「新幹線0系電車」の版間の差分

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[[File:Shinkansen 0 Bogie.jpg|thumb|200px|0系の台車(2004年10月17日)]]
[[File:Wheel disk brake cutmodel.JPG|thumb|200px|車輪ディスクブレーキのカットモデル。2枚のブレーキディスクローターが[[輪軸 (鉄道車両)|車輪]]の輪心部両側面に剛結されている(浮動支持ではない)。2枚のローターはソリッドディスクでは無く、裏面にフィンモールド(下側のローター断面積が大きいことが確認できる)を持っており、自動車用や鉄道車両の車軸用のそれを[[食材の切り方一覧|輪切り]]にしたような構造となっている。ローター中心部の丸穴から車輪タイヤ部との隙間に空気が抜けることで放熱性を確保している。(写真は[[新幹線N700系電車|700系]]の車輪ディスクブレーキ)]]
[[実用]][[速さ|速度]] 200 km/h を表す DT200形と名付けられた[[鉄道車両の台車|台車]]は、[[プレス加工|プレス]][[鋼板]][[溶接]]組立構造で、高速域での走行安定性を重視し、[[ホイールベース|固定軸距]]は 2,500 mm、車輪径は 910 mm (いずれも旧南満州鉄道「あじあ」号用客車などの標準軌用旅客車の標準と同じ)とされた。基礎ブレーキとして、高速域から安定して作動する[[空気圧|空圧]][[油圧]]変換式の[[てこ]]式押付装置による車輪[[ディスクブレーキ]]を採用した。このブレーキディスクは各車輪の輪心部両側面に取付けられており、2つのブレーキ[[てこ]]に装備された[[制輪子]]が[[油圧]][[ピストン]]により作動し、2枚1組のブレーキディスクを外側から挟み込む形で締め付けることで所要の制動力を得る機構を備えており、締結されたディスクと車輪の間に空間を設けたベンチレーテッド構造を採用し、制動時の[[摩擦]][[熱]]を十分に逃がすことができるようになっている<ref>[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]式の車輪ディスクブレーキと呼ばれるこの機構は、その後の新幹線の基礎ブレーキとして受け継がれ使用されている他、JR西日本の[[JR西日本681系電車|681系特急電車]]など、高速運転を実施する在来線車両の一部にも採用されている。</ref>。制輪子を保持するための、制輪子吊りが台車枠に備えられており、基礎ブレーキを作動させる際、供給空気溜めからの空気圧を油圧に変換して基礎ブレーキ装置に送り込む、増圧シリンダーを台車枠の内側に装備している。また、連続高速走行のため、[[軸受]]構造は日本鉄道車両史上初のつば付き円筒[[転がり軸受|コロ軸受]]とし、軸受の[[潤滑]]は油浴([[オイルバス]])式としている。
; 軸ばね機構
: [[ドイツ連邦鉄道]](DB)麾下の[[ミンデン]]研究所が高速[[客車]]向けとして[[研究]][[開発]]し、140 km/h 運転対応のMD50が[[1950年代]]初頭以降、DBの[[制式名称|制式]]客車用台車として大量採用された'''ミンデンドイツ方式'''の台車は、日本では[[戦後]]、[[住友金属工業]]が西ドイツのクロックナー・フンボルト・ドイツ([[:en:Deutz AG|Klöckner-Humboldt-Deutz AG]]:KHD)社との技術提携により、1961年(昭和36年)に新製された[[阪急電鉄]]の[[阪急2000系電車|2000系]]用FS344より製作を開始、住友金属と取引のある[[私鉄]]各社へ順次導入された。0系の[[鉄道車両の台車|台車]]はこれに改良を加えたもので、開発者のイニシャル(I:[[石澤應彦]]<ref name="DT200">{{Harvnb|高橋団吉|2000|pp=220}}</ref>、S:[[島隆 (鉄道技術者)|島隆]]<ref name="DT200"/>)から'''IS式'''と称した。