「東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構」の版間の差分

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'''東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構'''(とうきょうだいがくふぞくりょくのうがくせいめいかがくけんきゅうかふぞくせいたいちょうわのうがくきこう、Institute for Sustainable Agro-ecosystem Services)は、[[東京大学大学院農学生命科学研究科]]附属の教育研究組織で、[[東京都]][[西東京市]][[緑町]]一丁目1番1号に所在し、田無演習林を含めて30ヘクタール以上の面積に耕地、林地、温室、見本園などの研究教育施設を所有する。[[2010年]]4月1日に農場と緑地植物実験所(検見川キャンパス)を統合し、演習林田無試験地の教育研究機能を組み入れて誕生した<ref>[https://www.a.u-tokyo.ac.jp/institute/nougakukikou.html 生態調和農学機構 <nowiki>|</nowiki> 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部]</ref>。
 
== 田無演習林 ==
== 移転統合前の緑地植物実験所 ==
本演習林の総面積は9.1haで、武蔵野台地の武蔵野段丘(武蔵野面)上に位置し、海抜高約60m、地形は平坦である。地質は層厚6~8mの火山灰層(関東ローム層)の下に、砂礫層(武蔵野礫層)が続いている。土壌はローム層の上に火山灰層を母材とする黒色土が50~60cmの厚さで分布している。気象条件は年、平均気温14.8度、平均年降水量1,610mm(2001年~2010年、田無演習林観測)である。
研究や植物繁殖の実験を行う[[樹木園]]。通称'''検見川植物園'''。
 
[[武蔵野]]の森林は古来より人為が加わってきたために林相に原生的な自然要素は少ないものの、本演習林には[[アカマツ]]や[[コナラ]]、[[クヌギ]]を主体として、[[イヌシデ]]、[[エゴノキ]]、[[ケヤキ]]、[[ミズキ]]などが混在しながら点在している。林内には[[ヌルデ]]、[[マユミ]]、[[タラノキ]]、[[ガマズミ]]、[[ツルウメモドキ]]、[[スイカズラ]]などの低木や蔓性植物が、また林床には草本類等が種類も豊富に保存されており、武蔵野の植物相を現出している。その他、各種の見本林(外国産マツやスギ品種、竹類など)、樹木園(約300種、針葉樹70種、広葉樹230種)、試験林(改良[[ポプラ]]、[[メタセコイア]]、[[シラカシ]]など)、採種・採穂園などを配し、これら総面積の2/3を占める樹林は今や都市林として極めて貴重な存在となっている。
[[千葉県]][[千葉市]][[花見川区]]秦町1051にある、当地に[[東京大学農学部]]があり同学部が運営。
 
田無演習林は[[1929年]](昭和4年)に東京帝国大学農学部林学科田無苗圃(または多摩苗圃)として林学第二講座(造林学研究室)によって創設された。その淵源は1893年(明治26年)に当時帝国大学農科大学にあった駒場に設置された、林学科附設の苗圃に遡ることができる。1956年(昭和31年)に至って管理運営が林学科から演習林に委嘱され、1963年(昭和38年)には名称を田無試験地と改めて組織機構の拡充などがあり、次いで1982年(昭和57年)年には用地の全域が林学科より演習林に移管された。2000年(平成12年)に農学部の大学院重点化に伴って大学院農学生命科学研究科の附属施設となる。
 
[[2011年]](平成23年)に田無試験地から現在の名称である田無演習林へと改称する。
 
== 移転統合前の緑地植物実験所 ==
通称'''検見川植物園'''。[[千葉県]][[千葉市]][[花見川区]]秦町1051にある、当地に所在した。[[東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部]]があり同|東京大学農学部]]が運営。
 
樹木園は1965年に園芸用の実験ステーションとして設立され、庭や風景の植物を集めて研究し、それらの栽培、育種、利用のための技術を開発した。1975年からは環境保護における緑地景観植物の重要性を反映するために造園のための植物の実験ステーションへと発展。 1989年に現在の名前になった。
 
樹木園は47,031㎡の広さで、約350[[種 (分類学)|種]](500品種)の木本植物と花を含み、優れた[[ツバキ|ツバキの]]コレクション(130品種)、[[サザンカ|ツバキ]](30品種)、および開花蓮(250品種の[[ハス|Nelumbo nucifera]]とNelumbo lutea)また、水生植物種、芝生草の種類、およびハーブ、ならびに一般樹木園、および2つの[[温室]]がある。
 
== 脚注 ==