「小型自動車」の版間の差分

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'''小型自動車'''(こがたじどうしゃ)とは、[[日本]]における[[自動車]]の区分のひとつ。市場においてはナンバープレートの分類番号から「4「4ナンバー車(貨物)」)」/「5「5ナンバー車(乗用)」)」と呼ばれる。
 
== 概要 ==
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一般的に、四輪および[[オート三輪|三輪]]の小型自動車は[[普通自動車]][[日本の運転免許|運転免許]]、準中型自動車運転免許、中型自動車運転免許または大型自動車運転免許、[[オートバイ|二輪]]の小型自動車に関しては排気量に応じた[[普通自動二輪車]]・[[大型自動二輪車]]免許で運転できる。乗車定員・最大積載量・車両総重量にそれぞれ条件があるため詳細は[[日本の運転免許]]を参照のこと。
 
[[1989年]](平成元年)以前は毎年の税金が普通自動車の半額以下に設定されていたため<ref>{{cite web | title=自動車税について | url=http://www.soumu.go.jp/main_content/000228067.pdf | accessdate=2016-11-22}}</ref>、[[トヨタ・クラウン|クラウン]]、[[日産・セドリック|セドリック]]/[[日産・グロリア|グロリア]]、[[三菱・デボネア|デボネア]]といった高級車、[[トヨタ・ランドクルーザー|ランクル]]、[[三菱・パジェロ|パジェロ]]といった上級SUVを含む当時の国産乗用車の多くが小型車規格に合わせて製造されていた。しかしそれ以降は排気量によってのみ税額が決まるようになった為メーカーにとっての「5「5ナンバー縛りの意義は薄れ、89年当時がバブル期であったことによる高級化志向から[[Dセグメント]]車<ref>1990年代前半に車体サイズが3ナンバー化したDセグ以下の車種の例:トヨタ・JZX90(JZX90([[トヨタ・マークII|マークII]]/[[トヨタ・チェイサー|チェイサー]]/[[トヨタ・クレスタ|クレスタ]])、トヨタ・ST202(ST202([[トヨタ・セリカ|セリカ]]/[[トヨタ・カリーナED|カリーナED]]/[[トヨタ・コロナEXiV|コロナEXiV]])、[[日産・スカイライン]]R33、[[ホンダ・アコード]]、[[三菱・ギャラン]]</ref>が、更にその後の不況(特に2000年代以降)においては輸出市場における大型化の要求の影響(企業規模によっては国内市場だけの為に5ナンバー車を作る余裕がない)からそれまで5ナンバーだった[[フルBセグメント]]、および[[Cセグメント]]車<ref>具体例:[[トヨタ・プリウス]]、[[トヨタ・カローラランクス|トヨタ・カローラランクス/アレックス]]→[[トヨタ・オーリス|オーリス]]を経て[[トヨタ・カローラスポーツ|カローラスポーツ]]、[[日産・ブルーバード]]→[[日産・シルフィ|シルフィ]]、[[ホンダ・シビック]]、[[ホンダ・インサイト]]、[[マツダ・ファミリア]]→[[マツダ・アクセラ|アクセラ]]、[[三菱・ランサー]](最終型は国内では[[三菱・ギャランフォルティス|ギャランの名を冠して販売]])、[[スバル・インプレッサ]]・・・といった具合に全てのメーカーで見られる現象である。</ref>が[[3ナンバー]]化するケースが相次いだ。
しかし2018年現在も未だに5ナンバー全盛期のインフラが残っている関係でこれらの車種は日本の道路・交通事情ではとりたてて扱いにくい存在であり、特に大衆車クラスの実用車では致命的な問題となる。そのため、[[トヨタ・カローラ#カローラアクシオ|トヨタ・カローラアクシオ]]や[[トヨタ・アリオン]][[トヨタ・プレミオ|/プレミオ]]、[[ホンダ・グレイス]]、[[日産・ラティオ]](現在すでに絶版)などの[[セダン]]系乗用車、[[トヨタ・カローラフィールダー]]や[[ホンダ・シャトル]]、[[日産・ウィングロード]](現在すでに絶版)などの[[ステーションワゴン|ワゴン]]系乗用車、[[トヨタ・シエンタ]]や[[トヨタ・エスクァイア]]、[[ホンダ・フリード]]などの[[ミニバン]]系乗用車、果ては[[トヨタ・ジャパンタクシー]]に見られる小型タクシー専用車などのように明確に5ナンバー車であることを売り文句にするケースもまま見られる。
 
