「チェアリフト」の版間の差分

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File:七飯第1ロマンスリフト・乗車停留場(2018.03).jpg|thumb|ペアリフト・起点停留場(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:七飯第1高速リフト・乗車停留場のりば入口(2018.03).jpg|thumb|クワッドリフト・起点停留場(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:降車停留場・折返装置に設けられた建屋(ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ、キング第4リフト、2019年3月撮影).jpg|thumb|降車停留場・折返装置に設けられた建屋([[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]、キング第4リフト、2019年3月撮影)
File:降車停留場の建屋(ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ、キング第3クワッド、2019年3月撮影).jpg|thumb|降車停留場の建屋([[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]、キング第3クワッド、2019年3月撮影)
File:乗車停留場に設置の、搬器の雪払い用ブロワ.jpg|thumb|起点停留場に設置の、搬器の雪払い用ブロワ(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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通常は一定間隔で1本ずつ設置され、1本に付き両側に複数の滑車が取り付けられるが、負荷が大きくなる箇所では支柱や滑車数も増えてくる。
 
輸送力増強の目的で、2線のリフトを1本の支柱の両側に天秤のように懸垂するタイプや、2線のリフト支柱天頂を部材で繋いで門柱型とした物も存在するが、後のトリプルリフト・クワッドリフトなどの輸送力が極めて高いリフトに置き換えられる場合もある。
 
初期の滑車は鋼鉄のみの車輪だったが、支曳索のケーブル表面に作成上生じる凹凸や通過する搬器の握索装置による振動を滑車が拾って騒音を発するため、現在は滑車に[[ゴム]]巻きを施して騒音を軽減したものが使われている。
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File:七飯第1高速リフト1(2018.03).jpg|thumb|チェアリフト(クワッドリフト)支柱(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:2線を1本の支柱で吊したペアリフト(ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ キング第1A線・B線ペアリフト、2019年3月撮影).jpg|thumb|2線を1本の支柱で吊したペアリフト([[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]] キング第1A線・B線ペアリフト、2019年3月撮影)
File:2線のリフト支柱を繋いで門柱型としたリフト支柱(札幌藻岩山スキー場 第1リフトA線・B線、2019年2月撮影).jpg|thumb|2線のリフト支柱を繋いで門柱型としたリフト支柱([[札幌藻岩山スキー場]] 第1リフトA線・B線、2019年2月撮影)
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初期タイプのシングルリフトやペアリフトの座面は木板またはプラスチックが露出していたが、スキー用の寒さ対策として座面部分に[[ウレタン]]等のシートを後付け改良するケースがあった。現在の搬器は最初から防寒シート付きの座面構造となっている。
 
セーフティバーを設けている搬器では、トリプルリフト以上の場合は定員数に応じた仕切りが設けられる事がある。従来は乗客と乗客の間に仕切りが入るような構造が多かったが、最近では1人または定員で乗車の際は脚の間に仕切りが入るような構造のものもあり、座面の構造がフラットであれば、定員未満の乗車時に仕切りの間に座る事も出来る、柔軟な運用が可能なものもある。
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File:トリプルリフト搬器(札幌藻岩山スキー場 第2トリプルリフト、2019年3月撮影).jpg|thumb|トリプルリフト搬器([[札幌藻岩山スキー場]] 第2トリプルリフト、2019年3月撮影)セーフティバーの仕切りが、1人及び3人乗車時は脚の間に入るようになっている
File:クワッドリフト搬器(ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ、エースファミリークワッド、2019年3月撮影).jpg|thumb|クワッドリフト搬器([[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]、エースファミリークワッド、2019年3月撮影)セーフティバーの仕切りが、4人乗車時は脚の間に入るようになっている
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=== シングルリフト ===
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ファイル:天橋立ビューランドimg057.jpg|thumb|[[丹後海陸交通]]天橋立リフトの下りシングルリフト(1993年3月20日)
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'''シングルリフト'''は、1人乗りのチェアリフトである。
 
座席の背もたれや手すりが1人乗りゆえに小さい事が多く、時にスキーリフトでは背もたれや手すりを付けていない、座面だけのものもある。
 
降車時はスキーリフトの場合、搬器から外側に踏み出して移動する必要がある事から、初心者は降車時に戸惑うケースもある。また、上級者専用コースにスピードの速い「高速シングルリフト」なるものが設置されている場合があり、これは乗降時のスピードも速いので<ref name="speed down-1">ただし係員への申し出により、乗降時の減速操作を行ってくれる場合がある。</ref>リフトの乗降に技術が必要で、初心者には不向きである。なお、一部のシングルタイプスキーリフトにおいて、降車後に前方のスロープを滑り降りる形式があり、降車が幾分楽なものもある。<!--[[札幌藻岩山スキー場]]の第一リフトA線降車停留場において確認出来ました。-->
 
