「風花 (2001年の映画)」の版間の差分

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『'''風花'''』(かざはな)は、[[2001年]]公開の日本映画。[[相米慎二]]監督の遺作となった。製作は[[ビーワイルド]]、[[テレビ朝日]]、[[エフエム東京|TOKYO FM]]。配給は[[シネカノン]]。原作は[[鳴海章]]の同名小説であり、[[北海道]]を舞台とした[[ロードムービー]]となっている。
 
=== あらすじ ===
[[文部省]]の高級官僚の廉司(れんじ)は満開の桜の木の下で目を覚ますが、二日酔いの中、隣の女が誰かも思い出せない。彼は泥酔してコンビニで万引きをした事が週刊誌ネタになって、自宅謹慎を命じられていた。酔っ払ったまま、北海道に帰郷するという女に同行すると約束してしまっていた。父親から故郷の佐賀には戻ってくるなと言われ、また付き合っていた女性・美樹からも振られて、行くあてのない廉司は、結局約束通り女に同行することにして、酔ったまま空港で女と再開する。
 
こうして二人は車を借りて北海道を一緒に旅することになった。女はゆり子というピンサロ嬢で、幼い一人娘の香織を北海道の母親のもとに残して5年間ぶりに会いに行くところだった。ゆり子は結婚していたが、香織が生まれて間もない頃に、独立して事業を興そうとしていた夫が多額の借金を残して交通事故で死んでしまったため、返済のために東京に出てきたのであった。ゆり子は寺の住職を務める僧侶と再婚した母親のもとを訪ねるが、母親夫婦に反対されて娘に会うことは叶わなかった。一方、廉司の方は東京の上司からの電話で一方的に解雇を言い渡されてしまう。
 
行くあてのなくなった二人は車で雪山の方へと向かう。まだ雪深い山奥に一見の山荘を見つけて、泊めてもらうことにする。食堂で知り合った男から、ゆり子は女性経験の少ない男に手ほどきをしてやってくれと頼まれる。ゆり子は拒絶しようとするが、廉司は自ら部屋を出ていきソファーで夜を過ごす。未明に部屋に戻るがゆり子がいないことに気づいた廉司は、ゆり子がかつてピンサロで語っていたように、睡眠薬を飲んで雪の中での自殺を図ろうとしていると知り、山小屋の外の雪山へとゆり子を探しに行く。廉司は間一髪で、睡眠薬で意識朦朧とするゆり子を見つけて介抱し、麓の農場の廃屋にまで担いでいく。夜が明けて、一命をとりとめたゆり子は廃屋の中で廉司と抱擁する。
 
ゆり子は母親夫婦から勧められたように、北海道に戻って香織と共に暮すことを決め、香織のいる寺にまで車で戻る。ようやく5年ぶりの再開を果たす母娘の姿を廉司は車のサイドミラーから眺めていた。
 
=== キャスト ===
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*企画:[[木村純一]]、古川一博
*プロデューサー:椎井友紀子
 
=== 映画祭 ===
 
* 2000年[[トロント国際映画祭]]正式招待作品
* 2000年[[釜山国際映画祭|プサン国際映画祭]]正式招待作品
* 2000年[[ベルリン国際映画祭]]正式招待作品
 
== 外部リンク ==