「マツダ・ロードスター」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m NA、NBに関するエピソード追加
m リフレッシュビークル、NBロードスターのディティール追記
84行目:
量産モデル決定後、他の市販車ではあり得ない約1年半という期間で市場にデビューすることになる。量産開発コードは”J58G”とされた。非常に短期間での市場投入をすべく既存車両の部品流用も多く、2代目AA系キャロルのサイドウインカー、3代目E8/F8系ボンゴの灰皿等がそうである。灰皿のシボ模様はロードスターの室内樹脂部品のシボ模様と異なるが構成部品として採用された。日本仕様車のフロントバンパー中央に取り付けられるエンブレムは田中俊治がデザインを進めていたがユーノスチャンネルでの販売を受けてユーノスブランドマークの”Vマーク”に変更された。
 
最初期のモデル以降、2度の大きなマイナーチェンジを受ける。排気量の変更を始め、各部剛性の向上など性能は大きく変化することになるが、エクステリアに関しては大きな変更はなく、どのモデルも大きな違いはない。リアの“Roadster”のロゴプレートに関しては文字色が各モデルで異なり、NA6CEが黒文字、NA8Cシリーズ1が赤文字、NA8Cシリーズ2が緑文字となっている。また、2003年にマツダE&Tにてレストアされたリフレッシュビークル(限定30台)は黄文字である。
 
2004年、米国のスポーツカー専門誌、[[スポーツカー・インターナショナル]]の選出した[[ベスト・スポーツカー (2004年スポーツカー・インターナショナル誌選出)|ベスト・スポーツカー1990年代部門]]で第1位を獲得した。20世紀に生産された乗用車の中から、世界32か国、約130名の選考委員により選び出す[[:en:Car of the Century|カー・オブ・ザ・センチュリー]]ではベスト100に入った。
195行目:
[[1998年]]に初の[[モデルチェンジ (自動車)|モデルチェンジ]]が行われた。日本国内では初代の販売チャンネルである [[ユーノス店]]が廃止されたため、'''マツダ・ロードスター'''の名称での販売となった。
 
開発主査は先代途中より就任した[[貴島孝雄]]が引き続き担当。チーフデザイナーは林浩一。初代のアイデンティティの1つであった[[リトラクタブル・ヘッドライト|リトラクタブルライト]]は軽量化や[[ヨーイング|ヨー]][[慣性モーメント]]低減、対人衝突時に与えるダメージの低減などのため廃止され、全幅は5mm(諸元5mm単位記載になの既定があので実際は3mm)拡大された。
 
性能面では[[サスペンション]]・ジオメトリーの見直しと補強の追加が施された。グラム単位でムダを省き、各部を徹底的に見直すこと(通称「グラム作戦」)により重量増を最小限に抑えた。なお、初期モデルにのみ設定されている標準車グレードではエアコンレス仕様もあり、車重は990kgから存在する。モデルチェンジの最も大きな理由であるパッシブセーフティ強化に対応するため、全車エアバッグ標準装備。初代ではビニールスクリーンだったリアウィンドウはガラス製へと変更された。オプション販売されている脱着式ハードトップは初代と設計を共通化することで、2代目にも装着可能になっている(デフォッガーハーネスのカプラー形状違うので、NAからは変換が必要)。ルーフをシート後方にトランクとは独立して収納することにより、屋根の開閉の状態にかかわらず幌のモデルと同じトランク容量を確保している。ボディカラーは国内仕様で全26色、海外仕様を含めると30色になり、歴代ロードスターで最もカラフルなモデルとなる。
 
また、初代のマイナーチェンジ時に廃止された1,600ccエンジンを搭載するモデル('''NB6C型''')が復活し、可変吸気システムを搭載し改良された1,800ccエンジンを搭載するモデル('''NB8C型''')とともに販売された。NB6C型には5速MTが、NB8C型には6速MTがそれぞれ組み合わされた。ATモデルには全車ABSが装着
 
2000年にマイナーチェンジ(NB2型)が行われた。エクステリアはフロントマスクとリアコンビネーションランプを中心に手が加えられ、インテリアは座席シートの軽量化とデザイン変更、メーターパネルのデザイン変更、インパネのデザインを一体感あるものにするなどへアップデートされた。ボディは、サイドシル内部の構造変更などにより、ボディ剛性が強化された。キーレスエントリーの採用や、センターコンソール周辺のデザインの見直しも行われた
このマイナーチェンジでは1,800ccのエンジンの可変吸気システムが廃され、その代わりにマツダの[[可変バルブ機構]]であるS-VT機構が搭載されたBP-VE型へ変更、馬力・トルクともに向上している。しかし、このエンジンはアジア・オセアニア市場のみの採用で、欧州・北米市場ではBP-ZE型が継続
 
