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=== 柳田國男と歴史学 ===
和歌森太郎『柳田国男と歴史学』(NHKブックス)によれば、國男の問題意識と関心は、常に[[歴史学]]と[[歴史教育]]にあった<ref>[[和歌森太郎]]『柳田国男が記され歴史学』NHKブックス、1975年</ref>、昭和初期に柳田自身國男が[[長野県]][[東筑摩郡]]教育会で「青年と学問」と題し講演した際、「自分たちの一団が今熱中している学問は、目的においては、多くの歴史家と同じ。ただ方法だけが少し新しいのである」と述べ、まことが紹介されている。そして「日本はこういう[[フォークロア]]に相当する新しい方法としての歴史研究をなすには、たいへんに恵まれたところである」と述べている。
 
たとえば、[[ヨーロッパ]]では1000年以上の[[キリスト教]]文明と[[民族移動時代|民族大移動]]、そしてまた近代以降の[[産業革命]]の進展のためフォークロア([[民間伝承]]、民俗資料)の多くが消滅ないし散逸してしまっているのに対し、日本ではそのようなことがなく現実のいたるところに往古の痕跡が残っているというのである。