「水洗式便所」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
191行目:
{{Seealso|サニタイザー}}
[[File:カルミックMK-7sanitaizar.JPG|thumb|170px|[[サニタイザー]]が連結され薬剤が供給されている男性用トイレの小便器]]
{{Double image stack|right|C75-MK7.jpg|[[File:ライニングトイレ.jpg|170thumb|170px|女性用トイレではサニタイザーが大便器に連結され薬剤が供給される}}]]
小便[[スラッジ]]からなる[[尿石]]は尿中に溶けているカルシウムイオンが炭酸などと反応し、カルシウム化合物として、便器および便器のトラップ、便器からの配水管の内部に付着する。尿石には尿中の有機物も含まれており、これが腐敗分解すると、トイレ独特の臭気が発生する。トイレにおける悪臭の主たる原因になっており、尿石が便器〜排水管への付着、蓄積が進むと悪臭がさらにひどくなり、やがて排水管の詰まりが起こる。このため各業者から尿石除去及び防止の薬剤が発売されており、古くから[[トイレボール]]と呼ばれる球状の尿石防止薬剤を男性用小便器排水口付近に投入されることが多かったが、最近は洗浄水を電気分解し生成した機能水を流しバクテリアの繁殖を抑制して[[アンモニア]]の発生や尿石付着を防止する機能がある[[小便器]]が発売されているほか、公共の施設の'''水洗式'''トイレでは水洗便器の洗浄水に尿石防止や[[消毒薬|消毒薬剤]]を添加する装置である[[サニタイザー]]などが設置されることが多い。主にデパート、駅、ホテル、劇場、病院などの衛生面や快適性を重視する施設の、男性トイレでは小便器に、女性トイレでは[[水洗式便所#和式(和風便器)|和式大便器]]・[[水洗式便所#洋式|洋式大便器]]の便器洗浄管(便器への給水管)に組込み連結して設置される。
 
サニタイザーが設置されている男性トイレでは、概ね小便器のみに設置され、和式大便器・洋式大便器には設置されないことが多いが、同一箇所の女性トイレにはほとんどの和式大便器・洋式大便器にサニタイザーディスペンサーが設置されている。これは同じ大便器でも男性トイレの大便器に比べ女性トイレの便器(大便器)は実質上、小便器の役割も兼ねている為に[[排尿]]に供される頻度が極端に高いためである(男性トイレの大便器にもサニタイザーが設置されているトイレも存在する)。
=== 構造 ===
[[File:C75+MK7.jpg|thumb|200px|大便器のフラッシュバルブに連結されたサニタイザー]]
主な構造は[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]等の便器への給水管から枝分かれした構造の[[連通管]](給排水管)を設け、サニタイザー本体と連結、結管される。サニタイザー本体にはフロート付きの弁装置を持つ薬液混合用溶解槽と[[カートリッジ]]に入った薬剤が仕込まれている。フラッシュバルブ起動毎にサニタイザーに内蔵されているフロート付きの弁装置の作用で一定量ずつの水を取り込み、サニタイザー内に仕込まれた薬剤ボトルの底面にある海綿体の浸出性瓶栓から浸出する薬剤をサニタイザー内の薬液混合用溶解槽に取り込まれた水により希釈して薬剤水溶液とし、フラッシュバルブ閉止間際に給水管内の内圧減少に伴って、この薬剤希釈水溶液を前記フロート付きの弁装置を設けた弁室および連通管を介して再び給水管内に排水して、便器内へと排流するようになっている。