「化学平衡」の版間の差分

m
mhchem syntax
m (式修正)
m (mhchem syntax)
 
であり、各成分のモル濃度を &#x5B; &#x5D; で示すと平衡定数 ''K''<sub>c</sub> は
:<math chem>\mathit{K}_c = \frac{ \ce{[CH3COO^-][H+]} }{ \ce{[CH3COOH]}}</chemmath>
で表される。
 
:<chem>2A + B <=> 3C</chem>
と表せる化学反応の平衡定数は
:<math chem>\mathit{K}_cK_c = \frac{ \ce{[C]^3} }{ \ce{[A]^2[B]} }</chemmath>
となる。
 
:<chem>3C <=> 2A + B</chem>
と表した場合の平衡定数は
:<math chem>\mathit{K}'_c = \frac{ \ce{[A]^2[B]} }{ \ce{[C]^3} }</chemmath>
と、元の逆数となる。
 
== 平衡定数と反応の向き ==
ある[[可逆反応]]
:<chem>{{\itmathit{a}{}A} + {\itmathit{b}}B <=> {\itmathit{c}}C</chem>
について、そのときの A, B, C の濃度の測定値を用いて平衡定数を推定することを考える。
:<math>K_{\mathrm c} = \frac{[\mathrm{C}]^c }{[\mathrm{A}]^a[\mathrm{B}]^b }</math>
=== 無機化合物への配位子の脱着 ===
[[塩化コバルト|塩化コバルト(II)]] (CoCl<sub>2</sub>) は、水を脱着してその色を変わることでよく知られる化合物である。この塩は[[アンモニア]]を配位子として可逆的に脱着することもできる(下式)。
:<chem>CoCl2 \cdot. {2NH3(solid)} + 4NH3(gas) <=> CoCl2 \cdot. 6NH3(solid)</chem>
 
ここで温度とアンモニアの圧力を制御しながらコバルト塩の重量を測定することで、上式の変換率およびその時間変化を評価できる。Ternan らの詳細な検討によると<ref>Trudela, J.; Hosattea, S.; Ternan, M. "Solid–gas equilibrium in chemical heat pumps: the NH3–CoCl2 system" ''Applied Thermal Engineering'' '''1999''', ''19'', 495-511. DOI: [http://dx.doi.org/10.1016/S1359-4311(98)00066-0 10.1016/S1359-4311(98)00066-0]</ref>、一定(例: 104 kPa)の圧力の雰囲気下にコバルト塩を置き系の温度をゆっくり昇降させると、高温側では軽い CoCl<sub>2</sub>·2NH<sub>3</sub> が、低温側では重い CoCl<sub>2</sub>·6NH<sub>3</sub> が優位となる。このとき塩の重量と温度変化をプロットすると、昇温時と降温時でプロット曲線が重ならない[[ヒステリシス]]があらわれた。もしも平衡状態までに達する時間が十分に短ければ昇/降温時の 2 本のプロット曲線は重なった形で観測されるだろうから、今回の系でヒステリシスが観測されたということは、アンモニアの脱着に遅い反応が付随すること、すなわち、[[結晶格子]]の拡大や収縮がともなっていることを示している。ヒステリシスは昇降のサイクルに数十時間かけるような条件でも起こったことなどから、上の式が平衡に達するために必要な時間は 100 ないし 1000 時間程度ではないかと見積もられた。この実験では、固-気平衡反応が平衡状態へ到達するまでの過程において、反応式の見かけによらず多くの要因が重なりときには非常に長い時間となることが示されている。
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