「スパイ」の版間の差分

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機関員は[[情報機関]]の職員であり、特殊な訓練を受けた後で多くは[[外交官]]や[[駐在武官]]として[[在外公館]]に赴任する。外交官として赴任すると、[[外交特権]]で逮捕や荷物の検閲を回避できる。[[治外法権]]の在外公館を拠点とすることにより、暗号で情報を本国とやりとりできる、外交官の肩書を有していれば政治家や官僚といった[[獲得工作]]の対象に接触しやすい、などの利点がある。その一方、[[ビジネスマン]]、[[ジャーナリスト]]、[[学者]]といった民間人に成りすまして「非公式に」国外赴任する機関員もおり、この種の機関員は「イリーガル」 (ロシア情報機関) や「{{仮リンク|ノンオフィシャルカバー|en|Non-official cover}}」 (アメリカ[[CIA]]) などと呼ばれる。
 
機関員の任務は主に赴任国の重要情報に近づきやすい人間に[[獲得工作]]をかけ、協力者として働き運営し、赴任国に関する情報収集を行うことにある。機関員が獲得工作を行う際には協力者にしたい人物に接近し、身分を明かしたうえで獲得するケースが多い。また、獲得工作を行う際には、異性の機関員が恋愛感情につけ込む手法([[ハニートラップ]])や金銭が利用される場合もある。さらには、機関員が身分を明かさないまま「外交官」として協力者に接触するケースもあるため、実際には協力者となっていることを自らが自覚していない場合も多い。
 
機関員は公務員であるため、高給を得る機会は少ない。また、特殊な訓練を受ける過程で脱落したり、訓練後でも人材が育つとも限らない状態にある。