その後、衝突安全性の向上、新騒音・[[自動車排出ガス規制|排ガス規制]]対応、自己診断装置(OBD)の国際基準対応、および燃費向上のため、NB3型、NB4型とマイナーな変更が施された<ref>[http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2000/200007/0718c.html オープンスポーツカー「ロードスター」をビッグチェンジ] - マツダ 2000年7月18日</ref>。
209行目:
 
モデル末期の [[2003年]]には、10月にクーペモデルのロードスタークーペが<ref name="mazda20031009"/>、また12月には限定車ながらターボモデルのロードスターターボが<ref name="mazda20031224"/>販売された。架装はともに[[マツダE&T]]が手がけた。
 
2003年8月 英国AUTOCAR誌において「Best Handling Car 2003」を受賞。最終まで競合したのはポルシェ911GT3(996)であったが「ドライバーの資質やコーナリングスピードに左右されることなく頭一つ抜けたハンドリングを提供してくれる車」として、MX-5(ロードスターの英国名)が評価された。
<gallery>
ファイル:Mazda Roadster (NB) front.JPG|フロント(国内仕様)
227 ⟶ 229行目:
**1月 - 限定車「'''NR リミテッド'''」発売。1.8Sベース。限定500台。NAの限定車「VRリミテッドコンビネーションA」と同じ外板色アールヴァンレッドマイカを塗装。室内はVSの内装と同じく仕立てられ、アルミホイールは15インチのバフ仕上げ<ref>[http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/1999/9912/991216.html 上質感を高めた限定車 ロードスター「NRリミテッド」を発売] - マツダ 1999年12月16日</ref>。
**[[7月13日]] - 「2人乗り小型オープンスポーツカー」の生産累計世界一として[[ギネスブック]]に認定される<ref>{{Cite press release |title= マツダ ロードスターが"ギネス"に認定|url= http://www.mazda.com/jp/publicity/release/2000/200007/0713.html|publisher= マツダ 2000年7月13日}}</ref>。
**[[7月18日]] - 商品改良を実施<ref>{{Cite press release |title= オープンスポーツカー「ロードスター」をビッグチェンジ|url= http://www.mazda.com/jp/publicity/release/2000/200007/0718c.html|publisher=マツダ 2000年7月18日}}</ref>。 それに伴い「標準車」の廃止。
**[[12月22日]] - 限定車「'''YS リミテッド'''」発売<ref>[http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2000/200012/1222.html ロードスター限定車「YSリミテッド」を発売] - マツダ 2000年12月22日</ref>。限定700台。1.6lモデルのMをベースにチタン風内装を施し、専用色(ブラックマイカ)を含む3色のボディカラーをラインアップした。外観の特徴はブラックアウトされたヘッドライトベゼル。
*[[2001年]]
239 ⟶ 241行目:
*[[2003年]]
**[[9月18日]] - 商品改良を実施<ref>{{Cite press release |title= 「マツダロードスター」を一部商品改良|url= http://www.mazda.com/jp/publicity/release/2003/200309/0918.html|publisher= マツダ 2003年9月18日}}</ref>。
**[[10月9日]] - 「'''ロードスター クーペ'''」発売。受注生産での販売。[[マツダE&T]]がクーペに改造したモデル。1.6l標準顔の「COUPE」、1.8l標準顔の「COUPE TYPE-S」、1.8l+6速MT+専用特別顔+オーバーフェンダーの「COUPE TYPE-A」(200台限定)、1.8l+4速AT+専用特別顔の「COUPE TYPE-E」(150台限定)の4種類がラインナップされた。形式名は1.6lが「NB6C改」、1.8lが「NB8C改」となっている<ref name="mazda20031009">[http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2003/200310/1009.html 「マツダ ロードスター クーペ」新登場] - マツダ 2003年10月9日</ref>。しかし、マツダ宇品第一工場塗装ラインの火災により生産休止になり、市場にデリバリーされたのはクーペ全体で179台になる
**[[12月24日]] - 限定車「'''ロードスターターボ'''」発売。限定350台。歴代ロードスターで唯一[[ターボチャージャー]]を搭載したモデル。パワー&トルク増強に伴って車体やドライブシャフトなど細部に渡って強化されていた。外観の特徴はクリアブラックのヘッドライトレンズ、専用フロント&リアスポイラー、専用デザインの17インチアルミホイールなどだが、ウェブチューンでのカスタマイズも可能であったため、各固体ごとにインテリアの素材や配色などにまでさまざまなバリエーションが存在する<ref name="mazda20031224">[http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2003/200312/1224b.html 「マツダロードスター ターボ」を限定発売] -マツダ 2003年12月24日</ref>。
*[[2004年]]3月 - 生産累計台数70万台を達成。