「JR九州BEC819系電車」の版間の差分

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(→‎投入までの経過と今後: 出典の追記と、出典不明の記述の除去)
== 構造 ==
=== 車体 ===
車体は『人と地球の未来にやさしい』をコンセプトとし、817系をベースに[[JR九州305系電車|305系]]で採用された電気式戸閉装置「スマートドア」([[自動ドア#ボタン式半自動|押しボタン式半自動ドア]])や「マルチサポートビジョン」(大型[[液晶ディスプレイ]])を導入しており<ref name="release20160129"/>。外装には817系2000番台の白色をベースに乗降扉に「地球をイメージ」した青色を配色しており<ref name="release20160129"/>、乗降扉の脇には[[JR九州817系電車#車体のロゴ|817系と同様の「CT」のシンボルマーク]](水色)と「819 DENCHA DUAL ENERGY CHANGE TRAIN」のロゴが青色で描かれている。編成記号は'''Z'''が用いられている。1編成(2両)当たりの重量は70 t で、設計最高速度は120 [[キロメートル毎時|km/h]]<ref name="response20141128"/>。817系と同様の[[アルミ合金]]製車体で、前面は貫通形(クハBEC818形に貫通幌設置)であり、前照灯はLED化されており、817系1100番台以降と同じく大型のLED行先表示器を前面と側面に設置している
 
817系と同様の[[アルミ合金]]製車体で、前面は貫通形(クハBEC818形に貫通幌設置)であり、前照灯はLED化されており、817系1100番台以降と同じく大型のLED行先表示器を前面と側面に設置している。
=== 台車・機器 ===
[[ファイル:BEC819 main circuit.png|thumb|500px|right|主回路の見取り図。1交流遮断機、2交流避雷器、3主変圧器、4主電動機]]
[[主電動機]]は保守性の向上と塵埃の浸入を防止を図るため、電動機内部を外気から遮断した全閉形外扇方式の[[三相かご型誘導電動機]]のMT404K(出力95kW/個×4)を採用しており、817系より出力を絞っている。
 
主回路用蓄電池は主回路用蓄電池箱に収められており、クハBEC818形にマンガン酸[[リチウムイオン二次電池]]CH75-6を搭載している。それを72個直列に接続されたモジュールを3並列とした構成としており、モジュール自体を1つの主回路用蓄電池箱にまとめて、それを3つ床下に搭載した「3バンク」の構成としている。各バンク入力部には電磁接触器を設置しており、バンク内の主回路用蓄電池に異常が発生しても、主変換装置からの指令により異常が発生したバンクの電磁接触器を開放することで、残りの正常なバンクでの運転継続が可能となっている。各バンクの主回路用蓄電池箱は、箱内の温度の均一化や冷却のため、箱にファンを搭載しており、817系の識別を目的に青色に塗装され、その上部に緑色表示灯を6つずつ装備して点灯させることで、夜間での識別を可能としている。搭載されている主回路用蓄電池の総容量は、定格電圧1600V(最大1814V)、定格容量383.6kWh(新製時点)となっており、817系試作車よりも高電圧大容量となっている。そのため、制御車の車両重量は817系よりも約7.5t増加しており、主回路用蓄電池が床下のスペースをほぼ占めているため、非常用空気タンクなどの機器配置を見直しており、817系で搭載されていた補助電源装置や電動空気圧縮機などはクモハBEC819形に搭載されている。その他にも、床上に設置されていた客室サービスや安全を損なうことがない機器類を連結側の車体妻面に配置した機器室に収納している。
 
主回路システムにおいては、「架線走行モード」と「蓄電池走行モード」の2つの走行モードがあり、架線走行モードでは、電化区間はパンタグラフを上げて、屋根上にある交流遮断機の真空遮断機(VCB)を入りの状態とするモード、蓄電池走行モードでは、非電化区間はパンタグラフを下げて、屋根上にある交流遮断機の真空遮断機(VCB)を切りの状態とするモードであり、ともに主回路用蓄電池は主回路に接続されている。[[鉄道の電化|電化]]区間では架線走行モードとし、[[加速]]中は通常の交流形電車同様に[[架線]]からの給電により主電動機を駆動させ、惰力時ならびに減速時には、[[架線]]から設定された充電率に到達するまで、主回路用蓄電池に小電流での[[充電]]を自動的に行い、[[非電化]]区間では、蓄電池走行モードとし、主回路蓄電池からの給電により走行、減速時には回生ブレーキから発生した電力を主回路充電池に充電を行う方式となっており<ref name="ITmedia20141128"/>、非電化区間の走行後の電化された駅での停車中において、主回路用蓄電池に短時間で大容量の電力を供給する急速充電を行うことで充電時間の短縮を図ることが可能であり、10分間の充電で約90kmの走行が可能である。これにより、気動車からの置き換えにより動力費を5割削減することを目標とするという<ref name="ITmedia20141128"/><ref name=":0" />。
 
