「ラセーグ徴候」の版間の差分

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{{Infobox diagnostic
'''ラセーグ徴候'''とは[[神経診断学]]における根症状をみるための検査である。下肢の挙上という点で[[髄膜刺激症状]]の一つである[[ケルニッヒ徴候]]と共通するが、その方法は異なる。SLR(Straight Leg Raising Test、下肢伸展拳上検査)、'''ラセーグテスト'''とも言う。[[坐骨神経麻痺]]の鑑別に使われる。フランスの整形外科医[[シャルル・ラゼーグ]]([[:fr:Charles Ernest Lasègue]])の名前に由来する。彼の著書にはラセーグ徴候自体のことは書いてあるが、名前自体は書いてなかった。彼の弟子であるJ.J.Forstにより[[1881年]]に坐骨神経痛の仮病を装う兵士を鑑別するため紹介した。
| name = ラセーグテスト
| image =Straight-leg-test.gif
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| caption = 30-70度の間での疼痛を見る
| purpose = 椎間板ヘルニアかどうかを判断
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'''ラセーグ徴候'''とは[[神経診断学]]における根症状をみるための検査である。下肢の挙上という点で[[髄膜刺激症状]]の一つである[[ケルニッヒ徴候]]と共通するが、その方法は異なる。SLR(Straight Leg Raising Test、下肢伸展拳上検査)、'''ラセーグテスト'''とも言う。[[坐骨神経麻痺]]の鑑別に使われる。フランスの整形外科医[[シャルル・ラゼーグ]]([[:fr:Charles Ernest Lasègue]])の名前に由来する。彼の著書にはラセーグ徴候自体のことは書いてあるが、名前自体は書いてなかった。彼の弟子であるJ.J.Forstにより[[1881年]]に坐骨神経痛の仮病を装う兵士を鑑別するため紹介した
 
患者を[[仰臥位]]にしたうえ患者、検査官はの片側の下肢を挙上し、[[痛み]]が大腿後面と膝下まで発現(すなわち[[坐骨神経]]領域)しそれ以上股関節の屈曲が出来ない場合に陽性とする。
[[File:Straight-leg-test.gif|thumb|ラセーグ検査は、主に、椎間板ヘルニアを診断するために行われる]]
 
バリエーションとして、患者を座らせた状態で実施することもあるが<ref name="pmid6446157">{{cite journal |vauthors=Waddell G, McCulloch JA, Kummel E, Venner RM |title=Nonorganic physical signs in low-back pain |journal=Spine |volume=5 |issue=2 |pages=117–25 |year=1980 |pmid=6446157 |doi=10.1097/00007632-198003000-00005}}</ref>、これはテストの感度を低下させる<ref name="pmid17601462">{{cite journal |vauthors=Rabin A, Gerszten PC, Karausky P, Bunker CH, Potter DM, Welch WC |title=The sensitivity of the seated straight-leg raise test compared with the supine straight-leg raise test in patients presenting with magnetic resonance imaging evidence of lumbar nerve root compression |journal=Archives of Physical Medicine and Rehabilitation |volume=88 |issue=7 |pages=840–3 |year=2007 |pmid=17601462 |doi=10.1016/j.apmr.2007.04.016}}</ref>。
== 方法 ==
 
[[仰臥位]]で患者の片側の下肢を挙上し、[[痛み]]が大腿後面と膝下まで発現(すなわち[[坐骨神経]]領域)しそれ以上股関節の屈曲が出来ない場合に陽性とする。
== 方法解釈 ==
まっすぐ伸ばした脚が30度から70度の間の角度にあるときに患者が坐骨神経痛を訴えた場合、この検査は陽性であり、[[椎間板ヘルニア]]が疼痛の原因である可能性を示唆する<ref name="pmid15130982">{{cite journal |author=Speed C |title=Low back pain |journal=BMJ |volume=328 |issue=7448 |pages=1119–21 |year=2004 |pmid=15130982 |doi=10.1136/bmj.328.7448.1119 |pmc=406328}}</ref>。陰性であったときは、その腰痛は別の原因であることが高いとされる。
 
ラセーグ徴候は[[馬尾]]、[[神経根]]、[[坐骨神経]]の障害を示唆する所見である。頚部での[[スパーリング徴候]]と同様根症状を示唆する。陽性であった場合は腹臥位で殿部から大腿後面にかけて圧痛があるか確認する。これをValleix圧痛点という。
 
ラセーグ徴候徴候を調べるときに挙上していない側の坐骨神経領域に疼痛が誘発される場合がある。これを逆ラセーグ徴候といい、これは坐骨神経領域の痛みが誘発された下枝側の腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経への圧迫を示唆する。
 
== 歴史 ==
フランスの整形外科医[[シャルル・ラゼーグ]]([[:fr:Charles Ernest Lasègue]])の名前に由来する。彼の著書にはラセーグ徴候自体のことは書いてあるが、名前自体は書いてなかった。彼の弟子であるJ.J.Forstにより[[1881年]]に坐骨神経痛の仮病を装う兵士を鑑別するため紹介した。
 
== 脚注 ==
{{reflist}}
 
== 関連項目 ==
* [[腰痛]]
* [[坐骨神経痛]]
 
{{DEFAULTSORT:らせくちようこう}}
[[Category:症状と徴候]]
[[Category:神経学]]
{{Medical-stub}}