「ブローニングM2重機関銃」の版間の差分

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銃身は100発程度の発砲で銃身の温度が約130-230℃に達する。これにより、銃身底部と機関部の間隔を調整する'''頭部間隙'''(ヘッドスペース)の調整と、撃発と排莢のタイミングを最適化する'''タイミング調整'''という作業が必須となる。これを怠ると命中精度が著しく損なわれる他、排莢不良や過大な発射ガス漏れによる射手の負傷など、事故へとつながる。調整にはそれぞれ専用の[[すきまゲージ|シックネスゲージ]]を用いて行われる。本稿冒頭で紹介した[[FNハースタル]]社のFN M2HB-QCBは、この調整作業を省略できるようにした改良である。
 
[[陸上自衛隊]]でも戦車や装甲車への車載用の他、各部隊が対地対空兵器として装備しており、年間80挺を新規調達している。M3銃架は[[96式40mm自動てき弾銃]]と互換性がある。[[対空兵器]]として地上設置する場合はM63対空銃架を使用する。[[海上自衛隊]]でも[[護衛艦]]などに数挺搭載していたが、現代戦では威力不足と短射程を理由に一時期搭載する艦艇はなくなった。しかし、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]の[[不審船事件]]などを受けて、皮肉なことに現役艦載武器の威力過剰<ref>小型船に[[艦砲]]や[[ミサイル]]では小型船が一撃で沈んでしまう。また、[[威嚇射撃]]にしても[[コストパフォーマンス|対費用効果]]が高すぎる欠点があった。</ref>が問題とされて、小目標に対する適切な火力を有する本銃が再び搭載されるようになった。なお、M2は艦艇固有の装備ではなく搭載品として扱われている。[[海上保安庁]]では「13ミリ機銃」と呼称され、多くの[[巡視艇]]に装備されている。
 
[[2013年]](平成25年)12月18日、メーカーの住友重機械工業において、5.56mm機関銃([[ミニミ軽機関銃]])・[[74式車載7.62mm機関銃]]・12.7mm重機関銃('''ブローニングM2重機関銃''')の3種で少なくとも合計5,000丁にものぼる試験データ改竄が発覚。同社は5ヶ月の指名停止処分となった。