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=== 物語の構図 ===
テレビアニメ版の物語は当初、日中は学校に通いつつ人知れず人間を襲う怪物〈古きもの〉と戦い続けている主人公の少女、小夜を中心とした構図で描かれるが、実はこの構図は虚構である。物語の舞台となっている田舎町そのものが「黒幕」の人間によって仕組まれた実験場であり、そこに現れる怪物及び虚構に参加する街の住人達は黒幕の元で操られる存在で、主人公小夜は偽りの記憶を与えられた人間ではない存在である。実験場である街は、人間とそれを捕食する〈古きもの〉、そして本来は〈古きもの〉を食べる存在だった主人公小夜の3者の捕食関係を観察するための人為的な箱庭である。視聴者にはそのことがテレビアニメ版の終盤まで伏せられている。
 
作中の多くは主人公小夜の日常の描写に費やされる。彼女は偽りの日常の中で父親や行きつけの喫茶店の店主、通学先の学校の友人達等の知人から愛される存在で、自分がそうした世界を守るために戦っていると信じている。しかし彼女に接している者には各々異なる思惑があり、本心では必ずしも彼女に好意的ではない。それを知らずに戦う主人公小夜はしばしば戦いの中で敵に圧倒され、負傷したり、守りたかった人間を守り切れなかったりして傷ついていく。
 
テレビアニメ版の終盤では虚構が暴かれ、登場人物達は私利私欲を剥き出しにして仲間割れを起こし、主人公小夜は自身が守ろうとした人々から侮蔑の言葉を投げられる。それでも主人公小夜は彼らを怪物から助けようという態度を見せるが、用済みとなった人々は黒幕に使役される怪物(や私設兵)によって虐殺される。主人公小夜は過ぎ去った日々に涙した後、立ち去った黒幕を追うことを決意し、劇場版の物語へ続くという幕引きとなる<ref group="注釈" name="ノベライズ版pp394,399-400,405" />。
 
劇場版は、青少年保護を名目に人々が黒幕側に支配・管理され、虚構の平和を享受させられている[[ディストピア]]と化した東京が舞台となる。主人公小夜は体制側に反発する抵抗組織に身を寄せ、彼らに対して少しずつ心を開いていくが、実はこの抵抗組織は黒幕が用意した罠であり、黒幕は抵抗組織の首謀者と協力関係にある。抵抗組織の構成員はそのことを知らずに本心から主人公小夜に好意的に接し、彼らの想定以上の働きが黒幕を追い詰めるものの、秘匿された協力関係を切り札とする黒幕は主人公小夜との最後の戦いで主導権を握る。
 
劇場版の終盤では黒幕の行動原理が実は主人公小夜に対する恋慕や同情に由来しており、世界中の人々の犠牲と引き替えに主人公のための理想世界を築こうとしていたことや、自分が主人公小夜の存在と釣り合う存在となるための力を欲していたことが明かされる。それは主人公小夜が望まぬ方法であり、黒幕は主人公小夜と戦い敗北するが、居場所を失った主人公小夜も人々の前から姿を消す。
 
=== ストーリー(テレビアニメ) ===