「美少女戦士セーラームーン」の版間の差分

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[[1990年代]][[少女漫画]]の金字塔。講談社と[[東映]]が同作者の『[[コードネームはセーラーV]]』を原案にした[[メディアミックス]]作品として企画し、連載と同時期に[[美少女戦士セーラームーン (テレビアニメ)|テレビアニメ化]]され、少女を中心に大人の女性、男性の間にまで広く人気を博し、単なる少女漫画・アニメの域をはるかに超えたブーム・社会現象となり<ref group="注">当初は第1期だけで終了する予定だったが、予想外の大ヒットとなったため続編が制作されることになり、最終的に第5期まで続いた。</ref>、ミュージカル化やテレビドラマ化もされた。
 
[[1993年]](平成5年)度の第17回[[講談社漫画賞]]少女部門受賞。漫画単行本の発行部数は[[2004年]]時点で約1200万部<ref name="sm2004">[https://web.archive.org/web/20040409050340/http://www.bandaivisual.co.jp:80/press/2004/press040324.html TVシリーズ『美少女戦士セーラームーン』のDVD&ビデオを3月26日より発売]、[[バンダイビジュアル]]、2004年[[3月24日]]。</ref>。アメリカで[[2011年]][[9月13日]]に発売された新装版第1巻が9月、10月の2カ月連続で売上1位となっており、姉妹作の『コードネームはセーラーV』も9月は2位、10月は6位にランクインする快挙となった<ref>{{cite web|url=https://icv2.com/articles/comics/view/21189/sailor-moon-is-1|title=SAILOR MOON' IS #1! In Bookstores|publisher=ICv2|date=2011-10-5|accessdate=2018-11-19}}</ref>。1994年初め、セーラームーンの原画展を[[新宿]]の[[伊勢丹]]にて開催。2016年5月には原画展が[[六本木ヒルズ]]展望台・スカイギャラリーで開催され、来場者は10万人を突破した。
 
作品の舞台は武内が実際に住んでいたことがある[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[麻布十番]]で、劇中の場所などは港区周辺に実在または実在する施設をモデルにしている。
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勧善懲悪のコメディだった『セーラーV』から一転し、月野うさぎと[[地場衛]]の月と地球を架けた運命の恋、前世からの宿命を受け入れて進化する月野うさぎとセーラー戦士たちの戦いと主従関係を描いたハードなシリアスストーリーとなっている。流血や殺人などの過激でグロテスクな表現が多く、作中に[[ベッドシーン]]が登場する。従来は[[ラブコメ]]やほのぼのとした[[魔法少女]]ものが多かった少女漫画界の中で、[[ダークファンタジー]]として少女を中心に絶大な支持を得た(武内は本作の根底にあるのが「女性の根幹にある欲望」と発言している)。
 
さらに連載開始の1ヶ月後に放映開始したテレビアニメシリーズは、大衆向けに残酷な描写を排してコミカル・友情路線にアレンジされ、女児のみならず男性など幅広い層の支持を獲得した。テレビアニメ第一期以来[[ジェンダー]]描写が取り入れられ(元々はテレビアニメ二代目シリーズディレクターを勤めた[[幾原邦彦]]の嗜好によるものと考えられている)、[[同性愛]]や[[トランスジェンダー]]などの[[LGBT]]に対する寛容さなどが時代を先取りしたと言われている。放送開始の翌年には[[バンダイ]]主導でミュージカル化されて12年間上演され、[[2004年]]にはTBSで実写ドラマ化もされた。
 
