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画像:ロッテルダム爆撃(1940年5月14日)
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[[Image:B-29s dropping bombs.jpg|250px180px|爆撃を行う[[B-29 (航空機)|B-29 スーパーフォートレス]](東京大空襲)|right|thumb]]
'''絨毯爆撃'''(じゅうたんばくげき、{{Lang-en|Carpet bombing}})は、地域一帯に対して無差別に行う[[空襲|爆撃]]。'''無差別爆撃'''、'''都市爆撃'''、'''地域爆撃'''、'''恐怖爆撃'''とも呼ばれ、[[住宅地]]や[[商業地]]を破壊して敵[[国民]]の[[士気]]の喪失を目的とした[[戦略爆撃]]である。これに対して、[[工場]]や[[港湾|港]]・[[油田]]などの施設の破壊を目的にした爆撃は「[[精密爆撃]]」に分けられる<ref>三浦俊彦『戦争論理学 あの原爆投下を考える62問』二見書房21頁</ref>。絨毯爆撃という表現は、床に敷かれた[[絨毯]]のように、[[爆弾]]が一面を覆う印象から想起されたものである。
 
== 歴史 ==
[[File:Rotterdam,_Laurenskerk,_na_bombardement_van_mei_1940.jpg|thumb|220px|[[ロッテルダム爆撃]](1940年5月14日)]]
 
[[1921年]]、[[イタリア軍]]の[[将軍]][[ジュリオ・ドゥーエ]]は「制空」において、これからの[[戦争]]は[[兵士]]・[[民間人]]の区別がない[[国家総力戦|総力戦]]であること、[[空襲|空爆]]により民衆はパニックを起こし、自己保存の本能に突き動かされ[[戦争]]を終わらせろと要求するようになるであろうことから、空爆の[[テロリズム|テロ]]効果を強調して無差別爆撃論を提唱し、最小限の基盤である民間人に決定的な攻撃を向けられれば戦争は長続きせず、長期的に見れば流血が少なくなるのでこのような未来戦は遥かに[[人道]]的であると主張し、さらに人口密集地の住民への攻撃手段として高性能爆弾・[[焼夷弾]]・[[毒ガス]]弾を挙げた<ref>荒井信一『空爆の歴史』岩波新書9-10頁</ref>。