揺れが大きくなりやすいため、乗車中に何らかの理由でリフトが停止すると危険な状態となる場合もあるので、通常は搬器のバーにしっかり掴まるか、腕を掛けている事が推奨されている。
 
近年では輸送力に勝る他の種類のリフトが増え、その数は減少している。
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ファイルFile:天橋立ビューランドimg057.jpg|thumb|[[丹後海陸交通]]天橋立リフトの下りシングルリフト(1993年3月20日)
File:キング第4(2019年3月撮影).jpg|thumb|[[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]のシングルリフト(キング第4、2019年3月撮影)
File:降車停留場がスロープとなっているシングルリフト(札幌藻岩山スキー場 第1リフトA線、2019年3月撮影).jpg|thumb|降車停留場がスロープとなっているシングルリフト([[札幌藻岩山スキー場]] 第1リフトA線、2019年3月撮影)
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=== ペアリフト ===
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ファイル:Chair lift at Mt Hood.jpg|thumb|right|240px|アメリカ合衆国[[オレゴン州]]マウントフッドの固定循環式2人用チェアリフト(ペアリフト)
File:七飯第1ロマンスリフト2(2018.03).jpg|thumb|北海道・[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1ロマンスリフト(ペアリフト・2018年3月撮影)
File:足(スキー・スノーボード板)掛け一体型の可動式手すり(セーフティバー)付きペアリフト.jpg|thumb|足(スキー・スノーボード板)掛け一体型の可動式手すり(セーフティバー)付きペアリフト(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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'''ペアリフト'''は、2人乗りのチェアリフトである。「ロマンスリフト」と言われることもある。
 
日本のスキー場で一番多く見かけるタイプのリフトである。ほとんどは乗降の際に減速しない<ref name="speed down-1"/>固定循環式が採用されているが、距離の長いコースなどでは一部に高速運転が可能な自動循環式も設置されている。それにつれてフード付きのリフトも生産されている。
 
2人で乗る時、大人2人の場合や、主に初期タイプ固定循環式のシートの横幅が狭いリフトなどは、お互いに真ん中に詰めあわないとリフトの手すりに太ももなどをぶつけることがあるのでその点は注意する必要がある。近年のペアリフトは搭乗者の体格向上などもあり、搬器のシート幅が大きく作られるようになってぶつける可能性は低くなってきたが、それでも油断は禁物である。なお、ペアリフトや後述するトリプルリフト以上の定員の乗車停留場では、乗車位置と定めている場所の雪面に搬器座面幅分かつ1人分の座席幅ごとに色分けしたプレートなどを設置している事が多く、そのプレートなどを立ち位置の目標とする事で手すりへの衝突がかなり回避可能となっている。
 
比較的長距離のペアリフトには可動式手すり(セーフティバー)が付いていることがあり、セーフティバーと足(スキー・スノーボード板)掛けが一体となっているものもある。
 
日本最南端の鉄道として、ペアタイプのシギラリフト(シギラ上部~シギラ下部、いずれも便宜上の仮称)が宮古島に存在していて、シギラ下部駅(仮称)が[[鉄道事業法]]に基く日本最南端の駅となる。
 
=== トリプルリフト ===
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ファイル:Chair lift at Mt Hood.jpg|thumb|right|240px|アメリカ合衆国[[オレゴン州]]マウントフッドの固定循環式2人用チェアリフト(ペアリフト)
File:ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」.jpg|thumb|ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」(2014年3月撮影)
File:七飯第1ロマンスリフト2(2018.03).jpg|thumb|北海道・[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1ロマンスリフト(ペアリフト・2018年3月撮影)
File:足(スキー・スノーボード板)掛け一体型の可動式手すり(セーフティバー)付きペアリフト.jpg|thumb|足(スキー・スノーボード板)掛け一体型の可動式手すり(セーフティバー)付きペアリフト(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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=== トリプルリフト ===
'''トリプルリフト'''は、3人乗りのチェアリフトである。
 
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トリプルリフトの中でも、可動式の[[屋根]](フード)付きのトリプルリフトは特に珍しく、日本では[[福島県]]の[[裏磐梯猫魔スキー場]]に1基、[[会津高原だいくらスキー場]]に2基、長野県の[[菅平高原スキー場]]に1基があるのみである。また、2016年4月までは[[北海道]]の[[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]に1基設置されていたが、現在はクワッドリフトに置き換えられている<ref>[http://www.grand-hirafu.jp/winter/gelande/schedule.html リフト運行スケジュール|ニセコグラン・ヒラフサイト]より。かつての「キング第3トリプル」が「キング第3クワッド」となっている。2018年2月7日閲覧。</ref><ref>[https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/news/pdf/861.pdf ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ 2016年12月、キング第3リフトが4人乗り高速リフトに生まれ変わります。]より。2018年2月20日閲覧。</ref>
 