漫画の本編外に登場する「'''おさぶ'''」は担当編集者の小佐野文雄<ref>{{Cite news|url=http://natalie.mu/comic/pp/sailormoonmusical|title=ミュージカル「美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-」DVD発売記念、平光琢也(脚本・演出)、佐橋俊彦(音楽)、小佐野文雄(原作担当編集)の座談会|newspaper=ナタリー|publisher=ナターシャ|accessdate=2015-02-02}}</ref>であり、武内によるとセーラー戦士の「女の子がセーラー服を着て戦う」というコンセプトを発案した人物だった。武内は当初セーラームーンを銀髪にする予定だったが、編集側に「こんな地味な色じゃ表紙に困るんだよ。黄色に塗って」と反対されて現在の黄髪にしたと明かしており、原作ではプリンセス・セレニティやネオ・クイーン・セレニティ、セーラーコスモスは銀髪の設定が残っている。
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現在、本作品の版権管理元はPNPにあり、[[コピーライト]]にも版元の講談社の代わりに記述されている。東映CMサイトでは著作権問題となった『[[キャンディ・キャンディ|キャンディ♥キャンディ]]』と同様に本作品は諸問題があり、使用できない旨の記述があったが<ref>[http://www.toei-cm.co.jp/mt_license/ 東映グループ所有コンテンツ]{{deadlink|date=2019年1月}}</ref>、サイト再編後、当該記述は削除された<ref>{{cite web|url=https://toei-cm.co.jp/works/page4.html|title=東映ブランド紹介 |publisher=東映シーエム株式会社|accessdate=2019-1-7}}</ref>。
 
[[2013年]]からは20周年企画が展開され、高級ガチャガチャシリーズや『プレミアムバンダイ』のミラクルロマンスシリーズで大人向けコスメや大人向け玩具、資生堂やGU等の有名ブランドとのコラボ商品が発売されたり、同年に[[ネルケプランニング]]主導で再ミュージカル化、[[2014年]]には東映による新作アニメシリーズが公開され、[[2016年]]には『美少女戦士セーラームーン20周年記念BOOK』が発売された<ref>[http://sailormoon-official.com/comics/news/20thmook160923.php 『20周年記念BOOK』がいよいよ発売開始]</ref>。
 
[[2017年]]も様々な25周年企画が進行中である。その一環として、初の常設専門店「セーラームーンストア」が[[9月23日]]、[[ラフォーレ原宿]]に開設された<ref>[http://sailormoon-official.com/comics/news/20thmook160923.php セーラームーンストア]</ref><ref>[http://www.asahi.com/articles/ASKB33S99KB3ULFA009.html (ヒット!予感実感)「セーラームーン」の専門ショップ、東京・原宿に][[朝日新聞]]デジタル(2017([[2017]][[10月5日]])</ref>。
 
== 物語 ==
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|5||第1話||ちびうさ絵日記(番外編)||1993年7月号
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|10||第2話||七夕カウント・ダウンにご用心の巻||[[1994年]]7月号
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|15||第3話||ちびうさ絵日記(虫歯編)||[[1995年]]3月号
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|17||第4話||ヒミツのハンマープライズ堂の巻||[[1996年]]8月号
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|}
 
=== かぐや姫の恋人 ===
猫のルナに焦点を置いたストーリー。[[1994年]]東映制作の映画『[[劇場版美少女戦士セーラームーンS]] かぐや姫の恋人』の原作とされ、同時に執筆された作品。漫画版はKCなかよしデラックスとして特別製本の単行本で発売された後、本編コミックス第11巻に収められた。
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!収録巻!!サブタイトル!!掲載
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連載と並行して1992年から[[東映動画]]制作のテレビアニメ化がされ、劇場アニメ化、ゲーム化、カセットコレクションも制作された。1993年に[[バンダイ]]制作でテレビアニメ版をベースにミュージカル化がされ、2003年には原作漫画版をベースにしたテレビドラマ化もされた。
 
[[2012年]][[7月6日]]に行われた『20周年記念トークイベント』で、「セーラームーン誕生20周年記念作品」として原作漫画に忠実な新作アニメが[[2013年]]夏に公開されると発表され、その後幾度の延期を経て、[[2014年]]7月より『[[美少女戦士セーラームーンCrystal]]』のタイトルで始めに[[Webアニメ]]として公開され、後に[[テレビアニメ]]としても公開された<ref name="newanime">現在までのところ、第3期のデス・バスターズ編まで公開されている。</ref>。また、20周年記念プロジェクトの一環として、後述の[[S.H.Figuarts]]による[[アクションフィギュア]]化、[[ネルケプランニング]]による原作をベースにしたミュージカル版制作が発表されている。
 
