「特撮監督」の版間の差分

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'''特撮監督'''(とくさつかんとく)とは、[[日本]]の[[特撮映画]]やテレビにおいて、[[SFX]]が主となる[[シーン]]または[[カット]]の[[演出]]を担当する[[スタッフ]]のこと。'''特技監督'''(とくぎかんとく)、または'''特殊技術'''(とくしゅぎじゅつ)とも呼ばれる。特技監督は[[東宝]]やその流れを汲む[[円谷プロダクション|円谷プロ]]で多く用いられる名称で、特殊技術チームの中に美術班、照明班などとともに並置される撮影班の責任者である撮影監督=特殊撮影監督と区別する意味あいがある。
 
[[1940年]]ごろ、[[円谷英二]]が特撮カットの多い映画を製作する上で、1本の映画を2人の監督が演出するという方法をとったために生まれた役職である。特撮カットについては演出の全権を持ち、本編カットとの連携をふくめて作品全体についても監督とほぼ対等の発言権がある(これに対して特撮責任者が[[スーパーバイザー]]としてクレジットされる場合は、演出の全権司る監督のもとで映像作りを技術的に具体化していく役割を担う)。このシステムは、大量の特撮カットを効率的に撮影できるというメリットがある反面、監督と特撮監督が不仲になるなどの弊害もある。また、実質的な二人監督制ということで、東宝特撮の全盛期、黒澤明、岡本喜八など監督としての名声を得ていた人々は、特撮物を主管する田中友幸プロデューサーの担当に属しながらも絶対にこの種の企画を引き受けなかった。
 
この日本独特の方法は現在も脈々と受け継がれている。