=== クワッドリフト ===
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File:七飯トリプルリフト(札幌藻岩山スキー場 1高速2トリプルリフト2(2018.03)、2019年3月撮影).jpg|thumb|[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1高速トリプルリフト(クワッド札幌藻岩山スキー場 第2トリプルリフト・2018、2019年3月撮影)
File:ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」.jpg|thumb|ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」(2014年3月撮影)
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=== クワッドリフト ===
'''クワッドリフト'''は、4人乗りのチェアリフトである。
 
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また、顧客満足の観点から、旧来のリフトの設備更新に伴って安全・高速・快適なフード付きクワッドを使うこともある。
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File:七飯第1高速リフト2(2018.03).jpg|thumb|[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1高速リフト(クワッドリフト・2018年3月撮影)
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=== 6人乗りリフト ===
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: 乗降客の転倒・乗り損ない・降り損ない・転落(停留場が地面から離れたステージ状となっている場合)などの緊急時を係員が発見した場合に作動させ、リフトを止める。また、初心者等がリフトを利用する時に減速を申し出た際の減速用スイッチが併設されている場合もあり、安全な乗降車をうながす。減速スイッチは近年の固定循環式リフトに設けられるようになった。
*緊急停止装置
: 乗客が降車場所で降りるタイミングを失って降り損なった際にそのまま乗車した上で、乗客の足が触れるようにして設けられたバー型の緊急停止装置。バーが触れると作動してリフトを止める。近年のリフトに設けられるようになった。一部のチェアリフトや[[滑走式リフト#ロープトゥ・リフト|ロープトゥ・リフト]]の場合、折返装置に至る手前に[[コネクタ]]に取り付けたワイヤを張り、足がワイヤに触れてコネクタを引き抜く事で停止させるタイプもある。
* 落下防止対策
: 乗客の所持品、および乗客自身の落下による衝突を防ぐため、基本的に索道下は立ち入り禁止としている場合が多く、道路や通路、滑走コースを越える場所では落下事故防止網や金属フェンスなどで十分に対策をする必要がある。また、降車停留場がステージ状となって地上から高い位置にある場合にも落下事故防止網が設置されている事がある。<!--[[札幌藻岩山スキー場]]のリフトで確認しました。これについては写真撮影予定です。-->
* 監視カメラ
: 長大リフトである場合、リフト中間の異常を発見するために設けられる場合がある。
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File:降車停留場に設置の緊急停止装置.jpg|thumb|チェアリフト降車停留場に設置の緊急停止装置(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)バーに足が触れる事で作動して停止する。
File:04 ロープトゥ・リフト折返装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置.jpg|thumb|ロープトゥ・リフト折返装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置(2018年2月撮影)張られたワイヤに足が触れてコネクタが引き抜かれる事で停止させる。
File:05 旧来のロープトゥ・リフト動力装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置.jpg|thumb|旧来のロープトゥ・リフト動力装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置(2018年2月撮影)バーに足が触れる事で作動して停止する。
File:降車停留場付近に設けられた落下事故防止網(札幌藻岩山スキー場 第3ペアリフト、2019年3月撮影).jpg|thumb|降車停留場付近に設けられた落下事故防止網([[札幌藻岩山スキー場]] 第3ペアリフト、2019年3月撮影)
File:ルスツリゾート・イーストゴンドラ1号線と国道230号との交差部(2019年3月撮影).jpg|thumb|[[ルスツリゾート]]・イーストゴンドラ1号線と[[国道230号]]との交差部(2019年3月撮影)道路上に落下事故防止の構造物が設けられている
File:クワッドリフトと監視カメラ(ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ、キング第3クワッドにて、2019年3月撮影).jpg|thumb|クワッドリフトと監視カメラ([[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]、キング第3クワッドにて、2019年3月撮影)<ref name="Niseko Mountain Resort Grand Hirafu">撮影場所はリフト下であるが、この場所は[[ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ]]・林間コース({{PDFlink|[http://www.grand-hirafu.jp/winter/download/media/map-japanese.pdf ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ 2018-2019ゲレンデガイド]}}より)の一部となっている。</ref>
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* 監視カメラ
: 長大リフトである場合、リフト中間の異常を発見するために設けられる場合がある。
 
== 脚注 ==