「コーシー=シュワルツの不等式」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
46.134.46.94 (会話) による ID:72703843 の版を取り消し
タグ: 取り消し
1行目:
{{出典の明記|date=2015年12月}}
[[数学]]における'''コーシー=シュワルツの不等式'''(コーシーシュワルツのふとうしき、{{lang-en-short|Cauchy–Schwarz inequality}})、'''シュワルツの不等式'''、'''シュヴァルツの不等式'''あるいは'''コーシー=ブニャコフスキー=シュワルツの不等式''' {{lang|en|(Cauchy–Buniakovskij–SchwarzCauchy–Bunyakovski–Schwarz inequality)}}<ref>{{Cite web |url = https://archive.is/omiFr|title = Cauchy-Schwarz-Buniakowski の不等式の証明 |publisher = webcache.googleusercontent.com |date = |accessdate = 2019-05-07}}</ref> とは、[[内積空間]]における二つのベクトルの間の[[内積]]がとりうる値をそれぞれのベクトルの[[ノルム]]によって評価する不等式である。[[線型代数学]]や[[関数解析学]]における有限次元および無限次元のベクトルに対するさまざまな内積や、[[確率論]]における[[分散 (確率論)|分散]]や[[共分散]]に適用されるなど、様々な異なる状況で現れる有用な不等式である。
 
数列に対する不等式は[[オーギュスタン=ルイ・コーシー]]によって1821年に、積分系での不等式はまず[[ヴィクトール・ブニャコフスキー]]によって1859年に発見された後[[ヘルマン・アマンドゥス・シュワルツ]]によって1888年に再発見された。
32 ⟶ 33行目:
別の観点に立った証明として、直交射影の概念を用いる以下のものがある:{{norm|''y''}} = 0 のときは、''x'' と ''y'' との内積が 0 になり、問題の不等式は自明な形で等号として成立する。{{norm|''y''}} &gt; 0 のときは、
: <math>t=\frac{\langle x,y\rangle}{\|y\|^2}</math>
に対して ''t y'' を ''x'' の ''y'' 方向への直交射影と見なすことができる。実際、この ''t'' について ''z'' := ''x'' - ''t y'' は ''y'' に直交している。
: <math> \|z\|^2 = \frac{\|x\|^2\|y\|^2-|\langle x,y \rangle|^2}{\|y\|^2}</math>
が非負であることよりコーシー=シュワルツの不等式が従う。さらに、''x'' と ''y'' とが線型従属のときかつそのときに限り ''z'' = 0 であり、不等式において等号が成立することがわかる。
42 ⟶ 43行目:
:<math> (x_1^2+x_2^2)(y_1^2+y_2^2)-(x_1 y_1+x_2 y_2)^2=(x_1 y_2-x_2 y_1)^2\ge 0</math>
より成り立つ。''n'' = ''m'' で成立すると仮定する。''n'' = ''m'' + 1 のとき、
:<math>\left(\sum_{i=1}^{m+1} x_i y_i\right)^2=\left( \sum_{i=1}^m x_i y_i+x_{m+1} y_{m+1}\right)^2 </math>
:<math>\leq\left(\left(\sum_{i=1}^m x_i^2 \right)^\frac{1}{2}\left(\sum_{i=1}^m y_i^2 \right)^\frac{1}{2}+x_{m+1} y_{m+1} \right)^2 </math> (∵帰納法の仮定より)
:<math>\leq\left(\sum_{i=1}^m x_i^2+x_{m+1}^2\right)\left(\sum_{i=1}^m y_i^2+y_{m+1}^2 \right)</math> &nbsp;&nbsp;&nbsp; (∵''n''=2のときより)
:<math>=\left(\sum_{i=1}^{m+1}x_i^2\right) \left(\sum_{i=1}^{m+1}y_i^2\right) </math>
となって成立する。
68 ⟶ 69行目:
*[[三角不等式]]
*[[ヘルダーの不等式]]
 
==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{reflist}}
 
==参考文献==
92 ⟶ 97行目:
| ref = {{harvid|齋藤|1966}}
}}
 
==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{reflist}}
 
== 外部リンク ==
102 ⟶ 103行目:
*{{MathWorld|title=Cauchy's Inequality|urlname=CauchysInequality}}
*{{MathWorld|title=Schwarz's Inequality|urlname=SchwarzsInequality}}
 
{{DEFAULTSORT:こおしいしゆわるつのふとうしき}}
{{Linear algebra}}
 
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:こおしいしゆわるつのふとうしき}}<!--カテゴリの50音順-->
[[Category:関数解析学]]
[[Category:数学に関する記事]]