「弦 (楽器)」の版間の差分

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弦の振動は、安定した[[音高|音の高さ]]と、規則的な[[倍音]]を得ることができるのが特徴である。一方、弦の振動はそのままでは効率よく空気へ伝わらないため、色々工夫を凝らして改良し、振動をボディ内で[[共鳴]]させたり、[[アンプ (楽器用)|アンプ]]によって電気的に増幅する仕組みが生まれていった。
 
なお、基本的に弦は消耗品であるため、劣化したり切れたりした場合には交換する必要がある。交換の時期は各個人の好みや、演奏者の手の汗や脂の量、使用状況、演奏時間、保管状況・時間・環境、材質や製造方法などで異なるので一概にはいえない。また、弦にはいろいろな材質、種類、メーカー(ブランド)、ゲージ(太さ)があるため劣化していなくても、サウンドやゲージや演奏する際の感触を変えたい場合にも交換を行う。弦を張った直後には必ず[[調律]](チューニング、弦楽器の調律は調弦とも呼ばれる)という作業が必要になるので、通常は[[音叉]]または[[チューニング・メーター|チューナー]]などを用いて調律する。[[ピアノ]]などの楽器の場合は専門知識や技術が必要なため、素人は[[ピアノ調律師]]などに依頼するのが一般的である。[[ヴァイオリン]]や[[ギター]]などは通常、自分で交換する事になる(プロミュージシャンの場合は専属スタッフやマネージャーが行うこともある)。
 
弦を販売する際には長いため直径8cm程に巻いた状態で、紙またはビニール製の封筒状のケースに入れられている(稀に巻かないで売られているものもある)。また、金属製のものは空気中にさらして保存しておくと、[[錆]]を生じてしまい、弦楽器に張る前に劣化してしまい、音も悪くなる。そのため一部のメーカー([[ダダリオ]]など)では、密閉されたビニルの中に酸化防止ガスと弦を一緒に封入し、販売されている。また、金属製の弦には酸化防止のために、弦の表面がコーティング加工されているものや、ステンレス製の錆びにくい弦も販売されているが、従来のニッケル製の弦に比べ価格が高くなってしまうのは欠点である。