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== 安全性 ==
暗号において、理論上の安全性が実装上の安全性をそのまま意味するわけではない。量子暗号においても注意する必要がある(記事[[BB84]]を参照)。安全性の第1の問題点は、送信機、中継器、受信機それぞれに[[バックドア]]を仕掛けることができることである(中継器の電流を計測する方法で光子を測る。偏向の測定は無理だが)。第2に、「量子の傍受ができない」という理論も実装上実現できるかどうかが疑問である。第3に、鍵作成時にトラップを仕掛けることができる。[[ナップサック問題]]、[[離散対数問題]]が絶対安全か不明である(初期の[[ナップサック暗号]]は簡単に破られた。[[NP完全問題]]の解読不可能性は証明されていない)。生成式などに[[バックドア]]を仕掛けることもできる。第4に、送信・受信データは量子暗号化されていないので、入手のチャンスがある<ref>{{Cite journal|last=Curty|first=Marcos|last2=Lo|first2=Hoi-Kwong|date=2018-10-08|title=Quantum cryptography with malicious devices|url=https://doi.org/10.1117/12.2502066}}</ref>
 
日経サイエンス増刊号<ref>不思議な量子をあやつる―量子情報科学への招待、別冊日経サイエンス 161(2008年5月)p.105。</ref>では、「[[アーター・エカート]]の量子暗号(1991年考案)は、光子を送信時まで安全に保管でき、通信会社や装置メーカーによっても破られないことが証明されている」とされている。
 
=== YK ===
古典でありながら量子効果を用いる暗号系として、H. P. Yuen と A. M. Kim が提唱した Yuen-Kim暗号鍵配送法式 もある<ref>{{Cite journal|last=Yuen|first=Horace. P.|last2=Kim|first2=Ajung M.|date=1998-04-27|title=Classical noise-based cryptography similar to two-state quantum cryptography|url=https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0375960198000668|journal=Physics Letters A|volume=241|issue=3|pages=135–138|language=en|doi=10.1016/S0375-9601(98)00066-8|issn=0375-9601}}</ref>。類似のプロトコルは大阪大学の T. Ikuta と K. Inoue からも提案されている<ref>{{Cite journal|last=Ikuta|first=Takuya|last2=Inoue|first2=Kyo|date=2016|title=Intensity modulation and direct detection quantum key distribution based on quantum noise|url=http://stacks.iop.org/1367-2630/18/i=1/a=013018|journal=New Journal of Physics|volume=18|issue=1|pages=013018|language=en|doi=10.1088/1367-2630/18/1/013018|issn=1367-2630}}</ref>。
 
=== Y-00 ===
H. P. Yuenは、2000年ごろに量子雑音を用いたストリーム暗号としてY-00を発表している<ref>{{Cite journal|last=Barbosa|first=Geraldo A.|last2=Corndorf|first2=Eric|last3=Kumar|first3=Prem|last4=Yuen|first4=Horace P.|date=2003-06-02|title=Secure Communication Using Mesoscopic Coherent States|url=https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.90.227901}}</ref>。既存の光通信との親和性がよく、高速・長距離の通信が可能であるが、量子鍵配送に比べて「安全性証明」の研究はあまりなされていない。「鍵配送系ではなく情報そのものを暗号化して送る方式である」ともよく言われるが、実際には送信する情報を鍵に変更するだけで鍵の配送は可能である。なお共通鍵暗号であるため初期鍵が必要であるが、正規ユーザーの認証のための初期鍵が必要なのは BB84 が代表とする量子鍵配送も同じである。
 
== 研究開発施策 ==
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