== 区分の歴史 ==
* [[1933年]][[11月1日]] - 自動車取締令改定で小型自動車の規格が明示される。(同年[[8月18日]]公布)
** 長さ:2.8m以下、幅1.2m以下、高さ:1.8m以下
** 内燃機関を原動機とするものは四サイクルが750cc以下、二サイクルが500cc以下
** 電動機を原動機とするものは定格出力4.5kW以下
** 運転免許は小型免許。(普通免許、特殊免許所持者も運転可能)、学科試験、技能試験なし。
* [[1948年]][[1月1日]] - 道路交通取締法施行に伴い、道路交通取締令が施行される。([[1947年]][[12月13日]]公布。道路交通取締法は同年[[11月8日]]公布)第一種から第四種まで細分化される。
** 第一種:四輪車の類(前二輪により操行する四輪車、三輪車の類)
*** 長さ:4.3m以下、幅1.6m以下、高さ:2.0m以下
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*** 電動機を原動機とするものは定格出力1.2kW以下
** 運転免許は小型免許(各種類に該当する自動車と第四種の自動車。ただし、第四種の自動車は第四種のみ)または普通免許(第一種、第四種)、特殊免許(第一種は第一種と第四種。第二種と第三種は第四種のみ)
* [[1949年]][[11月1日]] - 道路交通取締令の一部改正に伴い小型免許を小型自動四輪車免許、自動三輪車免許、側車付自動二輪免許、自動二輪車免許に区分改正。
** '''小型自動四輪車'''(前二輪により操行する四輪車、三輪車の類)
*** 長さ:4.3m以下、幅1.6m以下、高さ:2.0m以下
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*** 内燃機関を原動機とするものは四サイクルが150cc以下、二サイクルが100cc以下
*** 電動機を原動機とするものは定格出力1.2kW以下
* [[1952年]][[8月1日]] - 道路交通取締法改正に伴い、道路交通取締令を改正。(同年[[7月17日]]公布)
** 軽免許新設により軽自動二輪車は'''軽自動車免許'''に区分変更。
*** 1968年まで存在し、16歳で取得可能だった。
** 小型自動四輪車のガソリン、ディーゼルの区分を廃止し四サイクルが1,500cc以下、二サイクルが1,000cc以下に統一
* [[1954年]][[10月1日]] - 小型自動四輪車の内燃機関を原動機とするものの規格を1,500ccに統一
* [[1960年]][[9月1日]] - 道路運送車両法の小型自動車の規格を改める。(同年[[7月20日]]公布)
** 四輪以上の自動車及び被牽引自動車で下記の規格に該当するもの(軽自動車、特殊自動車を除く)
** 長さ:4.7m以下、幅1.7m以下、高さ:2.0m以下({{疑問点範囲|1958年昭和33年4月1日改正が抜けて居る|date=2017年5月}})
** 内燃機関を原動機とするものは2,000cc以下({{疑問点範囲|date=2016-11-22|ディーゼル機関は排気量無制限}})
* 1960年[[12月20日]] - 道路交通法施行に伴い小型自動四輪免許は[[普通自動車]]免許に統合。(ただし、[[限定免許 (運転免許)#審査未済|審査]]を受けなければ「普通車は小型自動四輪車に限る」の条件付)
 
== 自動車重量税を基準とした小型自動車 ==
[[自動車重量税]]は、一般的に、自動車購入時や[[車検]]の時に同時に納付する。自動車重量税は、同じ乗用車([[日本のナンバープレート|ナンバープレート]]の分類番号の上1ケタ目が35、または、7)でも、500kg毎に納付額が異なるため、車検の料金表などでは、車両重量が1,000kg以下の乗用車のことを、小型自動車、小型乗用車、または、[[コンパクトカー]]などと表記されていることが多い。車検の料金表などで小型貨物車と表記されている場合は4ナンバー車(分類番号の上1ケタ目が4、または、6)のことをさし、さらに重量で細分化されている。
 
== その他 ==
* 現在の小型自動車は寸法ぎりぎりのサイズ(特に車幅を1695㎜1695mmとするケース)で製造している車種が多い。エアロパーツやフェンダーアーチモール等の装着で車幅が増加するため、同じ車種であってもエアロパーツやフェンダーアーチモール等の装着の有無で3ナンバーと5ナンバーの両方に分かれるケースが見られる<ref>例その1:ホンダ・ステップワゴンの5代目は5ナンバーだが、同世代のホンダ・ステップワゴン・スパーダは3ナンバーとなる。</ref><ref>例その2:[[トヨタ・アクア]]は基本的に5ナンバーで設計されているが2017年改良型以降に登場した「Crossover」のみ幅広フェンダーアーチモールが装着され全幅が1,695mmから1,715mmに若干拡大され3ナンバー車扱いとなる。</ref>。
* 2018年4月19日に一部改良、および仕様変更を実施した軽自動車ベースの[[電気自動車]]である[[三菱・i-MiEV]]のように道路運送車両の保安基準の改正に伴う対歩行者安全強化の理由のため、フロントバンパーの変更によって全長が若干拡大(3,395mm→3,480mm)した<ref>[http://www.webcg.net/articles/-/38682?page=2 そこにはどんなメリットが?「三菱i-MiEV」が軽自動車を"卒業"した理由 (2頁)] - [[webCG]] 2018年4月25日(2018年4月27日閲覧)</ref>ことで'''これまでの軽自動車から小型自動車に区分変更'''となるケースも存在する。
 
* 日本における自動車販売台数の統計は小型自動車と普通車で別項目で統計を取っていることが多いため、売上台数の統計使用時は注意を要する。(日本自動車販売協会連合会の統計)
・2018年4月19日に一部改良、および仕様変更を実施した軽自動車ベースの[[電気自動車]]である[[三菱・i-MiEV]]のように道路運送車両の保安基準の改正に伴う対歩行者安全強化の理由のため、フロントバンパーの変更によって全長が若干拡大(3,395mm→3,480mm)した<ref>[http://www.webcg.net/articles/-/38682?page=2 そこにはどんなメリットが?「三菱i-MiEV」が軽自動車を"卒業"した理由 (2頁)] - [[webCG]] 2018年4月25日(2018年4月27日閲覧)</ref>ことで'''これまでの軽自動車から小型自動車に区分変更'''となるケースも存在する。
 
・日本における自動車販売台数の統計は小型自動車と普通車で別項目で統計を取っていることが多いため、売上台数の統計使用時は注意を要する。(日本自動車販売協会連合会の統計)
 
== 関連項目 ==