「メフィストフェレス」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
一部宗教に関わる禁教のための削除
Toroia (会話 | 投稿記録)
211.14.252.185 (会話) による ID:70719559 の版を取り消し
タグ: 取り消し
1行目:
{{Otheruses|ドイツの伝承|[[メフィストフェレス (バンド)]]}}
[[file:Keppler-Conkling-Mephistopheles.jpg|250px|thumb|メフィストフェレス]]
[[File:DBP 1979 1030 Doctor Johannes Faust.jpg|250px|thumb|メフィストフェレス]]
'''メフィストフェレス'''(一般にMephistopheles、他にMephistophilus, Mephistophilis, Mephostopheles, Mephisto, Mephastophilis)は、16世紀[[ドイツ]]の[[ファウスト (伝説)|ファウスト伝説]]やそれに材を取った文学作品に登場する[[悪魔]]。
 
一般に[[ヨハン・ファウスト|ゲオルク・ファウスト]]が呼び出した悪魔として知られ、ファウストを題材とした作品での風貌や性質がよく知られている。中でも[[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ|ゲーテ]]の『[[ファウスト]]』が有名。
 
== 名前の由来と表記法 ==
名前の由来については定説はない。有力な説としては、以下の3つが挙げられる。
 
* ギリシア語の {{lang|gr|μή}} と {{lang|gr|φώς}} と {{lang|gr|φίλος}} の3語の合成で、「光を愛せざるもの」の意<!--(「愛すべからざる光」?)-->。
* ラテン語の「mephitis」とギリシャ語の「philos」の合成語「悪臭を愛する者」の意。
* ヘブライ語の分詞「破壊する(mephir)」「嘘をつく(tophel)」また「嘘つき(mefir)」を合成したもの。
 
また、名称・表記にも揺れがあり、[[ウィリアム・シェイクスピア]]は "Mephistophilus" の名称を使用し、[[クリストファー・マーロウ]]は "Mephostophilis" の名を採用している。日本語でも元の表記や訳によって「メフォストフィレス」などと表記される。
 
[[ジェフリー・バートン・ラッセル|J・B・ラッセル]]は「その名前は定かならぬ由来をもつ純粋に近代の創案であり、それゆえにこそ、多くの小説に取り上げられたその種々相でもって近代的悪魔のひとつの洗練された象徴となっている」と指摘している<ref>Burton Russell, Jeffrey, ''Mephistopheles: The Devil in the Modern World'', Ithaca, NY: Cornell (1986); 1990 reprint: ISBN 978-0801497186 p. 61</ref>。
 
== ファウスト伝説におけるメフィストフェレス ==
{{see also|ヨハン・ファウスト}}
大元のドイツの民衆本によると、[[錬金術師]]であり[[降霊術|降霊術師]]でもあった[[ヨハン・ファウスト|ゲオルク・ファウスト]]が、己の魂と引き換えにメフォストフィレス(原文ママ)を召喚し、自己の尽きせぬ欲望を満たそうとしたとされる(それについては1587年に出版された『実伝ヨーハン・ファウスト博士』、通称「ファウスト本」に詳しい)。このファウスト伝説が広く知られると、格好の創作対象となり、多くのファウスト伝説及びメフィストフェレスが描かれた。比較的早い時期では劇作家のクリストファー・マーロウが1593年に『[[フォースタス博士]]』を書いている。19世紀に書かれた[[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ|ゲーテ]]の『[[ファウスト]]』は、彼の代表作としても知られる。
 
ファウスト伝説のメフィストフィレスは、この世におけるファウストの望みを叶える代わりに、その魂をもらう(死後は自分の支配下に置く)ことをファウストと取り交わす。メフィストフィレスは契約に忠実な様子を見せる一方で、巧みな弁舌でファウストを操作しようとする。その結末は作品によってかわり、メフィストフィレスの目的が達成される場合もあれば、ファウストの魂を手に入れられないこともある。また悪魔としての設定も、作品によって異なる。マーロウの『フォースタス博士』に登場するメフィストフェレスは、ルシファーに仕える悪魔で、彼と共に神に反逆したことになっている。ゲーテの『ファウスト』に登場するメフィストフェレスは誘惑の悪魔とされ、神との賭けでファウストの魂を悪徳へ導こうとする。
 
[[コラン・ド・プランシー]]の『[[地獄の辞典]]』では、「ファウストの魔神」と紹介されている。17世紀までには、ファウスト伝説は広く世に知られ、ファウストやメフィストフェレスを主題としていなくても彼らの名前が登場することがあった。例えばシェークスピアの『[[ウィンザーの陽気な女房たち]]』では相手を罵倒する言葉として「メフィストフェレス」が用いられている。
<!--
== その他のメフィストフィレス ==