際の呼称。機関砲を取り外し、レーダーを[[AN/APG-69]]に換装。