「栄誉称号」の版間の差分

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栄誉ある称号としての栄誉称号という概念、フランス料理人団体のシェフの称号や落語の真打ちなど民間の呼称を含めて広く使用されている<ref>民間団体の栄誉称号の例としては、[[フランス料理]]の[[シェフ]]で組織する「日本エスコフィエ協会」([[会長]]: [[ホテルオークラ]][[名誉総料理長]][[剣持恒男]])で優れた料理人に対して「料理人の王様」の異名を持つ[[オーギュスト・エスコフィエ]]の弟子という意味を持つ「ディシプル・オーギュスト・エスコフィエ」のタイトルを栄誉称号として贈呈していることなどが挙げられる。関連報道として「国内フランス料理界が栄誉称号 石田シェフ 37年目の感無量」『[[読売新聞]]』[[2005年]][[6月21日]][[東京]][[朝刊]]秋田版34頁、「北九州のシェフ2人に栄誉称号 日本エスコフィエ=北九州」『読売新聞』2006年7月19日西部朝刊北九州版32頁参照。</ref><ref>ほかにも慣用句として民間での地位を栄誉称号と形容する場合がある。劇作家の[[榎本滋民]]は、落語の真打ちとは本来、「一晩の芸能番組で聴衆の心の芯を打つ力のある芸人を指す栄誉称号だったのに、今や階級称号になってしまった。芸能にパワーがなくなった証拠だ」と評している。「真打ち 江戸では階級 上方では栄誉(語っくん 早わかり辞典)」『朝日新聞』2000年5月22日夕刊22頁参照。</ref>。
 
憲法の定める栄誉に基づき授与される栄誉称号は公的な表彰に基づき授与されるものを指す<ref name="Constitution1"/>。具体的には[[貴族]]、国家功労者に授けられる[[爵位]]<ref>例えば、ナイト爵は「元来は、封建時代のヨーロッパで甲胃等で重装した騎乗戦士で、社会 の支柱的存在であったが、転じて栄誉称号となり、イギリスでは爵位の最下位をさす。」とされる。田中英夫著『英米法辞典 5版』(東京大学出版会、1991年)492頁参照。</ref>、[[社会主義国家|社会主義国]]の国家功労者に与えられる[[英雄称号]]<ref>1999年の読売新聞の報道では、旧ユーゴスラビアで戦死者に対する「人民英雄」の栄誉称号追贈を停止したことを報じており、英雄称号を栄誉称号として表現している。「「ユーゴ軍死者は1800人」空爆開始後コソボ駐留軍が初言及」『読売新聞』1999年6月3日東京朝刊7頁参照。</ref>や[[スポーツマスター]]、[[功臣称号]]、[[模範称号]]<ref>李城外によれば、「中国では全国労働模範者(=「全国労働模範」)と全国先進的労働者(=全国先進工作者)という栄誉称号が設けられており、成績優秀な労働者に授与される。省・市・自治区・企業単位で授与されるものであり、党中央・国務院が授与する全国模範労働者と全国先進的労働者が最高の栄誉称号である」という。李城外著、萩野脩二、山田多佳子訳『追憶の文化大革命 下巻:咸寧五七幹部学校の文化人』(株式会社ボイジャー、2014年)18頁参照。</ref>、[[人民称号]]、[[功勲称号]]<ref>また、[[ミャンマー|旧ビルマ]]などでは建国の父[[アウンサン]]の名を冠した「アウン・サンの旗」が国家最高の栄誉称号として位置づけられているように、国家の歴史に縁の深い言葉や人名が栄誉称号として定められることがある。「[追悼録]泉谷達郎さん ビルマ独立の志士たちの“教官”」『読売新聞』1997年8月26日東京朝刊6頁参照。</ref>、[[大学]]の[[学位]]や[[名誉教授]]など法的・国際的に認められた[[学術称号]]<ref>佐藤秀夫によれば学位とは「特定の学問領域において一定以上の学力があると認定するものに、公的に付与される栄誉称号と定義す」であ解説はという。国史大辞典編集委員会編『[[国史大辞典|国史大辞典第3巻]]』([[吉川弘文館]]、[[1983年]])177頁。また、[[相賀徹夫]]編著『[[日本大百科全書|日本大百科全書5]]』([[小学館]]、[[1985年]])13頁、14頁など参照。教授などの称号を栄誉称号として規定する事例としては、例えば[[国立大学法人]][[長崎大学]][[大学院]][[研究科|医歯薬総合研究科]]ウェブサイト「[http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/info/news/news403.html 医歯薬学総合研究科のメイルマノフ・セリック助教が「教授」としての栄誉称号を受章しました。(医歯薬学総合研究科学術協力課)]」参照。</ref><ref>名誉教授とは大学教員に対して「本人の退職後その功労を顕彰する意味で当該大学が贈る栄誉的称号」とされる。天城勲著『学校教育法逐条解説』(学陽書房、1954年)342頁参照。</ref>、そのほか、栄誉称号として規定された称号などを指す<ref>[[長崎県]]では、県立病院やし体不自由児施設の長として多年勤務し退職した者で、運営に功績ある者に施設名に名誉を冠した栄誉称号を贈ることを定めている。[http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/soumu/somu/reiki_int/reiki_honbun/ao40001491.html 県立の病院及びし体不自由児施設の長の栄誉称号の授与に関する規則]」参照。そのほか、[[茨城県]][[笠間市]]の[[公立病院|笠間市立病院]]では[[院長|病院長]]の任を退職した[[医師]]に対して[[市長]]名で名誉院長の栄誉称号を授与している。笠間市ウェブサイト「[http://www.city.kasama.lg.jp/reiki/reiki_honbun/r358RG00000375.html 笠間市立病院長の栄誉称号の授与に関する規則]」および[http://www.city.kasama.lg.jp/reiki/reiki_honbun/r358RG00000376.html 笠間市立病院の栄誉称号の授与に関する取扱要領]」参照。</ref>。
 
