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'''納豆'''(なっとう)は、[[ダイズ|大豆]]を[[納豆菌]]によって[[発酵]]させた[[日本]]の[[発酵食品]]。各種が存在するが、現在では一般的に「'''糸引き納豆'''」を指す<ref name=jbrewsocjapan1915.71.173>伊藤寛記、[https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1915/71/3/71_3_173/_article/-char/ja/ 浜納豆] 日本釀造協會雜誌 Vol.71 (1976) No.3 P.173-176, {{doi|10.6013/jbrewsocjapan1915.71.173}}</ref>。菓子の一種である[[甘納豆]]とは別物である。
 
骨にカルシウムを与えて強固にする[[ビタミンK|ビタミンK2]]などの[[ビタミン]]類やミネラル([[マグネシウム]]など)、[[食物繊維]]、腸に良い[[乳酸菌]]、[[蛋白質]]が含有されている。骨にも良く、[[免疫]]力を高める健康食である。長寿国日本の長生きの秘訣として、各国の健康志向の高まりに伴い、国外でも臭いを弱めたものなども含めて人気を博している<ref>{{Cite web|url=http://japanese.joins.com/article/365/238365.html?servcode=300&sectcode=300|title=韓経:韓国の食卓に定着する納豆|accessdate=2018-04-13|website=|publisher=[[中央日報]]|language=ja|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180413071205/http://japanese.joins.com/article/365/238365.html?servcode=300&sectcode=300|archivedate=2018-4-13}}</ref><ref>{{Cite news|title=納豆市場が急拡大  ヘルシー志向の高まりで=韓国|newspaper=[[朝鮮日報]]|date=|url=http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/06/2018020600936.html|accessdate=2018-04-13|publication-date=|language=ja|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180413071427/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/06/2018020600936.html|archivedate=2018-4-13}}</ref><ref>{{Cite news|title=納豆にも国際規格?  類似品対策、道険しく|くらし&ハウス|NIKKEI STYLE|date=|last=|url=https://style.nikkei.com/article/DGXMZO07427120Q6A920C1TZD000?channel=DF130120166127|accessdate=2018-04-13|publication-date=|language=ja|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180413070802/https://style.nikkei.com/article/DGXMZO07427120Q6A920C1TZD000?channel=DF130120166127|archivedate=2018-4-13|work=[[日本経済新聞]]}}</ref>。
 
== 概要 ==
大豆を納豆菌で細菌[[発酵]]( → [[#臭気]]参照)させた発酵食品である。日本全国の食品売り場で容易に手に入れることができる。「納豆」「納豆汁」などが冬の[[季語]]<ref>「納豆」「納豆売り」「納豆汁」は三冬・生活の季語。ただし、「納豆造る」は晩夏・生活に分類される季語である。- [[齋藤慎爾]]・阿久根末忠編『必携季語秀句用字用例辞典』[[柏書房]]、1997年、p.798, ISBN 9784760114566</ref>であることや、「納豆時に医者要らず」という諺があったように、納豆の時期は[[冬]]である。一方、[[7月10日]]が「'''納豆の日'''」とされている。これは[[1981年]]、[[近畿地方|関西]]での納豆消費拡大のため、関西納豆工業協同組合がなっ (7) とう (10) の[[語呂合わせ]]で制定したものであり、[[1992年]]、[[全国納豆協同組合連合会|全国納豆工業協同組合連合会]]が改めて「納豆の日」として制定した。近年では健康食品としても注目を集めている。
大豆を[[納豆菌]]で細菌[[発酵]]( → [[#臭気]]参照)させた発酵食品である。日本全国の食品売り場で容易に手に入れることができる。
「納豆」「納豆汁」などが冬の[[季語]]<ref>「納豆」「納豆売り」「納豆汁」は三冬・生活の季語。ただし、「納豆造る」は晩夏・生活に分類される季語である。- [[齋藤慎爾]]・阿久根末忠編『必携季語秀句用字用例辞典』[[柏書房]]、1997年、p.798, ISBN 9784760114566</ref>であることや、「納豆時に医者要らず」という諺があったように、納豆の時期は[[冬]]である。一方、[[7月10日]]が「'''納豆の日'''」とされている。これは[[1981年]]、[[近畿地方|関西]]での納豆消費拡大のため、関西納豆工業協同組合がなっ (7) とう (10) の[[語呂合わせ]]で制定したものであり、[[1992年]]、[[全国納豆協同組合連合会|全国納豆工業協同組合連合会]]が改めて「納豆の日」として制定した。近年では健康食品としても注目を集めている。
 