=== アニメ ===
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; 『美少女戦士セーラームーンCrystal』
2014年7月から東映アニメーション制作による[[Webアニメ]]がネット配信され、後にテレビアニメ([[深夜アニメ]])としても放送された。[[2017年]]現在では深夜枠で第3期まで放送され、第4期の劇場アニメ化が予定されている。
 
前述のテレビアニメのリメイクではなく、「原作漫画に忠実なアニメ化」をコンセプトにしているが、一部独自の設定とストーリーが含まれている。
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=== 完全版 ===
[[完全版コミックス|完全版]]は、『美少女戦士セーラームーン』生誕20周年企画特別出版として、再刊された原作コミックの完全版。カバーイラストは原作者・武内直子の最新描き下ろしで、雑誌掲載時のカラーページを再現したA5版サイズ。武内自身が監修した美麗な豪華装丁で、全原稿に[[デジタルリマスター]]を施し再編集版としている。[[2013年]][[11月27日]]から各月2巻が発売。全12巻の予定だったが、11巻・12巻は『コードネームはセーラーV』全2巻として扱われ、2014年の5月に発売された。
 
元は特製BOX入り愛蔵版として2012年10月から発売予定だったが、後に大幅に発売延期となり、「愛蔵版」を「完全版」に名称変更して刊行された。
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全て講談社より発売されている。
* 『美少女戦士セーラームーン』旧版単行本 (全18巻、レーベルは[[講談社コミックスなかよし]])
** 『美少女戦士セーラームーン』 第1巻 (1992年[[7月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178721-7
** 『美少女戦士セーラームーン』 第2巻 (1992年[[10月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178731-4
** 『美少女戦士セーラームーン』 第3巻 (1993年[[4月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178744-6
** 『美少女戦士セーラームーン』 第4巻 (1993年7月6日第1刷発行) ISBN 4-06-178753-5
** 『美少女戦士セーラームーン』 第5巻 (1993年[[11月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178764-0
** 『美少女戦士セーラームーン』 第6巻 (1994年[[3月5日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178772-1
** 『美少女戦士セーラームーン』 第7巻 (1994年7月6日第1刷発行) ISBN 4-06-178781-0
** 『美少女戦士セーラームーン』 第8巻 (1994年[[11月2日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178790-X
** 『美少女戦士セーラームーン』 第9巻 (1995年[[2月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178797-7
** 『美少女戦士セーラームーン』 第10巻 (1995年[[6月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178806-X
** 『美少女戦士セーラームーン』 第11巻 (1995年7月6日第1刷発行) ISBN 4-06-178809-4
** 『美少女戦士セーラームーン』 第12巻 (1995年[[9月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178814-0
** 『美少女戦士セーラームーン』 第13巻 (1995年[[12月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178820-5
** 『美少女戦士セーラームーン』 第14巻 (1996年[[3月6日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178826-4
** 『美少女戦士セーラームーン』 第15巻 (1996年[[7月5日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178835-3
** 『美少女戦士セーラームーン』 第16巻 (1996年9月6日第1刷発行) ISBN 4-06-178841-8
** 『美少女戦士セーラームーン』 第17巻 (1996年12月6日第1刷発行) ISBN 4-06-178849-3
** 『美少女戦士セーラームーン』 第18巻 (1997年[[4月4日]]第1刷発行) ISBN 4-06-178858-2
* 『美少女戦士セーラームーン かぐや姫の恋人』 (全1巻、1994年[[11月17日]]第1刷発行) ISBN 4-06-319548-1
* 『美少女戦士セーラームーン』新装版単行本 (全12巻+ショートストーリーズ全2巻、レーベルは[[KCデラックス]])
** 『美少女戦士セーラームーン』 第1巻 (2003([[2003]][[9月22日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334776-1
** 『美少女戦士セーラームーン』 第2巻 (2003年9月22日第1刷発行) ISBN 4-06-334777-X
** 『美少女戦士セーラームーン』 第3巻 (2003年[[10月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334783-4
** 『美少女戦士セーラームーン』 第4巻 (2003年[[11月21日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334803-2
** 『美少女戦士セーラームーン』 第5巻 (2003年[[12月22日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334828-8
