「水洗式便所」の版間の差分

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床上給水式は金隠し前上部にある給水口に、タンクからの給水管や[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]を直接、接続する方式で、施工が容易なため、隅付[[水洗式便所#タンク式|ロータンク]]と組み合わせた和式便器や、戸建住宅に施工されている和式便器のほとんどがこの床上給水式が採用される。特に木造住宅の場合床下給水式で施工した場合、給水管と根太が干渉し、根太の下から給水管を通すと給水管にトラップが形成され洗浄機能に著しく影響するために、施工の際、根太を欠き取らねばならないという面倒な施工方法を強いられるために、一般的に木造住宅では床上給水和式便器で施工される。しかし床上給水式では、給水管が露出するため目障りであり、さらにフラッシュバルブ給水の場合フラッシュバルブの位置が低い位置となることから、操作レバーペダルを足で踏まれて操作されることが多く、故障や汚損の原因になったり、しゃがみこんだ時に給水管が邪魔になったり、不潔なイメージがあるフラッシュバルブを避けて排便位置が後ろよりになりやすく、便器後部のリム部に汚物が付着することがあり、さらに、清掃時に給水管が邪魔になるなど、床上給水式はフラッシュバルブとの組み合わせには機能面・美観面で不利な面がある。
 
[[File:TOTO C755U.jpg|250px|thumb|床下給水[[和式便器|和風便器]] [[TOTO (企業)|TOTO]] C755UC755U(残水穴部から便器内の残水排出中の様子)]]
 
[[フラッシュバルブ (栓)#床下給水和風便器|床下給水式]]は給水口が金隠し部の床下にあり、地中に埋め込まれた給水管と接続されるが、地中に埋め込まれた給水管や壁内に配管された給水管には主に[[鉛管]](便器接続部付近は[[黄銅]]管や[[銅管]])を使用するために鉛管を曲げ加工する熟練した職人を要し施工が難しい反面、給水管が露出せずフラッシュバルブを壁や便器から離れた場所、壁内などの自由な場所に設置出来、壁フラッシュバルブの場合、床上給水式とは違い、しゃがんだ時にフラッシュバルブを邪魔にならない位置に設置できることから、排便位置が後ろよりになることも少なく、便器から離れた場所や壁内にフラッシュバルブを設置した場合、和式便器の個室内は便器と壁に取り付けたフラッシュバルブの起動ボタンや起動センサスイッチーのみで給水管が全く露出しないトイレにすることも出来るため、清掃面・悪戯防止・施工後の見た目がスッキリしているなど、機能面・美観面で優れているため、[[デパート]]、[[ホテル]]、[[オフィス]]、[[鉄道駅|駅]]など非住宅のパブリックな空間で、主に[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]との組み合わせで広く採用されている。
 
[[File:TOTO 床下給水和風便器 C75.jpg|thumb|250px|残水穴部から便器内の残水排出中の床下給水和風便器]]
また床下給水和式便器の場合 給水口が便器の通水部(リムの下部)より低い場所にあるため、便器通水路部の残水を排出する排出用の小穴(冬場の残水凍結による破損防止のため)が設けられている。このために[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]閉止後かつ便器洗浄終了直後は、便器の金隠しの、[[フラッシュバルブ (栓)#フラッシュバルブと床下給水和風(和式)便器の残水小穴の関係|残水穴]]から、フラッシュバルブから便器に至る管路および便器内の残水をちょろちょろと排出する姿が見られ、これは床下給水和風便器の特徴となっている。