=== 名称 ===
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=== 明治時代以降 ===
1894年の矢部規矩治による納豆の研究<ref>矢部規矩治、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article1246/nikkashi1880/.15/0/15_0_196/_article/-char/ja/.196 納豆ノ研究] 東京化學會誌 Vol.15 (1894) P.196-205, {{doi|10.1246/nikkashi1880.15.196}}</ref>以降数多くの研究が行われた。半澤洵により1918年に純粋培養された納豆菌による安定的かつ衛生的な製造方法が報告され<ref>半澤洵:北海道農会報,18(4), 159 (1918).</ref>ると同時に確立し<ref>半澤洵編:“納豆製造法”,札幌納豆容器改良会,1925</ref><ref name="kagakutoseibutsu.49.57"/>、工場生産品の流通が始まった。
 
戦時中は[[レーション|軍用食]]として、終戦後は日本人を救う栄養食として食べられ<ref>GHQの栄養部長ハーブ大佐、アップルトン</ref>、日本に納豆が普及していった。常食される地域は長らく偏りがあった。1960年代以降の冷蔵輸送技術の発展と普及により<ref name=jafps1975.6.110>太田輝夫、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article5891/jafps1975/.6/3/6_3_110/_article/-char/ja/.110 納豆とコールドチェーン] コールドチェーン研究 Vol.6 (1980-1981) No.3 P.110-114, {{doi|10.5891/jafps1975.6.110}}</ref>流通量が拡大し、全国的に見られるようになったのは近年([[平成]])になってからのことである。
 
== 栄養・効果 ==
血液凝固因子を作るのに不可欠な[[ビタミンK]]や大豆由来の[[タンパク質]]が豊富であり、現在でも上質なタンパク質源とも言える。[[食物繊維]]は100グラム中に4.9 - 7.6グラムと豊富に含まれる<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802.htm 五訂増補日本食品標準成分表] 文部科学省</ref>。[[食物繊維]]は[[オリゴ糖]]等と共に[[プレバイオティクス]]と呼ばれる腸内環境に有用な成分であり、納豆菌は[[プロバイオティクス]]と呼ばれ、これも腸内環境に有用と考えられている。納豆には菌作用が認められ、[[O157]]を抗菌することがわかっている<ref>須見洋行「納豆菌が持つ抗菌活性―O-157に対する生育阻害効果」『新しい食品素材と機能バイオインダストリー』14 (2)、pp.47-50。</ref>。抗生物質が見出される以前は、[[赤痢]]<ref>河村一、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article11552/kansenshogakuzasshi1926/.10/9/10_9_948/_article/-char/ja/.948 納豆菌ノ赤痢菌ニ對スル拮抗作用ニ就テ] 日本傳染病學會雜誌 Vol.10 (1935-1936) No.9 P.948-955, {{doi|10.11552/kansenshogakuzasshi1926.10.948}}</ref>、[[腸チフス]]<ref name=kansenshogakuzasshi1926.11.755>櫻田穆、[httphttps://doi.org/10.11552/kansenshogakuzasshi1926.11.755 「チフス」の納豆菌療法の意義] 日本傳染病學會雜誌 Vol. 11 (1936-1937) No. 7 P 755-761,{{doi|10.11552/kansenshogakuzasshi1926.11.755}}</ref>、[[病原性大腸菌]]などの増殖を抑制する<ref name=j-nattokinase>[http://j-nattokinase.org/nattokinase/natto.html 納豆菌] 日本ナットキナーゼ協会</ref>作用があることから、腹痛や下痢の治療に用いられていた事がある<ref name=kansenshogakuzasshi1926.11.755 />。納豆に含まれる[[ジピコリン酸]]は、抗菌作用を有し、[[溶連菌]]、[[ビブリオ]]、病原性大腸菌などへの抗菌効果が認められている<ref>須見洋行、大杉忠則、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article1271/nogeikagaku1924/.73/12/73_12_1289/_article/cited-by/-char/ja/.1289 納豆および納豆菌中の抗菌成分ジピコリン酸] 日本農芸化学会誌 Vol.73 (1999) No.12 P.1289-1291, {{doi|10.1271/nogeikagaku1924.73.1289}}</ref>。
 
