「絶対連続」の版間の差分

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[[数学]]における'''絶対連続'''(ぜったいれんぞく、{{lang-en-short |absolute continuity}})とは通常の[[連続]]性や[[一様連続]]性よりも強い条件を課した連続性の概念である。[[関数 (数学)|関数]]と[[測度]]とについて、関係しているが見かけ上異なるふた2つの絶対連続性の定義がなされる。
 
== 関数の絶対連続性 ==
:<math>\sum_k \left| y_k - x_k \right| < \delta</math>
を満たすときに常に
:<math>\sum_k d \left( f(y_k), f(x_k) \right) < \epsilonvarepsilon</math>
が成り立つ。
 
を満たす最小の <math>m \in L^p (I; \mathbb{R} )</math> として特徴づけることができる。
 
== 測度の絶対連続性 ==
同じ可測空間上の2つの測度&mu; {{mvar|μ}}&nu;{{mvar|ν}} について、&nu;{{math2|''μ''(''A'')&nbsp; {{=&nbsp;}} 0}} となる可測集合が必ず&mu; {{math2|''ν''(''A'')&nbsp; {{=&nbsp;}} 0}}たすとき &mu;{{mvar|ν}}&nu;{{mvar|μ}} して絶対連続であるといい、{{math2|''ν'' &mu;&nbsp;&nbsp;&nu; ''μ''}} と書く。
 
測度の間の絶対連続性は[[反射的かつ関係|反射律]]と[[推移的な関係|推移律]]を満たすが、[[反対称関係|反対称的]]ないため半順序ではなく前順序になっている。&mu;&nbsp;{{math2|''μ'' &nbsp;&nu; ''ν''}} かつ &nu;&nbsp;{{math2|''ν'' &nbsp;&mu; ''μ''}} を満たすなるような測度&mu; {{mvar|μ}}&nu;{{mvar|ν}} たがいに同値であるといわれいい、絶対連続性の関係はこの同値類の間の半順序を定めている。
 
符号付き測度や複素測度の間の絶対連続性はそれぞれの測度の変分の間の絶対連続性として定義される。つまり、符号付き測度 &mu;{{math2|''ν'' {{=}} &mu;<''ν''{{sub>|+</sub>}} &minus; &mu;<''ν''{{sub>|&minus;</sub>}}}} が測度 &nu;{{mvar|μ}} に対して絶対連続になるのは&nu; {{math2|''μ''(''A'')&nbsp; {{=&nbsp;}} 0とな}} である可測集合 {{mvar|A}} について {{math2| &mu;<''ν''{{sub>|+</sub>}}(''A'') + &mu;<''ν''{{sub>|&minus;</sub>}}(''A'') {{=}} 0}} が成り立つときである。
 
=== ラドン=ニコディムの定理 ===
ルベーグの分解定理によれば、ユークリッド空間上の任意の測度はルベーグ測度に対して絶対連続な測度と特異測度との和に分解できる。<!-- See [[singular measure]] for examples of non-(absolutely continuous) measures. -->
 
== 2つの絶対連続性の概念の関係 ==
実直線のボレル集合系に関する測度 {{mvar|μ}} がルベーグ測度に対して絶対連続になであということは、関数
:<math>F(x)=\mu((-\infty,x])</math>
が任意の区間への制限に関して絶対連続になであということと同値である。これを言い換えれば、実直線上の関数が局所的に絶対連続になであということはその分布微分が測度としてルベーグ測度に対し絶対連続になであること、ということになる。
 
== 例 ==
以下に各点で連続だが絶対連続ではない関数の例を挙げる。
* [[悪魔の階段]]関数
* 次の式で定義される関数 {{mvar|f}}
* 原点を含む区間上で
::<math>f(x) = \begin{cases} 0, & (x =0) \\ x \sin (1/x), & ( x \neq 0) \end{cases} </math>
* 非有界閉区間上で考えた関数 {{math2|''&fnof;''(''x'') {{=}} ''x''<{{sup>&nbsp;|2</sup>}}}}
: によって定められる関数
* 非有界閉区間上で考えた関数 ''&fnof;''(''x'') = ''x''<sup>&nbsp;2</sup>
 
== 参考文献 ==
* {{citeCite book | first=W. |last= Rudin| |title=Real and Complex Analysis | publisher= McGraw Hill |year= 1966 }}
* {{citeCite book|和書 |author=A.N. コルモゴロフ |authorlink=アンドレイ・コルモゴロフ |coauthors=S.V. フォミーン |translator=山崎三郎・柴岡泰光 |title=函数解析の基礎 |volume=下 |publisher=岩波書店 |year=1979 |id=ISBN 4-00-005167-9}}
 
{{DEFAULTSORT:せつたいれんそく}}
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