「バガヴァッド・ギーター」の版間の差分

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[[画像:Swami_Vivekananda-1893-09-signed.jpg|thumb|ヴィヴェーカーナンダ]]
ヴェーダーンタ学派はバガヴァッド・ギーターをウパニシャッド、ブラフマ・スートラ(Brahma sūtra)とともに三大経典すなわちプラスターナ・トラヤ(Prasthānatrayi)に数えている。
ヴェーダーンタはこれら3つの聖典を総合的に捉えており教義の中で重要な位置をしめている{{sfn|Nicholson|2010|p=7}}{{sfn|Singh|2005|p=37}}{{sfn|Schouler|2009}}。たとえばヴェーダーンタの一学派である[[不二一元論|アドヴァイタ・ヴェーダーンタ]]派はその本質の中にアートマンとブラフマンの非二元性を見る。一方で[[ヒンドゥー哲学#ドヴァイタドヴァイタ(ベーダベーダ)|ベーダベーダ・ヴェーダーンタ]]派、[[ヒンドゥー哲学#ヴィシシュタアドヴァイタ|ヴィシシュタ・アドヴァイタ]]派はアートマンとブラフマンの一元性と相違を同時に主張し、[[ヒンドゥー哲学#ドヴァイタ|ドヴァイタ]]派はその本質の中に二元性を捉えている。近年では、[[ヴィヴェーカーナンダ]]や[[サルヴパッリー・ラーダークリシュナン]]ら、{{仮リンク|ネオ・ヴェーダーンタ派|en|Neo-Vedanta}}の功績もありアドヴァイタ・ヴェーダーンタ派の解釈は世界的に評価を得てきている。一方で{{仮リンク|ガウディヤ・ヴァイシュナヴァ派|en|Gaudiya Vaishnavism}}の一派である[[クリシュナ意識国際協会]]の活動を通じて、{{仮リンク|アチンチャ・ベーダベーダ派|en|Achintya Bheda Abheda}}もまた国際的な人気を集めている<ref>"Hare Krishna in the Modern World" – Page 59, by Graham Dwyer, Richard J. Cole</ref>。
 
初期のヴェーダーンタはシュルティ(天啓)のウパニシャッドに解釈を寄せている。それどころか三大経典のひとつブラフマ・スートラはその注釈書でさえあるのだが、バガヴァッド・ギーターの人気を前に彼らもそれを等閑視するわけにはいかなかったらしく{{sfn|Deutsch|Dalvi|2004|p=60}}、ブラフマ・スートラにてバガヴァッド・ギーターに触れているのみならず、[[シャンカラ]]、バースカラ(Bhaskara)、[[ラーマーヌジャ]]の三氏も注釈を寄せている{{sfn|Deutsch|Dalvi|2004|p=60}}。バガヴァッド・ギーターは構成も趣旨もウパニシャッドとは異なっており、なにより高カーストにのみ開かれているシュルティとは対照的に、誰でも簡単に触れる機会を持つことができる{{sfn|Deutsch|Dalvi|2004|p=60}}。