納豆には血栓を溶かす酵素が含まれており<ref>H. Sumi, H. Hamada, H. Tsushima et al. [http://www.springerlink.com/content/p2208h710613t971/ "A novel fibrinolytic enzyme (nattokinase) in the vegetable cheese Natto; a typical and popular soybean food in the Japanese diet"] Cellular and Molecular Life Sciences (CMLS) 43 (10), 1987年10月, pp.1110-1111</ref>、納豆から単離した[[ナットウキナーゼ]]を経口投与したイヌで血栓の溶解が観察されたという報告がある<ref>Sumi, H. et al. [http://www.jafra.gr.jp/eng/natto3.html "Enhancement of the fibrinolytic activity in plasma by oral administration of nattokinase"] Acta Haematol 84 (3), 1990, pp.139-143</ref>。
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{{Main2|大豆としての栄養・効果|ダイズ#健康への影響}}
 
多くの[[マメ科]]植物の種子と同様に、ダイズ種子中には有毒なタンパク質性の[[プロテアーゼ]]・[[酵素阻害剤|インヒビター]]や[[アミラーゼ]]・インヒビターや[[レクチン]]が含まれているため、生食はできない。そのため、加熱してプロテアーゼ・インヒビターやアミラーゼ・インヒビターを[[変性]]・[[活性化|失活]]させて消化吸収効率を上げている。なお、加熱してもプロテアーゼ・インヒビターの失活は十分ではないので、[[納豆菌]]などを繁殖させて納豆菌の分泌するプロテアーゼによってダイズ種子中のタンパク質を分解させると、タンパク質の消化吸収効率が増大する。
 
米飯食、米飯+大豆食、米飯+納豆食で食後[[血糖値]]を比較したところ、米飯+納豆食、米飯+大豆食、米飯食の順で血糖の上昇が少なかった。納豆の水溶性[[食物繊維]]や粘性の高い成分が血糖の抑制に貢献した可能性がある<ref>石川篤志 ほか、[httphttps://doi.org/10.11468/seikatsueisei.53.257 納豆、大豆が健常成人の食後血糖値に与える影響] 生活衛生 Vol.53 (2009) No.4、pp.257-260, {{doi|10.11468/seikatsueisei.53.257}}</ref>。
 
『本朝食鑑』には、「腹中をととのえて食を進め、毒を解す」とあり、整腸作用<ref>NHKテレビ『ためしてガッテン』2003年03月12日放送</ref>は古くから知られている。これは、納豆菌が胃酸に耐えて腸まで生きたまま届くためである<ref>いわゆる納豆菌の免疫調節能 浜島健治・山田誠一・奥田研爾・田所一郎(横浜市立大学細菌学教室)</ref>。
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=== 近代的製法 ===
大量生産の要求に応えるため、純粋培養した納豆菌を用いる製造が主流である。衛生的で近代的な工場生産の手法を確立したのは半澤洵で、半澤は1930年代に研究を重ね<ref>半澤洵、田村芳祐、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article1271/nogeikagaku1924/.10/5/10_5_520/_article/-char/ja/.520 納豆生成菌に關する研究(第六報)] 日本農芸化学会誌 Vol.10 (1934) No.5 P.520-521, {{doi|10.1271/nogeikagaku1924.10.520}}</ref>納豆菌の純粋培養法と衛生的で安定した納豆の製造方法を確立した<ref name=kagakutoseibutsu.49.57>堀田国元、佐々木博、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article1271/kagakutoseibutsu/.49/1/49_1_57/_article/-char/ja/.57 近代納豆の幕開けと応用菌学] 化学と生物 Vol.49 (2011) No.1 P.57-62, {{doi|10.1271/kagakutoseibutsu.49.57}}</ref>。
 
