「連接台車」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
2行目:
[[ファイル:Jacobs bogie of EER 300.jpg|thumb|240px|低速急曲線線区での連接台車の例([[江ノ島鎌倉観光300形電車|江ノ島電鉄300形電車]])]]
[[ファイル:ET423 Jakobs-Drehgestell.jpg|thumb|240px|日本以外での連接台車の例([[ドイツ鉄道]][[ドイツ鉄道423形電車|ET423型電車]])]]
'''連接台車'''(れんせつだいしゃ)は、[[鉄道車両]]において車体間に設置して2つの車体を支える[[鉄道車両の台車|台車]]を言う。
<!--
 
<!--小型軽量の車体を列車に編成する方法だったが、1990年代以降、より小型の車両に、より合理的な方法が実用化され、連接台車を使用する条件が狭められ、世界的に採用が減っている。←トランスロールの事を考えると「減っている」と言い切るのもどうかと思ったので変更
-->
 
== 定義 ==
連節車を実現する一手法であり、2つの車体の間に設けられた[[鉄道車両の台車]]を指す。[[日本工業規格]](JIS)では、「2個の車体の一端を1個の台車で支持し連結している車両」を「'''連接車'''」と規定している。このため話し言葉では区別できないが「連接車」と「連節車」の表記を区別している。連節車は[[運用 (鉄道)|運用]]中に分離可能な[[連結器]]を使わずに、半永久的、直接的に車体同士を[[関節]]構造で接続した列車のこと全般である。'''関節車'''と称している事例も存在する<ref name="jden-167">1935年(昭和10年)の[[鉄道省]]内での業務研究資料において、「関節式新電車ニ就イテ」と題する構想が発表されている。([[#福原2008|福原 (2008) p.167]])</ref>。したがって連接車は連節車の一部と言えるが、連接台車を採用している列車を連接車、連接台車を用いない列車を連節車と表記する場合が多い<ref>[[#前橋2008|前橋(2008) p.27図2]]</ref>。
38行目:
 
=== 補足:台車数を減らす目的での別解 ===
(分かりやすさのため日本の超低床型路面電車の[[リトルダンサー (路面電車)|リトルダンサー]]の該当タイプを例にげる)
:2車体のとき「単一台車付き車体」同士を「連節」すれば台車数は2つで済む。([[リトルダンサー (路面電車)#タイプC2|タイプC2]]と[[リトルダンサー (路面電車)#タイプX|X]])
:3車体の場合は「単一台車付き車体」同士3台の連節でもいい([[リトルダンサー (路面電車)#タイプL|タイプL]])が、「単一台車付き車体」の間に「フローティング(浮き)車体」を「連節」すると台車数は2つのままで済む<ref group="脚注">ただし、このフローティング車体をつけてしまうとバランスの関係上両端車体の台車を編成中央よりにつけるか両端車体の小型化(運転台に特化)の必要がある。前者は低床式に不利になり、後者は運転台と客室の段差が生じる問題がある。</ref>。<ref>[[#神谷2012|神谷(2012)p.35・37]]</ref>([[リトルダンサー (路面電車)#タイプA3|タイプA3とU系列]])
:フローティング車体同士を連節すると中央部が垂れ下がってしまうので、3両以上の場合で全車連節する場合は車体の数を奇数にし、奇数両目に台車がある車体を置いて支える。([[リトルダンサー (路面電車)#タイプA5|タイプA5]])
 
車体数「 n 」に対して、通常ボギー型は「 2n 」、連接台車を使用する場合は「 n+1 」だけ台車が必要だが、上記のC2方式なら「 n 」、A3方式なら「 2n/3(ただし n は3の倍数)、A5方式の場合は「(n+1)/2(ただし n は奇数)」 となり、いずれの場合も「連接台車」を使うより台車数が減るので、ただ台車を減らすだけならば優位性がある。
62行目:
<!--TGVの客車長は約18mと欧州で標準的な約26mよりはるかに短く、軽い付随車である。あまりにも輸送量が少ない一階建客車を拡張する必要に迫られたTGV-Duplexでは[[2階建車両|二階建客車]]も実現している。同じ容積を得るために車体長を伸ばすより車体高を増すほうが軽いのでアルミニウム合金製で連接構造を維持できた。それでも一階建ての新幹線車両のほうが同じ10両編成で6割も定員が多く、乗客一人当たりの編成質量は3割以上軽い。同じ二階建て車両同士または平屋建て車両同士を同じ編成長で比べると、新幹線の定員が2倍になり、編成質量がほとんど同じとなる。連接車は同じ輸送量あたりボギー車に対して2倍重い<ref>[http://www.mlit.go.jp/common/000220362.pdf 新幹線の比較優位性] -経済産業省</ref>。←動力分散式と集中式で輸送量当たりの重量は集中式が不利で比較の意味がありません。比較するなら同じ動力集中式のICE1とかを比較に出してください。-->
 
また、連接台車を1軸にして連結部分に設置し[[超低床電車|超低床式]]にする構造の車両もあり、この方式で1992年に試作され、1994年から量産されたオーストリアの[[:en:Ultra Low Floor|UFL(英語版)]]は床面高さが18cm<ref group="脚注">参考までにフローティング車体式の場合、(車両によりある程度の差はあるが)[[コンビーノ]]が30cmほど、[[リトルダンサー (路面電車)|]]が33cm~38cmほどである。</ref>を実現したほか、2006年から2013年にかけてフランスやイタリアなどで営業運転を始めた[[ゴムタイヤトラム]]のトランスロール<ref>[[#神谷2012|神谷(2012)p.45]]</ref>は25cmほどである<ref>[http://plantsystems.mitsui.co.jp/ja/transportation-sector/Translohr.aspx トランスロール]-三井物産プラントシステム株式会社、>事業内容>交通分野>交通分野取り扱い商品>国内交通プロジェクト。</ref>。
 
=== 北アメリカ ===