ほかに類似概念として[[名誉称号]]があるが、同義語として使用されることある<ref>たとえば、[[朝鮮民主主義共和国|北朝鮮]]金日成が著した書物の日本語訳では国家が授与する公の称号を名誉称号と記している。金日成著、金日成主席著作翻訳委員会訳『朝鮮社会柚木憲法』(チュチェ思想国際研究所、1979年)参照。</ref><ref>日本の警察機関でも表彰等で授与する称号を名誉称号と呼称する場合がある。岡山県警察本部ウェブサイト「{{PDFlink|[http://www.pref.okayama.jp/kenkei/keimu/kenmin/p-search/data/keimubu/06kyoyo/01-06-026.pdf 名誉称号の授与に関する訓令]}}」参照。</ref>。ただし、栄誉や栄誉称号には貴族や華族の爵位のように栄誉特権、皇室法上の特権、国法上の特権などが伴う性質があったが<ref>美濃部辰吉著『美濃部達吉著作集』(慈学社、2007年)92頁参照。</ref>、近代フランスでは[[フランス革命]]で消失した貴族の爵位が[[王政復古]]で復活した際、特権の伴わない純然たる名誉称号となったと言われている。つまり、名誉称号とは特権の伴わない名誉上の称号という場合がある<ref>相賀徹夫編著『日本大百科全書11』(小学館、1986年)313頁、314頁参照。</ref><ref>但し、法令によらない名誉称号でも授与大学から栄誉手当が支給される場合もある。国立大学法人東京農工大学ウェブサイト「[http://web.tuat.ac.jp/~kitei/act/frame/frame110000102.htm 特別栄誉教授規程]」参照。</ref>、栄誉称号と形容される称号の多くは法的あるいは公的性格が強く、また、爵位のように貴族や国家功労者としての[[地位]]と[[礼遇]]、[[特権]]を保障したり、学位のように学術能力に基づきその[[名誉|栄誉]]や[[権威]]を保障する効用を有している。これら栄誉称号の性質上、国や地方の公共機関、教育機関、医療機関の称号を指すことが多く、詐称や濫用することは法的にも禁じられている<ref>例えば[[日本]]では、軽犯罪法第1条15にて「官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者」を拘留又は科料に処すると規定している。</ref>。