蒸した大豆に純粋培養した納豆菌の分散液をかける。次いでこれを発泡スチロール容器や紙パックに充填し40-42℃で6時間程度保温すると納豆菌の増殖に伴う発酵熱で温度が上昇し18-24時間経過後、冷却により発酵を停止させる。流通段階でのアンモニア増加を抑制する為、10℃以下に保ち<ref name=jafps1975.6.110 />[[食品衛生法]]など必要な法令により求められる表示が行われ出荷される。
 
=== 衛生面 ===
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主に[[スーパーマーケット]]や[[コンビニエンスストア]]など、冷蔵施設を備える食料品売り場で広く売買されている。納豆の[[自動販売機]]も存在する。[[茨城県]]や[[埼玉県]][[川越市]]などでは土産物(名産品)として販売している場合もある。かつては「納豆売り」と呼ばれる[[行商]]人が納豆を売り歩く[[振り売り]]などが盛んであった。売り声は「なっと〜〜、なっと〜〜(語尾をあげる)」というものであった。
 
藁苞納豆は[[明治]]時代の東京で派生したもので、経木納豆は[[大正]]期以降に行われていた。
 
[[1960年代]]以降は、流通面で効率的なことなどから、一般的には[[発泡スチロール]]容器が使われている。発泡スチロール容器は積み重ねられる形状になっていて、2 - 4つを1セットとして売られている場合も多い。また、納豆を容器に入れたままかき混ぜて糸を引くことができるように、底に凹凸が付けられるなどの工夫もなされている。発泡スチロール容器の普及は納豆の消費拡大に大きく貢献した。ただし、藁に比べると通気性が悪く、また納豆の臭い成分を吸着しにくいために、納豆独特の臭いがこもって強くなる傾向がある。こうした風味の違いや、「自然食品」的なイメージから、一部の高級品や自然志向の商品、土産物では現在でも藁や経木を使う場合がある。
 
[[からし]]と納豆用の[[タレ]]が付属することも多い。[[2008年]]には、[[ミツカン]]が新改良の発泡スチロール容器の製品を発売した。これは同梱のタレを従来の液状袋入りからゼリー状にして容器内の小室に直接注入したもので、納豆とタレ袋を分離するフィルムを廃して通気性を向上させると共にタレとの混合を容易にしていた。ただし長時間容器を傾けて運搬・保存できない、ゼリー状のタレと納豆との混ざりが悪い、という欠点があったためか[[2013年]]現在時点では、蓋に液体タレを内包させる新方式に変更されている。
 
