「脳梗塞」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
501行目:
 
===保存的治療===
発症して時間が経って[[血栓溶解療法]]適用外となったアテローム血栓性梗塞やラクナ梗塞であれば、オザグレルナトリウム([[抗血小板剤]])・アルガトロバン(抗トロンビン薬、スロンノンHIなど)などを発症早期に投与する。ただし心原性塞栓症ではこれらは禁忌であり[[ヘパリン]]などが用いられる。2枝病変(前大脳動脈領域と中大脳動脈に及ぶ広範な梗塞など)や感染性心内膜炎が存在する場合は出血のリスクが高く抗血栓療法は控えるのが一般的である。[[抗血栓薬]]の併用療法はよくおこなわれ、アスピリンと硫酸クロピドグレルは'''発症3ヶ月以内の併用'''が、出血を増加させることなく再発予防に有効であった(推奨グレードB)<ref name="stroke2017_23">[http://www.jsts.gr.jp/img/guideline2015_tuiho2017.pdf 脳卒中治療ガイドライン2015〔追補2017〕 1-4 急性期抗血小板療法] - 日本脳卒中学会</ref>。アスピリンとワーファリンの併用は出血のリスクが高く一般的ではない。また、1年間以上の抗血小板薬の併用は、再発抑制効果が実証されておらず、出血のリスクは高まるために行わないよう勧められる(推奨グレードD)。その一方でアスピリンまたはクロピドグレルのどちらかにシロスタゾールを追加しても安全性に差はなく、シロスタゾールを追加したほうが脳梗塞再発予防効果も高いという報告もある<ref>Lancet Neurol. 2019 Jun;18(6):539-548. PMID 31122494</ref>
 
{| class="wikitable"