補助電源装置は出力80kVAの静止形インバータを採用しており、電化区間では主回路のPWMコンバータから変換された直流1600Vの電力、非電化区間では主回路用蓄電池からの直流1600Vの電力を三相交流440Vに変換して電力を供給している。
集電装置(パンタグラフ)は下げ定位の空気上昇式のシングルアーム式を採用しており、クモハBEC819形の屋根上に設置されている。設置されている部分を低屋根構造とすることで、狭小断面トンネルでも走行可能としており、パンタブラフの折り畳み高さ3980mmに抑えている。また、上部のすり板を4枚とすることで、架線からの急速充電中において、すり板1枚当たりに流れる電流値を抑制している。
 
台車は空気ばね式のボルスタレス台車であるDT409K(制御[[電動車|動力車]])・TR409K([[制御車]])であり、車輪直径等の寸法・歯車比は817系のDT404K・TR404Kと同じである。前者は電動機の形式変更に伴って電動機の取付け部分の構造が変更されており、後者は制御車の床下に大容量の主回路蓄電池箱を搭載したことによる重量増(約7.5t)となったため、軸箱支持装置に電動車用の円錐積層ゴム式に変更されており、台車枠に取付けられている差圧弁やユニットブレーキも電動車用のものが使用されている。
 
1両あたり消費電力は、[[国鉄415系電車|415系]]を「100」とした場合、BEC819系は[[JR九州817系電車|817系]]と同じ「53%」(理論値)に削減している<ref>[https://web.archive.org/web/20171002062251/http://www.jrkyushu.co.jp/company/csr/environment/report/effort3.html 九州を走るエコ車両(JR九州 環境報告書2017)]-九州旅客鉄道(2017年10月1日、10月2日に[http://www.jrkyushu.co.jp/company/csr/environment/report/effort3.html オリジナル]をアーカイブ化。)</ref>。
座席は817系2000番台・3000番台や305系と同様、[[合板]](プライウッド)のシートに[[モケット]]を貼り付けた[[鉄道車両の座席#座席の配置|オールロングシート]]。座席形状・つり革配置なども817系2000・3000番台とほぼ同じであるが、座面は305系と同様の厚みが増したものとなったほか、枕木方向のつり手が増設されている。扉側の仕切り板は305系に準じたポリカーポネート製の大型のものとされた。
 
[[列車便所|トイレ]]はクハBEC818形の3位側に設置されており、汚物処理装置には清水加圧式が採用されている。
 
側扉上にはこれも305系と同様の次駅等の案内を行う案内表示器(マルチサポートビジョン)が千鳥状に設置されている。また、各車両1台ずつ設置されている車端部の機器室壁面にあるMSVには、次駅等の案内と合わせて架線・蓄電池・主電動機等の間のエネルギーの流れが表示される。[[ワンマン運転]]対応であるが運行予定区間では駅収受式が採用されており、整理券発行機・や表示器等の車内収受式ワンマン運転用機器は準備工事のみ行われている。
ZG005編成は[[2017年]][[9月18日]]午前5時20分頃に[[直方駅]]構内において入換中に[[車止め]]に衝突・脱線し<ref name="jtsb">{{Cite web |date= |url=http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail2.php?id=1922 |title=調査中の案件 概要 |publisher=運輸安全委員会 |accessdate=2018-03-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=JR直方駅 2両編成電車が脱線 |newspaper=毎日新聞 |date=2017-9-18 |url=https://mainichi.jp/articles/20170919/k00/00m/040/041000c |accessdate=2018-03-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=準備中車両が脱線 JR九州・中間―直方間、終日運転見合わせ |newspaper=日本経済新聞 |date=2017-9-18 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLASJC18H0K_Y7A910C1ACYZ00/ |accessdate=2018-03-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=停止位置誤り列車脱線 JR福北ゆたか線、けが人なし |newspaper=朝日新聞デジタル |date=2017-9-18 |url=https://www.asahi.com/articles/ASK9L2JQ1K9LTIPE001.html | accessdate=2018-03-04}}</ref>、小倉工場へ入場した。2018年9月12日に出場し、翌日運用復帰している。
 