== 種類 ==
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: [[京都市]][[京北町]]界隈には、[[南北朝時代 (日本)|南北朝時代]]より作られてきた、[[常照皇寺]]発祥とされる「山国納豆」があり、これを[[餅]]に練りこんで保存食とする。
; 納豆餅(東北地方)
: [[山形県]]では、搗き立て、もしくは湯で柔らかくした餅に納豆を絡めて「納豆餅」として食べる<ref>{{cite web|url=http://waga.nikkei.co.jp/play/kiko.aspx?i=MMWAa2006023032009|title=このごろのお餅(その1)-日本経済新聞 文化部編集委員 野瀬泰申|accessdate=2018-01-09|date=|publisher=[[日本経済新聞]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180108190452/http://waga.nikkei.co.jp/play/kiko.aspx?i=MMWAa2006023032009|archivedate=2018-01-08}}</ref>。山形県では普通の食べ方であり、家庭で料理として作る・食堂のメニューに入っているのみならず、スーパーなどで総菜として販売されている程であるが、同様の食べ方をする地域は、宮城県や北海道などに限られる模様<ref>{{cite web|url=http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/03/mailmag/series/pride/nattomodu.html|title=納豆餅  いま、山形から・・・山形県メールマガジン第281号|accessdate=2018-01-09|date=|publisher=[[山形県]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180108190154/http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/03/mailmag/series/pride/nattomodu.html|archivedate=2018-01-08}}</ref>。
: [[岩手県]][[一関市]]、県境を挟んで隣接する[[宮城県]][[栗原市]]では、年間を通じて様々な調理方法で餅を食べるが、その中で「納豆餅」が、山形県と同様の形で食されている<ref name=":0">{{cite web|url=https://style.nikkei.com/article/DGXMZO25062400V21C17A2000000?channel=DF080420167222|title=餅をいつでもおいしく食べる知恵  岩手・一関の食文化|accessdate=2008-01-09|date=2017-12-29|publisher=[[日本経済新聞]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20180108192058/https://style.nikkei.com/article/DGXMZO25062400V21C17A2000000?channel=DF080420167222|archivedate=2018-01-08}}</ref>{{Refnest|group="注釈"|[[岩手県]][[一関市]]、[[宮城県]][[栗原市]]は、江戸時代にはいずれも[[仙台藩]]に属した。年間を通じて餅を食べる風習は、本来は仙台藩の農政に由来する<ref name=":0" />。}}。
; 塩納豆
: [[高知県]]の一部の地域の[[郷土料理]]。納豆に[[塩]]と[[糠]]をまぶして鉄鍋で炒る。伝統的な製法では、市販の納豆の代わりに蒸した[[ダイズ|大豆]]を[[籾殻]]の中に入れ、糸を引くようになったものを用いる。また、上記の山国納豆が伝わったとされる[[京都府]][[亀岡市]]や[[和歌山県]]の真国川流域でも塩和えにして食している<ref>[http://www.sankei.com/west/news/160301/wst1603010022-n1.html 「納豆嫌い」の和歌山に「納豆集落」があった! 京都から伝来か] 産経新聞2016年3月1日</ref>。
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* [[日系アメリカ人]][[移民]]の多い[[ハワイ州]]や[[カリフォルニア州]]には[[豆腐]]製造業者があり、納豆も製造販売されている。
* 以下の地域では、納豆あるいは乾燥納豆と似た大豆発酵食品が製造されているが、納豆菌ではなく広い意味での枯草菌類の発酵作用を利用した食品である。日本の納豆は発酵作用が進むことにより、数日で食することが困難になる場合もあるが、以下の各国の大豆発酵食品は朝鮮の「清麹醤(チョングッチャン)」のように長期保存が可能なものもある。
**[[ヒマラヤ山脈|ヒマラヤ]]麓の[[ネパール]]および[[ブータン]]、[[インド]]の[[西ベンガル州]]と[[シッキム州]]、中国[[雲南省]]から[[タイ王国|タイ]]をはじめとする[[東南アジア]]にかけた地域に見られる<ref>原敏夫、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article1271/kagakutoseibutsu1962/.28/10/28_10_676/_article/-char/ja/.676 納豆のルーツを求めて] 化学と生物 Vol.28 (1990) No.10 P.676-681, {{doi|10.1271/kagakutoseibutsu1962.28.676}}</ref>。[[タイ王国|タイ]]・[[ラオス]]では[[トゥア・ナオ]]という加工食品を作る<ref>吉田よし子『マメな豆の話: 世界の豆食文化をたずねて(平凡社新書)』平凡社、2000年 (ISBN 4582850383)。および、横山智「東南アジア大陸部のナットウ」『モンスーンアジアのフードと風土』明石書店、2012年、pp.132-148 (ISBN 4750336610)</ref>。
** [[朝鮮半島]]: [[チョングッチャン]](清麹醤、{{Lang|ko|청국장}})。
** [[インドネシア]]など東南アジア諸国: [[テンペ]]。大豆などをテンペ菌で発酵させる発酵食品。
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== 健康 ==
イソフラボン (免疫力増強作用・ホルモンバランス正常化作用)、レシチン (整腸・抗菌殺菌効果)、サポニン (抗菌殺菌・高血圧・血栓予防)の効果がある。[[2007年]][[1月7日]]に放送された[[関西テレビ放送|関西テレビ]]・[[フジテレビジョン|フジテレビ]]の[[教養番組]]「[[発掘!あるある大事典|発掘!あるある大事典2]]」で、納豆の摂取は[[ダイエット]]に効果があると大幅にデータを[[捏造]]して紹介されたことから、多くの店舗で一時品薄状態や売り切れになった<ref>{{Wayback |url=http://www.710.or.jp/news/070121.html |title=納豆のテレビ報道に関しまして 全国納豆協同組合連合会 |date=20141105075234 }}</ref>。しかし、「納豆食うひと、色白美人」の[[諺]](ことわざ)<ref>[[東北地方]] 納豆の好きな女性には、肌のきれいな美人が多いという意味。</ref>があるほど、納豆は整腸効果や満腹効果以外に、良質な栄養源であり健康に役立つ食品である<ref>{{Wayback |url=http://www.710.or.jp/hyakka/ped_tyoju07.html|title=納豆百科事典 繊維質: 整腸効果。粘着物質。吸水率。タンパク質。ビタミン。|date=20150307195541}}</ref>。
 
