「ガリレオシリーズ」の版間の差分

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== 登場人物 ==
=== メイン ===
;<span id="湯川学">湯川学</span>(ゆかわ まなぶ)
:この小説の主人公。現帝都大学物理学[[助教授]]([[准教授]])で、理工学部物理学科第十三研究室に所属。帝都大学理工学部卒業。「爆ぜる」連載当時34歳。「曲球る」では40歳以上、「猛射つ」連載当時では40歳前後と表記されており、はっきりした年齢は不明となっている
:物理学においては天才的な頭脳を持つほか、かなりの雑学的知識を有する。また、洞察力にもたけ、女性の職業を当てたことがある。その能力を駆使して草薙が持ち込む難事件を少ない情報で論理的に解決していくため、捜査一課からは「ガリレオ(先生)」とあがめられるほど。しかし、本人はその呼び名を嫌がっている。その素顔はベールに包まれていて、生活観を窺うことができない。夜遅くまで研究を続け、夕食も大学内で済ませているようである(ただし、時々自炊することもある)。かつて大学院2年の秋に、「磁界歯車(磁力を引き上げる実験)」を考案し、某アメリカ企業が買いに来たことがある。しかし、ごく限られた状況下でしか効果がないことがバレ、どこも相手にしなくなってしまった。この歯車は元々行っていた[[磁気単極子|モノポール]]の証明が失敗したことで、別の角度から研究を行った結果生み出されたものである。純粋な科学者ほど失敗を受け入れず、実験の積み重ねを無駄にしたくないとムキになるが湯川は早々にモノポールの探索に見切りをつけ、「磁界歯車」に取り組んだと『[[ガリレオの苦悩]]』所収の「操縦る」で恩師の友永幸正が語っている。
:富樫慎二殺害事件(『容疑者Xの献身』参照)での警察の対応で確執を起こして以後、捜査に一切協力しないことを決め、草薙とも疎遠になっていた。しかし内海薫から協力を依頼(『ガリレオの苦悩』)されたのをきっかけに現在は科学者として興味をそそる事件限定で再び協力している。
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:一見するとお人好しで人間味のある人物のように思えるが、「刑事の鉄則(犯罪者を見逃さない、関係者であっても情報は一切喋らないなど)」を守るという頑なな信念を持っている。このため「情」に駆られて犯人を見逃そうとする湯川とは対立することもあった。内海に対しても「犯人逮捕のためには情報を活かせない県警よりも、湯川に優先して伝えた方がいい」という旨を『真夏の方程式』で語っている。
:喫煙者であるが、湯川の前では何を言われるかわからないため吸わないようにしている。愛車は黒の[[日産・スカイライン|スカイライン]]で、車を持っていない湯川を現場に送ったりもする。
:自宅の部屋は結構散らかっており、布団は敷きっぱなしで床は通り道以外足の踏み場もないほど散らかっている。独身で恋人もいない日々が続いていた。「聖女の救済」では容疑者に対し恋をしてしまうが、事件の真相をつかむため、刑事としての立場を全うする。姉(森下百合)がおり、彼女はすでに結婚、中学生の娘(美砂)がいる(「幻惑す」では高校生になるという)
:ちなみに、「予知夢」の単行本および初期の文庫版で、名前が"俊介"に誤記されていたが、最新の文庫版では"俊平"に戻っている。
:湯川に頼ることが多いものの彼がトリック(に関連した謎)を解いた後は自力で推理して犯人を挙げており、石神哲哉(『容疑者Xの献身』)から鋭い洞察力の持ち主であると見抜かれ警戒されるなど刑事として有能である。
;<span id="内海薫">内海薫</span>
:『ガリレオの苦悩』から登場。若手の女性刑事。岸谷と共に草薙班に所属する。周りの人間が目上ばかりなので殆ど敬語。無表情で動じないタイプなためクールなように見えるが実際は感情的で正義感が強く、女性ならではの勘と理論(そして執念深さ)で容疑者を割り出す一方、勝手に突っ走ってしまい一人で悩むことがある。このため登場当初はしばしば草薙と意見が対立し、窘められていた。一課内の雰囲気を乱す原因となっているが、女性であることから男たちには大目に見てもらっているらしい。湯川が言うには「草薙には頼りにされている」という。その湯川からも「草薙と内海は信頼できる人間」と彼の恩師に紹介されている。一方でプライベートでは部屋の掃除もままならない生活を送っているなど、草薙と共通する点もある。良くも悪くも真相究明に全力を注ぐタイプの刑事で、湯川も一目置いている存在。「女性」であることで特別扱いされることを嫌っていて、登場初期はことあるごとに「私が女だからですか?」と言うことがあった。『真夏の方程式』からはますます横柄になった草薙に軽い嫌みを言うようになったが、共に捜査を進める内に抜群のコンビネーションを見せ始める。草薙が食事を奢ると言うと「高い店に変えようかな」と調子づくなど、なんだかんだで上司と部下の関係は良好のようである。
:『ガリレオの苦悩』以降は草薙に代わって彼女が視点主を務めることがある。草薙に匹敵する推理力の持ち主だが、観察力・洞察力という点では一歩譲るところがある。
:ドラマ化にあたって「湯川のパートナーに女性のオリジナルキャラクターを使いたい」という製作者側の要望に東野が「先に自分がその人物を小説に登場させ、その人物の名前を使用する」という条件で快諾し、続編である「落下る」以降の原作にも登場。草薙に代わって、警察に協力しない姿勢をとっている湯川に興味を惹かせようとする。湯川も彼女には甘いところがあるので、草薙からは説得要員として期待されている様子。
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=== 警視庁捜査一課 ===
;<span id="間宮">間宮慎太郎</span>
:草薙の上司。捜査一課所属係長。強面に太い腕と刑事というよりは職人風の見た目。湯川の活躍を草薙の話を通して聞いており、湯川の事を「ガリレオ先生」と呼ぶようになる。当初は外見通り粗野な面が目立つ人物で乱暴な口調になることがあった。連載が進むに連れ、草薙に面倒事を押しつけたりするようになったり、草薙の推理を自分の推理として捜査会議で話すなど保守・保身的な言動をするようになった。そのため草薙には内心でボヤかれており、あまり尊敬されていない。
:『沈黙のパレード』では管理官になっている。
;小塚
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;木村課長
:論理的な考えをする人物で、湯川からも気が合いそうと見られている。悪魔の手の事件では、記者会見を開いた。
;<span id="多々良">多々良</span>管理官
:「ガリレオの苦悩」で登場。長年捜査一課のベテラン。かつては瞬間湯沸かし器の異名をとるほど短気だったらしいが、今は管理官で冷静沈着な見方ができる人物となっている。「真夏の方程式」では、先輩の塚原正次の事故死を認められず、現場に湯川がいると知ると協力を取り付けさせるべく草薙に調査を頼む。
:『沈黙のパレード』では理事官(捜査一課長に次ぐ地位)になっている。
 
=== その他の人物 ===
; 森下百合
: 草薙の姉。美沙という中学生の娘がいる。「幻惑す」では高校生になると語られている。
: 草薙に厄介ごとの解決を頼んだり(押しつけたり)、湯川に見合いを勧めてきたりなどとにかくアグレッシブに動くキャラクター。
 
== シリーズ ==