2018年12月14日に、2019年3月16日のダイヤ改正で本系列11編成22両を[[香椎線]]に投入し、同線で運用されているキハ47形およびキハ40形計23両をすべて置き換えると発表された<ref>{{Cite press rekease|url=http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/12/14/181214Newsrelease01.pdf|format=PDF|title=筑肥線「糸島高校前駅」が開業します。香椎線が快適に生まれ変わります。|publisher=九州旅客鉄道|date=2018-12-14|accessdate=2018-12-15 }}</ref><ref>{{Cite news|url=https://trafficnews.jp/post/82377|title=蓄電池電車「DENCHA」、非電化の香椎線に進出 JR九州|newspaper=乗りものニュース|date=2018-12-14|accessdate~2018-12-15}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://this.kiji.is/445513125140268129|title=JR九州、蓄電池電車導入拡大へ|accessdate=2018/12/13|date=2018年12月12日|website=共同通信|publisher=}}</ref>。2018年(平成30年)12月4日には香椎線向けとなる300番台として2編成が下松から甲種輸送された。車体基本設計は0番台に準じたものであているが、従来車にはなかった車側カメラの設置など新たなものが取り付けられている<ref>{{Cite web|url=https://railf.jp/news/2018/12/05/140000.html|title=BEC819系300番台が甲種輸送される|accessdate=2018-12-13|date=2018-12-05|website=鉄道ファン|publisher=}}</ref>。その後、2019年2月までに11編成が甲種輸送されている<ref>{{Cite web|url=https://railf.jp/news/2019/02/20/170000.html|title=BEC819系300番台「DENCHA」3編成が甲種輸送される|accessdate=2019-02-27|date=2019-02-20|website=鉄道ファン|publisher=}}</ref>。
 
2018年12月14日に、2019年3月16日のダイヤ改正で本系列11編成22両を[[香椎線]]に投入し、同線で運用されているキハ47形およびキハ40形計23両をすべて置き換えると発表された<ref>{{Cite press rekease|url=http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/12/14/181214Newsrelease01.pdf|format=PDF|title=筑肥線「糸島高校前駅」が開業します。香椎線が快適に生まれ変わります。|publisher=九州旅客鉄道|date=2018-12-14|accessdate=2018-12-15 }}</ref><ref>{{Cite news|url=https://trafficnews.jp/post/82377|title=蓄電池電車「DENCHA」、非電化の香椎線に進出 JR九州|newspaper=乗りものニュース|date=2018-12-14|accessdate~2018-12-15}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://this.kiji.is/445513125140268129|title=JR九州、蓄電池電車導入拡大へ|accessdate=2018/12/13|date=2018年12月12日|website=共同通信|publisher=}}</ref>。
 
=== 同系車 ===
* [[A-train (日立製作所)]]
* [[JR東日本EV-E301系電車]] - [[東日本旅客鉄道|JR東日本]]が[[烏山線]]で運用する直流用蓄電池駆動電車
* [[JR東日本EV-E801系電車]] - JR東日本が[[奥羽本線]]・[[男鹿線]]で運用する交流用蓄電池駆動電車。BEC819系を交流50hzの耐寒耐雪仕様にしたもの。
 
== 参考文献 ==
** 2016年11月号 新車速報{{Cite journal|和書 |title=BEC819系交流架線式蓄電池電車 |ref={{SfnRef|鉄道ファン|2016}}}}
* 交友社「[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]」
** 2016年12月号 {{Cite journal|和書 |title=老朽化し気動車の置換えとして導入 BEC819系交流架線式蓄電池電車 |ref={{SfnRef|鉄道ファン|2016}}}}
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{{JR九州の車両リスト}}
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