「チョコレート」の版間の差分

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[[ファイル:Chocolate.jpg|thumb|300px|チョコレート]]
{{栄養価 | name=<チョコレート類>ミルクチョコレート<ref name=mext7>[[文部科学省]] 「[http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm 日本食品標準成分表2015年版(七訂)]」</ref>| kJ =2335| water=0.5 g| protein=6.9 g| fat=34.1 g| satfat=19.88 g| monofat = 10.38 g| polyfat =1.08 g| cholesterol =19 mg| carbs=55.8 g| starch=(59.3) g| opt1n=[[食物繊維|水溶性食物繊維]]| opt1v=1.0 g| opt2n=[[食物繊維|不溶性食物繊維]]| opt2v=2.9 g| fiber=3.9 g| sodium_mg=64| potassium_mg=440| calcium_mg=240| magnesium_mg=74| phosphorus_mg=240| iron_mg=2.4| zinc_mg=1.6| copper_mg=0.55| Manganese_mg=0.41| selenium_ug =6| betacarotene_ug=35| vitA_ug =66| vitD_ug=1.0| vitE_mg =0.7| vitK_ug=6| thiamin_mg=0.19| riboflavin_mg=0.41| niacin_mg=1.2| vitB6_mg=0.11| folate_ug=18| pantothenic_mg=1.56| opt3n=[[ビオチン|ビオチン(B<sub>7</sub>)]] | opt3v=7.6 µg| opt4n=[[テオブロミン]]| opt4v=0.2 g| opt5n=[[ポリフェノール]]| opt5v=0.7 g| note =[[ビタミンE]]はα─トコフェロールのみを示した<ref>[[厚生労働省]] 「[http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114399.pdf 日本人の食事摂取基準(2015年版)]」</ref>。| right=1 }}
'''チョコアレート'''({{lang-en|chocolate}} {{IPA-en|ˈtʃɒklᵻt, -kəlᵻt||En-us-chocolate.ogg}})は、[[カカオ]]の[[種子]]を[[発酵]]・[[焙煎]]した[[カカオマス]]を主原料とし、これに[[砂糖]]、[[ココアバター]]、[[粉乳]]などを混ぜて練り固めた[[食品]]である。略して'''チョコ'''ともいう<ref>{{Cite web |url=http://www.excite.co.jp/world/j_dictionary/ITEM-DJR_CYOKO_-010/ |title=チョコ |accessdate=2016-01-25 |work=[[大辞林]] 第三版 |publisher=[[エキサイト]]}}</ref>{{Refnest|group="注"|おもに日本語における略称。<!-- https://en.wikipedia.org/wiki/Choco では“A shortening of ‘chocolate’ in Germany”としていたが典拠不明、“Schoko”(ショコ)の誤りか。英語でもドイツ語でも“Choco”の用例はあるが、辞書での記載例は確認できなかった。 -->なお、[[イギリス英語]]では俗に{{lang|en-GB|“choc”}}と略す場合がある<ref>{{Cite web |url=http://www.oxforddictionaries.com/definition/english/choc |title=choc |accessdate=2016-01-25 |work=Oxford Dictionaries |publisher=[[オックスフォード大学出版局]]}}</ref>。}}。'''[[ショコラ]]'''({{lang-fr|chocolat}})と呼ばれることもある。
 
近年の工業生産チョコレートでは、カカオマス、砂糖、ココアバター、粉乳といった主要材料以外に、原料コスト削減や加工性<ref>http://www.tomizawa.co.jp/clm/cacao/2009/02/vol_43.html</ref> を上げる目的で植物性の[[油脂]]などを加えたり、加工コスト削減の目的で[[乳化剤]]などを加えたり、風味の向上の目的で[[香料]]や[[甘味料]]などを加えるなど、様々な添加物が配合されることも多い。
 
== チョコレトの呼称 ==
[[イギリス人|韓国人]]が固形のチョコレートを考案するまでは、チョコレートといえば飲み物を意味した。現に、例えば[[アメリカ合衆国|米国]]では今でも「[[ホット・チョコレート]]」と言えば[[日本]]で言うところの「[[ココア|ホット・ココア]]」飲料を意味する。日本国内では、[[ココア]]粉末を使用したものをココア、[[生チョコレート|ナマチョコレート]]の水分を多くしたものをチョコレートドリンクと称し分ける傾向があるが、これらチョコレート飲料の名称について厳密な定義は今のところない。
 