** 『美少女戦士セーラームーン』 第6巻 (2004年[[1月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334835-0
** 『美少女戦士セーラームーン』 第7巻 (2004年[[2月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334842-3
** 『美少女戦士セーラームーン』 第8巻 (2004年[[3月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334857-1
** 『美少女戦士セーラームーン』 第9巻 (2004年[[4月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334865-2
** 『美少女戦士セーラームーン』 第10巻 (2004年[[5月21日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334873-3
** 『美少女戦士セーラームーン』 第11巻 (2004年[[6月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334885-7
** 『美少女戦士セーラームーン』 第12巻 (2004年[[7月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334896-2
** 『美少女戦士セーラームーン ショートストーリーズ』 [短編集]1 (2004年[[8月23日]]第1刷発行) ISBN 4-06-334910-1
** 『美少女戦士セーラームーン ショートストーリーズ』 [短編集]2 (2004年9月22日第1刷発行) ISBN 4-06-334915-2
* 『美少女戦士セーラームーン』完全版単行本 (全10巻、レーベルは[[KCピース]])
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第1巻 (2013年11月27日発売) ISBN 978-4-06-364933-8
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第2巻 (2013年11月27日発売) ISBN 978-4-06-364934-5
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第3巻 (2013年[[12月25日]]発売) ISBN 978-4-06-364935-2
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第4巻 (2013年12月25日発売) ISBN 978-4-06-364936-9
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第5巻 (2014([[2014]][[1月24日]]発売) ISBN 978-4-06-364937-6
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第6巻 (2014年1月24日発売) ISBN 978-4-06-364938-3
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第7巻 (2014年[[2月28日]]発売) ISBN 978-4-06-364941-3
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第8巻 (2014年2月28日発売) ISBN 978-4-06-364942-0
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第9巻 (2014年[[3月28日]]発売) ISBN 978-4-06-364943-7
** 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 第10巻 (2014年3月28日発売) ISBN 978-4-06-364944-4
* Sailor Moon, Paperback, Kodnsha Comics
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=== 原画集・資料集 ===
* 美少女戦士セーラームーン 原画集 (全6冊)
** 美少女戦士セーラームーン 原画集 Vol.I (1994年[[10月5日]]発売) ISBN 4-06-324507-1
*** 第一部「ダーク・キングダム編」の原画46点を収録。武内直子作の「アニメバージョン!」と「美少女戦士セーラームーン第一部 オールキャラクター」も収録。武内直子執筆の作品解説付き。
** 美少女戦士セーラームーン 原画集 Vol.II (1994年10月5日発売) ISBN 4-06-324508-X
957行目:
** 美少女戦士セーラームーン 原画集 Vol.IV (1997年10月5日発売) ISBN 4-06-324519-5
*** 第四部「デッド・ムーン編」の原画50点を収録。武内直子執筆の作品解説付き。
** 美少女戦士セーラームーン 原画集 Vol.V (1997年[[9月25日]]発売) ISBN 4-06-324522-5
*** 第五部「セーラースターズ編」の原画45点を収録。武内直子執筆の作品解説付き。
** 美少女戦士セーラームーン 原画集 Vol.∞ (1997年[[6月30日]]発売) USAG I-00-000000-0I([[同人誌]])
*** 「美少女戦士セーラームーン」の一部[[声優]]・[[アニメーター]]作のイラストを収録。武内直子作の一部企画設定稿も収録。
* 美少女戦士セーラームーン 設定資料集 (1999([[1999]][[10月1日]]発売) ISBN 4-06-324521-7
 
=== 原画集CD ===
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=== オフィシャルブック ===
* 『セーラームーン オフィシャルファンブック (SAILOR MOON OFFICIAL FANBOOK)』(1993年なかよし付録、非売品)
* 『美少女戦士セーラームーン 20周年記念BOOK』(講談社、2016年[[10月20日]]発売) ISBN 978-4-06-364997-0
 
== 脚注 ==