[[必須元素]]の[[セレン]]が大量(234μg/100g)に含まれているとする説<ref>[http://www.nattou.com/topics/faq.html Q.納豆を毎食一パック食べているが、健康上問題はないのか?]よくあるご質問とその回答 納豆学会</ref>があるが、原料の大豆は含有量 17.8 μg/100g なので疑問がある。
 
また、[[納豆菌]]には[[虫歯菌]]や[[歯周病菌]]の働きを抑制する効果があるので虫歯や歯周病を予防する効果がある事が知られている<ref>{{citation|title=歯周病と納豆菌 |url=http://ega-dental.net/topics/dr/topics47.html }}</ref><ref>{{citation |author=螺良修一|title=歯周病にも効果あり (2011年 減農薬大特集 納豆菌で減農薬)--(人間の体にもいい)|journal=現代農業 |volume=90 |issue=6 |date=2011 |page=118-120 |url= }}</ref><ref>{{citation|title=虫歯の自然治癒に納豆の有効性 |url=http://www.ts-remy.com/science/tooth-decay-science/natto/ }}</ref><ref>{{citation|title=納豆粘質によるミュータンス菌抑制効果 |url=http://www.j-tokkyo.com/2007/A23L/JP2007-117064.shtml }}</ref>。
 
== 脚注 ==
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* 『納豆の合理的製造法』、産業評論社(1949年)
* 『納豆製造法』[[半澤洵]]著、札幌納豆容器改良會(1926年)
* 堀田国元、佐々木博、[https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/49/1/49_1_57/_article/-char/ja/ 近代納豆の幕開けと応用菌学] 『化学と生物』 Vol.49 (2011) No.1 P.57-62, {{doi|10.1271/kagakutoseibutsu.49.57}}
 
== 関連項目 ==
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* [http://www.natto.or.jp/ 全国納豆協同組合連合会 納豆PRセンター](業界団体)
** [http://natto.or.jp/make/index.html 納豆ができるまで]
* {{Hfnet|77|ナットウ(ナットウ菌)}}
* 須見洋行、[https://wwwdoi.jstageorg/10.jst.go.jp/article6013/jbrewsocjapan1988/.85/8/85_8_518/_article/-char/ja/.518 納豆の機能性] 日本醸造協会誌 Vol.85 (1990) No.8 P.518-524, {{doi|10.6013/jbrewsocjapan1988.85.518}}
 
{{大豆加工食品}}