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アクシオンは強い[[磁場]]の中で[[光]]に変わると予測されており、この性質を利用して検出が世界各国で試みられている。たとえば[[東京大学]]のグループは、太陽から飛来するアクシオンを強磁場を[[印加]]して[[X線]]に変換し検出する試みを行っている。[[暗黒物質]]の候補にもあげられているため、京都グループは[[リュードベリ定数|リドベルグ原子]]を用いて検出する独自のアイディアにより探索を続けている。アメリカのグループは、超伝導磁石を用いた強磁場の元で暗黒物質のアクシオンが電磁波に変換して検出を試みる最先端にいる。最近では素粒子実験物理学のメッカであるヨーロッパの[[欧州原子核研究機構|CERN]]においても、太陽から飛来するアクシオンを大変高い感度で検出を試みる実験が進められている。
 
2019年、[[京都大学]]、[[東北大学]]の研究グループは、[[原始惑星系円盤]]の観測によるアクシオンの探査法とその研究結果について発表した{{R|kyoto20190606|tohoku20190604|FujitaTazaki2019}}。原始惑星系円盤は同心円状の偏光パターンを持っており、アクシオンが存在すれば偏光パターンに渦巻き状の乱れが生じるとされる{{R|kyoto20190606|tohoku20190604}}。研究グループは[[すばる望遠鏡]]の取得した原始惑星系円盤の観測データを用いて分析を試みたが、偏光パターンの乱れは見つからなかった。この研究により、アクシオンが光に与える影響度合いを示す「結合定数」の上限値を、これまでの研究の10倍以上小さく更新することに成功した{{R|kyoto20190606}}。
 
== 外部リンク ==
* [http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/telescope/04.html 地下室から宇宙をのぞく(アクシオン太陽望遠鏡)東京大学 蓑輪眞]
 
= 脚注 =
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 出典 ===
{{reflist|refs=
<ref name="kyoto20190606">{{cite pressrelease
|title=暗黒物質の正体に迫る新しい探査法を提唱 -原始惑星系円盤の偏光パターンからアクシオンを探索-
|date=2019-06-06
|url=http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2019/190514_2.html
|publisher=[[京都大学]]}}</ref>
<ref name="tohoku20190604">{{cite pressrelease
|title=惑星形成の現場を見れば暗黒物質の正体に迫れる 暗黒物質の新しい探査法を提唱
|url=https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/06/press-20190603-axion.html
|date=2019-06-04
|publisher=[[東北大学]]}}</ref>
<ref name="FujitaTazaki2019">{{cite journal|last1=Fujita|first1=Tomohiro|last2=Tazaki|first2=Ryo|last3=Toma|first3=Kenji
|title=Hunting Axion Dark Matter with Protoplanetary Disk Polarimetry
|journal=Physical Review Letters|volume=122|issue=19|year=2019|issn=0031-9007
|doi=10.1103/PhysRevLett.122.191101}}</ref>
}}
 
{{粒子の一覧}}