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'''国際手話'''は[[国際補助語]]のひとつで、[[ろう者]]が国際交流を行う際に公式に用いるために作られた[[手話]]。
国際手話がいつごろから使われ始めたかは定かではないが、ほとんどの国が陸続きである欧州では早くから聾者同士の交流が行われていた。正式に国際手話が取り上げられるようになったのは、1924年開催の世界ろう者競技大会(World Games for the Deaf:WGD、デフリンピック(Deaflympics)の前身)と1941年設立の世界ろう連盟(World Federation of the Deaf: WFD)である。国際手話は、世界各国から集う聾者がお互いに意思を疎通させることができるようにするために必要だったのである。
 
国際手話がいつごろから使われ始めたかは定かではないが、ほとんどの国が陸続きである欧州では早くから[[聾者]]同士の交流が行われていた。正式に国際手話が取り上げられるようになったのは、[[1924年]]開催の[[世界ろう者競技大会]](World Games for the Deaf:WGD、[[デフリンピック]](Deaflympics)の前身)と[[1941年]]設立の[[世界ろう連盟]](World Federation of the Deaf: WFD)である。国際手話は、世界各国から集う聾者がお互いに意思を疎通させることができるようにするために必要だったのである。
世界ろう連盟は、4年ごとに世界ろう者会議(World Congress of the Deaf)を開催しているが、開催の前の数日間に理事会が行われる。この理事会の会議では国際手話を公用言語としているため、通訳の機会がまったくなく、各国からの理事たちは国際手話を習得しておく必要がある。なお、会議資料は事前に加盟国に送付されるが、書記公用語としては英語である。以前はフランス語と英語であったが、翻訳上コストがかかるため英語だけになった。しかし、世界ろう者会議での会議言語は、開催国の手話と言語、国際手話と英語と決められているようである。ちなみに1991年にアジアで初めて東京で世界ろう者会議が開かれたが、その時の言語は、国際手話、英語、日本語、日本手話であった。ただ、参加者全員が国際手話に堪能であるとは限らず、ほとんどの場合、アメリカ手話で通じるようである。
 
世界ろう連盟は、4年ごとに[[世界ろう者会議]](World Congress of the Deaf)を開催しているが、開催の前の数日間に理事会が行われる。この理事会の会議では国際手話を公用言語としているため、通訳の機会がまったくなく、各国からの理事たちは国際手話を習得しておく必要がある。なお、会議資料は事前に加盟国に送付されるが、書記公用語としては英語である。以前はフランス語と英語であったが、翻訳上コストがかかるため英語だけになった。しかし、世界ろう者会議での会議言語は、開催国の手話と言語、国際手話と英語と決められているようである。ちなみに1991年にアジアで初めて東京で世界ろう者会議が開かれたが、その時の言語は、国際手話、英語、日本語、日本手話であった。ただ、参加者全員が国際手話に堪能であるとは限らず、ほとんどの場合、[[アメリカ手話]]で通じるようである。
国際手話の本が初めて刊行されたのは、イギリスろう協会。日本でも過去に全日ろうあ連盟が発行している。聾者同士の国際交流が以前と比べて盛んになった現在、国際手話が進化の途をたどっている。そのため、国際手話の本が役に立たないという面もあることは仕方がないことである。
 
国際手話の本が初めて刊行されたのは、イギリスろう協会。日本でも過去に[[全日ろうあ連盟]]が発行している。聾者同士の国際交流が以前と比べて盛んになった現在、国際手話が進化の途をたどっている。そのため、国際手話の本が役に立たないという面もあることは仕方がないことである。
国際手話は、英語では、当初、Gestuno(ジェスチューノ、「身振り」と「一つ」という意味のイタリア語の造語)であったが、現在は「International Signs」(IS)。また、言語学的からみて自然言語として考えにくいが、聾者同士が国際という場でコミュニケーションする場合きわめて有効であり、その積み重ねでますます進化していくのは間違いないだろう。
 
国際手話は、英語では、当初、Gestuno([[ジェスチューノ]]、「身振り」と「一つ」という意味のイタリア語の造語)であったが、現在は「International Signs」(IS)。また、言語学的からみて自然言語として考えにくいが、聾者同士が国際という場でコミュニケーションする場合きわめて有効であり、その積み重ねでますます進化していくのは間違いないだろう。
 
日本では、国際手話で実施している研修プログラムがあるため、ほとんど国際経験のある聾者が通訳している。
 
[[de:Gestuno]]
[[en:International_Sign]]
[[eo:Gestuno]]
[[fr:Gestuno]]
[[hu:Gestuno_nyelv]]
[[nl:Gestuno]]
[[pt:Gestuno]]
[[fi:Gestuno]]