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== 目的別の特徴 ==
ハイジャックの目的は様々さまざまであり、明確な目的が見出せるものとしては、逃亡・[[亡命]]目的のものや、金目当てのもの、政治的意図に基づく事件などがあげられる{{sfn|稲坂|2006|pp=40–51}}。それ以外では、[[心神喪失]]状態にあった者などが起こした事件や、冗談のつもりがハイジャックとされた例もある{{sfn|稲坂|2006|pp=42, 51–52}}。
 
ハイジャッカーの人数は1人から複数名と様々である{{sfn|ゲロー|1997}}。中には、乗客乗員18人のうち16人がハイジャックに関与した事件{{sfn|ゲロー|1997|p=13}}や、操縦士自らがハイジャッカーとなった事件{{sfn|ゲロー|1997|p=16}}<ref>{{Cite web |title=ASN Aircraft accident Douglas DC-3 registration unknown Miami International Airport, FL (MIA) |url=https://aviation-safety.net/database/record.php?id=19580413-1 |accessdate=2018-02-03 |date=2018-02-04}}</ref>もある。
 
おもな航空機ハイジャック事件は、[[航空機ハイジャック事件の一覧]]を参照。
 
=== 逃亡・亡命目的のハイジャック ===
自国の生活に絶望した者が外国へ脱出する手段としてハイジャックを選んだケースである{{sfn|稲坂|2006|pp=40–41}}。発生件数が最も多く、1931年から2005年にかけてのハイジャック総数のほぼ半数を占める{{sfn|稲坂|2006|pp=40–41}}。[[旧ソ連]]を中心とした[[東側諸国]]から[[西側諸国]]への亡命や、[[アメリカ合衆国]]から社会主義革命後の[[キューバ]]への逃避を図った事件が目立つ{{sfn|稲坂|2006|pp=40–48}}。移動の自由が制限されていた旧東欧・社会主義国では陸の国境警備が厳しく、海は時間がかかり危険であったため、どうせ命がけなら短時間で勝負できるハイジャック選択されことが多かった{{sfn|稲坂|2006|p=43}}。一方、アメリカからキューバへ向かったハイジャックの場合、[[ベトナム戦争]]による国民の不安が背景にあったと見られる{{sfn|稲坂|2006|p=47}}。
 
=== 金目当てのハイジャック ===
乗客の金品や積み荷の強奪を目的としたハイジャックや、搭乗者を[[人質]]にとり[[身代金]]を脅し取ることを目的としたハイジャックである{{sfn|稲坂|2006|pp=41–42, 50–51}}。このタイプのハイジャックには、[[アメリカ陸軍特殊部隊群]]など[[特殊部隊]]の元隊員が起こした事件が目立つほか、金品や身代金を奪った犯人がパラシュートで飛び降りて逃亡する例が見られる{{sfn|稲坂|2006|pp=50–51}}。[[ヘリコプター]]により[[銀行強盗]]や[[脱獄|刑務所破り]]を行った事件も起きている{{sfn|稲坂|2006|p=51}}。
 
1971年11月24日に発生した[[D.B.クーパー事件]]では、偽名を使った男がアメリカで旅客便をハイジャックして身代金を要求した{{sfn|ゲロー|1997|p=124}}。[[シアトル・タコマ国際空港]]に着陸後、犯人は乗客と一部乗員を解放し、引き換えに現金20万ドルを受け取った{{sfn|ゲロー|1997|p=124}}。その後犯人は旅客機を再び離陸させ、現金と共にパラシュートで飛び降りた{{sfn|ゲロー|1997|p=124}}。犯人は見つかっておらず[[未解決事件]]となっている<ref>{{Citation |last=Gray |first=Geoffrey |title=Unmasking D.B. Cooper |date=2007-10-21 |journal=New York magazine |issn=0028-7369 |url=http://nymag.com/news/features/39593/ |accessdate=2018-01-27}}</ref>。
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反政府ゲリラやテロ組織などの政治的意図や信念に基づいて実行されたハイジャックである{{sfn|稲坂|2006|pp=41, 48–50}}{{sfn|Thomas|2008|pp=103–104}}。逃亡や金品強奪のためではなく、[[収監]]されている仲間の釈放要求や政治的アピールの手段としてハイジャックが利用された{{sfn|稲坂|2006|pp=41, 48–50}}{{sfn|Thomas|2008|pp=103–104}}。革命や社会改革を掲げつつ身代金も要求するといった複数の目的を伴う事件も起きている{{sfn|稲坂|2006|pp=50–51}}。また、宗教間対立に由来するハイジャック事件も政治的ハイジャックに分類される場合もある{{sfn|稲坂|2006|p=41}}。
 
政治的ハイジャックを行った組織として、[[パレスチナ解放人民戦線]] (PFLP) や[[日本赤軍]]、南米の左翼ゲリラ、[[イスラム原理主義|イスラム原理主義組織]]などが挙げられる{{sfn|稲坂|2006|pp=41, 48–50}}{{sfn|Thomas|2008|pp=103–104}}。特に、PLFPは1970年前後に立て続けにハイジャックを行い、狙われた西側諸国の航空会社を震撼させた{{sfn|稲坂|2006|p=49}}。その過激さは他の解放組織からも強く批判されるほどだった{{sfn|稲坂|2006|p=49}}。2001年9月11日の[[アメリカ同時多発テロ事件]](以下、9.11事件)では、イスラム原理主義者が4機の旅客機をハイジャックし、乗客を道連れに自爆テロ攻撃を行ったことで約3千3000人もの命が奪われた{{sfn|稲坂|2006|pp=3–19, 49–50}}。
 
=== それ以外の事件 ===