「アロサウルス」の版間の差分

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アロサウルス(属)は、分類学的には大型獣脚類カルノサウルス類に属するアロサウルス科の一つに位置付けられている。アロサウルス科は1878年にオスニエル・チャールズ・マーシュによって創設された<ref name="OCM78">{{cite journal |last=Marsh |first=Othniel Charles |year=1878 |title=Notice of new dinosaurian reptiles |journal=American Journal of Science and Arts |volume=15 |pages=241-244}}</ref>が、1970年代までは[[メガロサウルス科]]([[:en:Megalosaurid]])([[メガロサウルス]]をはじめとする獣脚類が属するとされた旧分類)という[[タクソン]]の方が好んで使用された。また1930年頃〜1980年頃には属名としてアロサウルスの代わりにアントロデムスが使用され、アロサウルスという学名を復権した1976年のジェームズ・マドセンのモノグラフ以前の出版物を読む場合は注意が必要である。アロサウルス科の代わりにメガロサウルス科を記載している著名な刊行物は[[チャールズ・W・ギルモア]]([[:en:Charles W. Gilmore]])の1920年の論文<ref name="CWG20"/>、[[フリードリヒ・フォン・ヒューネ]]の1926年の論文<ref name="FvH26">{{cite journal |last=von Huene |first=Friedrich |year=1926 |title=The carnivorous Saurischia in the Jura and Cretaceous formations, principally in Europe |journal=Revista del Museo de La Plata |volume=29 |pages=35-167}}</ref>、[[アルフレッド・シャーウッド・ローマー]]([[:en:Alfred Sherwood Romer]])の1956年と1966年の論文<ref name="ASR56">{{cite book |last=Romer |first=Alfred S. |year=1956 |title=Osteology of the Reptiles |publisher=University of Chicago Press |location=Chicago |pages=772pp |isbn=0-89464985-X}}</ref><ref name="ASR66">{{cite book |last=Romer |first=Alfred S. |title= Vertebrate Paleontology |edition=Third Edition |year=1966 |publisher= University of Chicago Press |location= Chicago |pages= 468 pp.|isbn=0-7167-1822-7}}</ref>、R・スティール(R. Steel)の1970年の論文<ref name="Steel70">{{cite journal|last=Steel|first=R.|year= 1970|title=Part 14. Saurischia. Handbuch der Palaoherpetologie/Encyclopedia of Paleoherpetology|journal= Gustav Fischer Verlag, Stuttgart|pages=1-87}}</ref>、[[アリック・ウォーカー]]([[:en:Alick Walker]])の1964年の論文<ref name="ADW64">{{cite journal |last=Walker |first=Alick D. |year=1964 |title=Triassic reptiles from the Elgin area: ''Ornithosuchus'' and the origin of carnosaurs |journal=Philosophical Transactions of the Royal Society of London, Series B, Biological Sciences |volume=248 |pages=53-134 |url=http://links.jstor.org/sici?sici=0080-4622(19641126)248:744%3C53:TRFTEA%3E2.0.CO;2-K}}</ref>である。
 
1976年のマドセンのモノグラフの影響により、獣脚類恐竜をアロサウルス科へ再分類する動きが生じた。この再分類は必ずしも厳密な検証を行っていない場合もあり、定義そのものにも曖昧さがあるが、結果的に科名として一般化的に使用されるようになった。再分類の過程でアロサウルスとの系統的な関連が考えられた属として[[インドサウルス]]、[[ピアトニツキーサウルス]]、[[ピヴェテアウサウルス]]<ref name="DL83">{{cite book |last=Lambert |first=David |coauthors=and the Diagram Group |title=A Field Guide to Dinosaurs |year=1983 |publisher=Avon Books |location=New York |isbn=0-380-83519-3 |chapter=Allosaurids |pages=80-81}}</ref>、[[ヤンチュアノサウルス]]、[[アクロカントサウルス]]、[[キランタイサウルス]]、[[コンプソスクス]]([[:en:Compsosuchus]])、[[ストケソサウルス]]([[:en:Stokesosaurus]])、[[スゼチュアノサウルス]]([[:en:Szechuanosaurus]])<ref name="DL90">{{cite book |last=Lambert |first=David |coauthors=and the Diagram Group |title=The Dinosaur Data Book |year=1990 |publisher=Avon Books |location=New York |isbn=0-380-75896-32 |chapter=Allosaurids |pages=130}}</ref>が挙げられる。しかし、21世紀初頭の獣脚類の進化・系統に関する研究によれば、上記の属はいずれもアロサウルス科には含まれていない。ただしアクロカントサウルスやヤンチュアノサウルス等はアロサウルスの近縁属であると考えられている<ref name="HMC04"/>。
 
アロサウルス科は[[カルカロドントサウルス科]](代表属:[[カルカロドントサウルス]])、[[シンラプトル科]](代表属:[[シンラプトル]])と共にカルノサウルス類を構成する一つの系統(アロサウルス上科([[:en:Allosauroidea]]))を作る<ref name="HMC04"/> (ただし議論中の[[ベックレスピナクス科]]([[:en:Becklespinax]])は除く)。アロサウルス科はカルノサウルス類の中では属の数が少なく、20世紀末の[[レビュー]](研究分野の動向をまとめた論文)では[[サウロファガナクス]]と[[フランス]]で発見された化石種のみがアロサウルスと共に同科を構成する属であるとされていた<ref name="GSP88"/>。また、従来エパンテリアスもアロサウルス科の属の候補として扱われてきたが、いくつかの証拠からサウロファガナクスやエパンテリアスはアロサウルスの大型の個体ではないかと疑う意見も多くなっている<ref name="GSP88"/>。21世紀初頭の論文ではサウロファガナクスを一つの属として扱い、エパンテリアスをアロサウルスの一種としているものが多い<ref name="JRF03"/><ref name="HMC04"/>。かつてアロサウルス科はティラノサウルス科の先祖的タクソン([[側系統群]])に位置すると考えられたことがあり、1980年代にはグレゴリー・S・ポールが著作中でそのような主張を行っている<ref name="GSP88c">Paul, Gregory S. (1988). "The allosaur-tyrannosaur group", ''Predatory Dinosaurs of the World''. 301-347.</ref>。しかし90年代にはその説は否定され、ティラノサウルス科は[[コエルロサウルス類]]に属するものとされた<ref name="TRHJ94">{{cite journal|last=Holtz |first=Thomas R., Jr. |year= 1994 |title=The phylogenetic position of the Tyrannosauridae: implications for theropod systematics |journal=Journal of Paleontology |volume=68 |issue=5 |pages=1100-1117 |url=http://links.jstor.org/sici?sici=0022-3360(199409)68:5%3C1100:TPPOTT%3E2.0.CO;2-R}}</ref>。
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