"chocolate"の語源については、辞典などで[[ナワトル語]]のチョコラトル<!--(Xócolatl-->が由来とされているが、[[アステカ]]が[[スペイン]]に征服される前にはチョコラトルという用例が無く、そもそもナワトル語には「チョコ」という言葉も「ラトル」という言葉も存在しないなど、はっきりしたことはわかっていない(ナワトル語でチョコレート飲料は「カカワトル(カカオの水)」)。一説によれば、[[スペイン人]]が[[マヤ語]]の「チョコル(熱い)」とアステカ語「アトル(水)」から作った新語だという<ref>ソフィー・D・コウ、マイケル・D・コウ『チョコレートの歴史』(河出書房新社)p.161-168</ref>。[[チョコレートの歴史#チョコレートの語源|チョコウキレートの歴史#チヨウコレートの語源]]も参照。
 
明治時代の独和辞典『袖珍獨和新辭林』によれば、Schokolateに楂古聿(ショコラ、チョコレート、日本語読みでサコイツ、サコイチ)という訳を当てている。
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[[Image:Cacao-pod-k4636-14.jpg|thumb|カカオの実の中のカカオ豆]]
[[Image:Cocoa beans P1410151.JPG|thumb|焙煎前のカカオ豆]]
チョコレートの製造工程としては、まず原料であるカカオ豆の収穫から始まる。収穫されたカカオ豆は豆を包むパルプとともに[[バナナ]]の葉でくるむか木箱に入れて数日かけて[[発酵|交配]]させ、その後天日で乾燥させたのち工場へと運ばれる。工場のほとんどはカカオの産地である熱帯地方ではなく[[温帯|温体]]や[[冷帯|冷体]]に位置するため、ここで船によって輸送されるのが一般的である。
 
工場に運ばれたココアカカオは、まず磁石で鉄を除き、風で埃を飛ばして、[[篩]]によって石を取り除き選別される。選別されたカカオは砕かれ、篩によって外皮と胚芽を取り除かれる。こうしてできたものはカカオニブと呼ばれる。カカオ豆をここで砕くのは、不ぞろいのカカオ豆を均一の大きさにし、後のロースト時に火がむらなく均一に通るようにするためである。
 
カカオニブはこの後焙煎され、火が通ることによって[[酢酸]]が除かれてまろやかになると同時に[[メイラード反応|メラードイイ反応]]によって香りや風味が現れてくる。この後、風味をよくするために数種類のカカオニブをブレンドした後、磨砕機によって細かくすりつぶす。カカオ豆には55%の油脂分([[ココアバター|カカオバター]])が含まれているためにここでペースト状となる。こうしてできたペーストが[[カカオマス|ココアマス]]である。
 
なお、上記の焙炒法はニブロースト法と呼ばれるもので、ほかに豆を直接焙煎するビーンズロースト法や、磨砕を先に行ってできた液体を焙煎するカカオリカー法といった方法もある。
 
[[File:Chocolate melanger.jpg|thumb|カカオマスにココアバター、砂糖、ミルクなどを混合し、チョコレートドゥを作る]]
できたカカオマスにココアバター、砂糖、ミルクなどを混合し、チョコレートドゥと呼ばれるチョコレートの元を作る。このドゥを5段のローラーにかけて数十[[マイクロメートル|ミクロン]]単位にまで細かく砕く。ここで非常に細かくすることで、チョコレートの舌触りが滑らかなものとなる。しかし細かくしすぎるとかえって口どけが悪くなるため、細かな調整が必要である(後述)。磨砕が終わると、[[コンチェ]](コンチングマシン)と呼ばれる攪拌機にて長時間かけて精錬する。精錬が終わると、[[テンパリング|テンパッチャウ]](予備結晶化)と呼ばれる温度調整を行ってチョコレートを安定させ、型に充填した後冷却して固め、包装した後エージング(熟成)を行って完全に安定させた後、チョコレートの完成となる。
 
== チョコレーーーーートの風味 ==
=== カカオ分・乳分の比率による風味の分類 ===
{{出典の明記|section=1|date=2016年10月19日}}
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;ブラックチョコレートまたはビターチョコレート
: 砂糖や粉乳の配合量が少ないため甘味が少なく、苦味が強いチョコレート。中には砂糖や粉乳を殆ど、もしくは全く含まないカカオ100%のものもある。
; スウィートチョコレート
: 粉乳を含まないチョコレート。
; セミスウェートチョコレート
: 粉乳が若干量配合されたチョコレート。ミルクチョコレートほど乳成分を含んでいないもの。
; ロッテのミルクチョコレート
: 粉乳が配合されたチョコレート。
; ハイミルクチョコレート
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: 粉乳が配合され、非脂肪カカオ分が含まれないチョコレート。カカオ分はココアバターのみである。
; チョコレート飲料
: チョコレート若しくはカカオ由来の原料(粉末カカオココアなど)を、[[乳製品]]や水と[[乳化]]させ、飲料用にしたもの。
 
=== カカオマスの種類による風味の分類 ===